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サキュバスの眷属になったと思ったら世界統一することになった。  作者: ちょび
第6章〜傭兵国家ギルドランド〜
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獄落

「極楽ぅ…?今の技の何処が極楽何じゃ。死んで楽になれという意味か?」


「いや、まぁその極楽と言葉遊びはしたつもりだが地獄に落とす…で獄落。今回のはいいだろ!?」

自信満々のフューゼ。


「……ぷっ」

笑うリヴィア。


「んなっ!?渾身の出来だと思ったのに…!」


「ヴァンドラよ…ヴァンドラらしさ…いやいやフューゼらしさの光るいい技名じゃなぁ?地獄に落とすで獄落とは私様には到底出てこない技名じゃ」

口元に手を当てククッと笑うリヴィア。


「自信あったんだけどなぁ。」

顎に手を当て考えるフューゼ。


「クイーンがそんなに憎かったのか?」

笑いながら問うリヴィア。


「そういう訳じゃないんだが…。あの威力とヴァンドラらしさで考えたら地獄の火炎というかだな…」

肩をぽんぽんと叩くアリス。


「フュゼ様!フュゼ様オリジナルの払腰なんでしょ?フュゼ様腰の方が覚えやすいよ!」

笑顔のアリス。


「くはははっ!こらアリス!からかうのもその辺にしとけ」

堪えきれず大笑いするリヴィア。


「えぇー?覚えやすくない?」


「…なに?」


「あっ、必殺!フュゼ様腰は?かっこよくなったよ!」


「アリス、その技名はどうかと思うわ」

ずいと前に出るシルビア。


「ヴァンドラ様、これまでの魔法やスキルを参考にし僭越ながら地獄蹴投(ヘルズルシュート)を御提案させて頂きます」

真剣な顔のシルビア。

笑顔が徐々に消えるリヴィア。

「………本気か?」


「えぇもちろん。この技名には…」

語り出すシルビア。

「シルビーのも覚えやすいけど私のフュゼ様腰だって覚えやすくて可愛いし…」

負けじと語り出すアリス。

「じゃあ…モナは…」

混ざり楽しそうなモナ。



「なぁ…。ヴァンドラよ。小娘らはふざけておるのか?」


「……いや、本気だと思うよ。俺が初めてアリスに会った時は“サキュゾク君”って名付けられそうだったからな。」


「………」

無言でフューゼの横に並ぶリヴィア。


「ヴァンドラ…」


「どうした?リヴィア。」


「獄落……。いい技名じゃな。私様はそれでいいと思うぞ」


「…ありがとう。」


「それに炎剣焔剣よりは好きじゃぞ」

ククッと笑うリヴィア。


「からかうなよ。」

釣られて笑うフューゼ。



「さぁ小娘共。先程のヴァンドラの技名は獄落じゃ。不毛な論争はやめるんじゃ」


「……ヴァンドラ様の判断であるならば」

「フュゼ様腰可愛いのにー!」

「………たのしかった」

反応を示す一同。


「さて、どうするヴァンドラ」

フューゼに振り返るリヴィア。


「今日はもう充分だろう。ある事をしたら今日は帰ろうと思う。」


「ある事?」

首を傾げるアリス。


「シルビア、戦闘で倒したスグロナック、そしてクイーンの命玉採取できるか?」


「できます!!」

命玉と聞いたとん姿勢を正すシルビア。


「よし、俺達も出来ることがあれば手伝うが採取を頼みたい。」


「いえ、私にお任せ下さい」

意気揚々とナイフを取りだしクイーンに向かうシルビア。


「なんじゃヴァンドラ、小娘の食欲がうつったのか?」


「まぁ俺が食べたいって気持ちもあるが見ろあのシルビアを。」

言われてシルビアを見る一同。


笑顔で解体を始めているシルビア。


「食に関しては幸せそうだろ?それにシルビア含めたみんなにまた命玉味わってもらいたいしな。ついでに月光牡丹にもいい土産ができる。」


「フュゼ様優しいー!」

抱きつくアリス。


「まぁ…小娘が幸せそうなのは事実じゃな」


「モナも…またあのハム食べたい」


こうしてクイーンを降したフューゼ達は複数の命玉とクイーンの命玉を採取し帰路についた。

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