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サキュバスの眷属になったと思ったら世界統一することになった。  作者: ちょび
第6章〜傭兵国家ギルドランド〜
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再対クルネヴァ

フューゼ達はヴェグル洞窟の入口に来ていた。


「…洞窟の外にはギルドスライムいなかったな。」


「まぁ、これが普通じゃな」


「ヴァンドラ様、本日も最深部を目指すのですか?」


「いや、モナの魔力制御や俺達のスキル、魔法の練度をあげることを優先したい。だから中層あたりで修行だな。」


「おー!私も頑張っちゃうぞー!」

意気揚々のアリス。


「無理するなよ?」


「私だって戦えるんだから!薬もあるしね」

両手を胸の前で握り込み自信満々の表情をするアリス。


「モナも…力を制御してみせる…!」


「みんな気合十分だな!ならヴェグル洞窟に入るぞ!」

歩を進めるフューゼ達。


ギルドスライムを蹴散らしアリスはそれをバックに足していきながら進んでいく。



「ガルルグル見かけませんね」


「そうだな。昨日大量についてきたとはいえまだいそうなもんだが…。」


「大量の同族がいなくなってしまったから身を潜めているんじゃろうな」


「なるほどな…ってうお!」

咄嗟に飛んできた糸を躱すフューゼ。


「この糸は…!クルネヴァ!?」


ギチチ…!ギチチチチチ!!


前方にはこちらに向け前脚を上げ威嚇するクルネヴァ。

その瞳は強く輝いている。


「何だか……怒ってるみたい」


「まぁ、餌となるガルルグルがおらんからな。気が立っておるんじゃろ」


「モナに…任せて」

ずいと前に進むモナ。


「きて…地獄鞭(ヘルズルウィップ)

ボゥと音を立て地獄鞭(ヘルズルウィップ)がモナの手に握られた。


「さて、今日はどうなるかの?」

にやりとするリヴィア。


ギチチチチチ!!

前脚を交互に振るクルネヴァ。


ガチッ、ガチガチ!!


「…ヴァンドラ様、何か聞こえませんか?」


「なに?」


ガチガチ!ガチッ!


「何かを叩きつける音か…?クルネヴァじゃ無さそうだな。」

警戒するフューゼ。


「この音は…。ちびモナ、まだクルネヴァに手を出すでないぞ」

モナに声をかけるリヴィア。


「わかった…」

クルネヴァから目線は外さず少し後ずさりするモナ。


ギシャシャシャシャ!!

クルネヴァが大きく体を持ち上げる。


「来るぞ!」


ガチチチチチチチ!ガチッ!ガチッ!


その時聞きなれない音のリズムが早くなる。

次の瞬間


ギシャァァァァ!!

クルネヴァが大きく叫び後方をみつめる。


「……早速きたようじゃ、スグロナックが」


「スグロナック!?」

フューゼが前を見ると二足歩行のトカゲのような生物がガチガチと嘴を鳴らしていた。

その体つきは一目で発達しているとわかるほど隆々としている。


「何だあの嘴!?鳥…に近い形状だが…。それにすごい筋肉だ。」


「奴の嘴はとても硬い。力任せに岩であろうと砕くからな」


「あれはどんな魔物なんだ?」


「ヴェグル洞窟に棲む魔物としてはクルネヴァと同等くらいの強さじゃな。生息域もほぼ同じじゃ。獲物を見つけるとしつこく追い回す特性があってな。岩場に隠れようともあの嘴で岩を砕き獲物を引き摺り出すのじゃ」


「目をつけられたら厄介だな。」


「ちなみに奴が嘴を打ち鳴らすのは外敵に対する警告じゃ。クルネヴァであろうと無視するとあぁなる」

クルネヴァを指差すリヴィア。

クルネヴァの体には穴が空いていた。


ギシャァァァァ!

スグロナックに飛びかかるクルネヴァ。


ガチンガチン!

嘴を鳴らしつつ躱すスグロナック。


そしてクルネヴァをその嘴で貫く。


ギシャァ!

思わず怯むクルネヴァ。

そして洞窟奥へと逃げていく。


ギェェェェ!

甲高い鳴き声を上げ上をむくスグロナック。

そしてクルネヴァを追いかけ奥へと消えていく。


「クルネヴァにとっては予期せぬ一撃だったとはいえ初撃の傷が深かったようじゃな。さて、どうするヴァンドラよ」


「…進もう。スグロナックが敵対した場合はいけるか?モナ。」

モナを見つめるフューゼ。


「うん…。モナに任せて」


「よし、警戒しながら奥に行くぞ。」

奥に進み始めるフューゼ達。



「ほら、シルビーみんな行っちゃうよ?ここには色んな生き物がいるんだからその時頑張ろ?ね?」

その頃アリスはスグロナックの説明をリヴィアにとられふくれているシルビアをなだめていた。

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