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サキュバスの眷属になったと思ったら世界統一することになった。  作者: ちょび
第6章〜傭兵国家ギルドランド〜
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シルビアの策

「おかえりなさい。月光牡丹へ」

フューゼ達は月光牡丹へ帰ってきた。


「ありがとう、ただいま。」


「お部屋の準備は出来ております。どうぞ」

パチンと受付が指を鳴らすと青く光る円が現れる。


「渡したい物があるから手が空いた時でいいから部屋に誰か取りに来てくれないか?」


「渡したい物…ですか?承知致しました。後ほどお伺いさせて頂きます」

ぺこりと頭を下げる受付。


「ありがとう。よしみんな部屋に入るぞ。」

青く光る円に乗り移動する一同。



「ふぅ…この部屋は落ち着くなー。」

座り込むフューゼ。

続いて腰を下ろす面々。



「……アリス、ちょっといいかしら」

シルビアがアリスに小さな声で囁く。


「ん?どしたのシルビー!」


「ちょ、声が大きい!…あの本今持ってるかしら?」


「あの本…?誰でも出来る解体新書の事?」


「いや、そっちじゃなくて前からよく借りてた…」

もじもじし少し顔を赤らめるシルビア。


「あっ、わかった!サキュ…」

「しーっ!」

人差し指を立て唇にあてるシルビア。


「…あの本が読みたいんだね?持ってきてるよ!」

バックを漁るアリス。


「はいどうぞ!カバーしてるから表紙見られても大丈夫だよ!」


「あ、ありがとう」

本を受け取ると部屋の隅で腰を下ろし読み出すシルビア。



それから暫くすると月光牡丹の女性が現れた。


「受付から要件をお伺いし参りました」


「お、わざわざ呼び出してすまないな。」

立ち上がり女性に向かうフューゼ。


「アリス、来てくれ!」

「はーい!」

とてとて走るアリス。


「今日取ってきたものを渡してくれ。」

そうフューゼに言われてバックからスグロナックの命玉を取り出すアリス。


「これは…スグロナックの命玉ですか?」


「あぁ。今日ヴェグル洞窟で修行してきたからな。半分くらいだが御礼として受け取って欲しい。」


「御礼だなんて…ありがとうございます。本日調理してお出しすればよろしいですか?」


「いや、使い方は自由にしてくれ。自分たちで食べようが他の客に振舞おうが構わない。」


「そんな…ありがとうございます。」

アリスから命玉を受け取り袋に詰める女性。


「アリス、クイーンのも渡してくれ。」


「いいの?」


「シルビアが切り分けてくれてるから数個渡してくれ。」


「はーい!」

切り分けられたクイーンの命玉を取り出し渡すアリス。


「この色…クイーンの…?」


「あぁ。これも好きにしていいが俺達にも調理して出して欲しい。」


「も、もちろんです。クイーンの命玉…腕によりをかけ調理させて頂きます」


「ありがとう、よろしく頼むよ。」

ニコリと微笑み元いた場所に戻るフューゼ。

アリスも続く。



「あの、少しよろしいでしょうか」

女性に声をかけるシルビア。


「どうかなさいましたか?」


「クイーンの命玉ですが…。調理にソースを使いますか?」


「調理長の判断になりますが恐らくは…」


「わかりました。ソースを使う場合肉によく絡む粘性のあるものを所望致します」


「粘性…ですか」


「まぁ急いで食べると口元にソースが付いてしまうような…そのような料理を希望致します」


「…承りました。料理長には私からお伝えしておきます」

ニコッと笑う女性。

そのまま青く光る円を使い姿を消す。



「これでよし…緊張してきた…」

「こら、何を企んどる小娘」

「ひゃっ!」

突然声をかけられ驚くシルビア。

振り向くとリヴィアがジト目で怪しんでいる。


「い、いえ何も…」


「何も無いわけないじゃろ?私様が考えるにその本を読んでいる時からそわそわしておったが」

シルビアが手にもつ本を指さすリヴィア。

慌てて背に隠すシルビア。


「当たりじゃな」


「ち、違います!」


「ならその本私様に見せてみよ」

手を出して催促するリヴィア。


「そ、それは出来ません!」


「隠す気すらないか。完全にその本が怪しいぞ」

ククッと笑うリヴィア。


「どうしても私様には見せられんのか?」


「申し訳ございませんが…見せられません!ヴァンドラに伝わる門外不出の本なので!」


「…では、その本に書いてある事を私様がしたとしたらどうする…?」


「え…?」


「どうする?」


「どうするって…」



ーーシルビアの妄想ーー


食事をする一同。


「あ、ヴァンドラ様」

笑顔でフューゼに近づくリヴィア。


「お口にソースが付いてますよ?」

ニコリと微笑みながら人差し指でソースを拭うリヴィア。


「あ、すまないな。リヴィア。」


「どういたしまして♡」

そのままソースのついた人差し指を咥えるリヴィア。


ぴちゃ…ちゃぷ…

「んっ…ふふっ」

挑戦的な目でフューゼを見つめながら指を舐めるリヴィア。


「あっ…」

フューゼが気づけば反対の手の指でフューゼの太もも付け根当たりを撫でるリヴィア。

そのまま咥えていた指をすっと引く。


「えいっ♡」

咥えていた指をフューゼの下唇に沿わせ笑顔のリヴィア。


「あーん♡」

催促され戸惑いながらも口を開けるフューゼ。

その口内に指を入れ舌をなぞるリヴィアの細指。

その間にも太もも付近への刺激が止まらない。


フューゼの口内から指を優しく引き抜くと自分で少し咥えた後ちゅっと軽く指に口付けするリヴィア。

太ももからも手を離す。


「続きは夜にお待ちしていますね♡」


「リヴィア…!」


ーーシルビアの妄想終了ーー


「貴方何てことを…!」

ギリッと歯を鳴らすシルビア。


「な、なんじゃいきなり」


「許しません!」

掴みかかろうとするシルビア。

さっと躱すリヴィア。そのまま逃げる。


「待ちなさい!」


「やっぱりろくな事考えてなかったんじゃな!」


逃げるリヴィアを追うシルビア。



「…あいつら元気だなー。」

「うふふ、そうだねフュゼ様!」


「モナも混ざっていいのかな…」うずうず



理不尽に追われるリヴィアだったが最終的にはいつものネモーネでシルビアがいつも以上の嬌声を上げ幕を閉じていた。

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