クイーン
「この声…スグロナック…!?」
アリスから解放され服を整えるシルビア。
「いや、通常より高いこの鳴き声…。おでましかもしれんな」
フューゼの方に振り向くリヴィア。
「おでまし…?何がだ。」
「奴らのボス…クイーンスグロナックじゃ」
ギィェェアアアアァァ!!
再度鳴き声が響く。
そちらを振り向くと通常のスグロナックより明らかに大きく発達した肉体、そして赤黒く変色した巨大な嘴を携えたスグロナックが姿を現した。
「あれがクイーンなのか!?」
「あのサイズ…なにより群れの長たる証の赤黒く変色した嘴…。間違いなくあやつがクイーンじゃな」
「大きいねー…」
あんぐりと口を開けるアリス。
ガチン…!!ガチン…!!
嘴を鳴らすクイーン。
「…全員警戒を」
ナイフを構えるシルビア。
「小娘の言う通りじゃ。各自気を引き締めろ」
全員が戦闘態勢に入る。
ガチチチガチン!!
ギョオオオォ…!
嘴を鳴らし声を上げるクイーン。
その瞬間クイーンの後ろから2体のスグロナックが飛び出してきた。
「…っ!!」
炎球を手から放つフューゼ。
当たると同時に弾け一体を落とすと
続いてモナが地獄鞭で残る一体を迎撃した。
ガチチチチ!
ギャアァァア!
怒った様子のクイーンスグロナック。
「こいつらは連携を取れるのか?」
「奴等自体はさほど賢くはないがクイーンが統率をとっておる。群れ全体を1個体と捉えた方がいいじゃろな」
「…骨が折れそうだが今日の特訓のシメといこうか…!やるぞ!!みんな!」




