寿司屋に行った日々
今日は進が生まれる前に、はるえに恋をしてた時の思い出が、ちらついた。又、国王としてじゃなくて、医者として働いてた記憶も残っていたため、自分の身体を見たが、今は心臓もどこも悪くはなっていなかった。
吐き気やめまいは時々、以前の身体があったために残っていたが、咳は出てない。一応セレムにも、昔の記憶を喋ったら、変に思われた。やっぱり変か、、、。そうか。と思って又自分の顔を見た。鏡では、白い顔が映し出された。
医者として働いてた時は田上が、いろいろ親切にしてくれたが、
「田上良一、、、。」
と言うとユライザーのベットが、嬉しがって言って来た。
「はい、進様」
「何だよ。お前じゃないよ。昔の友人だよ。お前じゃないよ」
ユライザーは、それでも嬉しそうに話しかけて来た。
「私です。元は田上良一です。」
「お前はユライザーだろうに、、、。田上はな、寿司が好きなんだよ。そして腹壊すんだよ。お前じゃないよ」
はい!!
と嬉しそうにユライザーは答えた。いくらとか好きでしたよ。
「何で知ってるんだよ?!田上良一って言うんだよ。関係のない人だよ。お前とはな」
はい。覚えててくれたんですね。このユライザー嬉しく思っています。ところで吐き気や胸の痛みはどうですか?!体内チェックしましょうか?!
「いいよ。辛いから。それより、姉貴はその後、何人子供産んだんだよ。」
「4人です」
「げっ。本当にかい?!」
「根川さん本当です。」
「根川って誰だよ」
すっかり記憶がないんですね。これが根川さんです。
映像に出して見せた。
「俺じゃね〜。」
はい。そして私です。
そこには、田上良一の姿が現れた。
「田上だ」
はい。私です。
「又何言ってるんだよ。お前はユライザーだろうに。」
これから心臓の検査をします。進様心臓見せて下さい。
「何だよ。今日はいいよ。明日な。明日やろう。」
逃げられませんよ。いつも土曜日は心臓の検査の日です。今日は第4土曜日です。今日しましょう。
「大丈夫だよ。もう咳き込まないよ。心不全じゃあないよ。」
一応検査ですので。レントゲンも撮りましょう。
「何だよ。俺は、根川じゃないよ。根岸進だよ。もうそれらは、過去だよ。一回死んだんだよ。」
だからまた死なないように検査です。
「今度でいいよ。大丈夫だよ。」
此処はどうですか?!心臓のあたりをユライザ〜の手が出て来て、胸を強く握った。
「何するんだよ。痛いじゃないか。」
そのあと進はくらっと目眩がした。
「何するんだよ。触るなよ。痛いよ」
部屋が暗くなってレントゲンを撮った。パシャ。
ユライザーは、レントゲンを透かして見せた。やっぱり、、、。又心不全ぽいですよ。水分これから控えましょう。あんまり無理はしてはいけません。適度な運動しかやってはダメです。せっかく治ったのに。又水分取ったでしょう。
「昨日は、オレンジジュースとレモンティー5杯ずつ飲んだよ。暑いんだもの。」
2杯ずつだったらいいですよ。5杯も飲みすぎです。
「そんなのありかよ!!クーラーつけてよ。」
28度にしますよ。
「そんなのありかよ!!」
そんなのありです。私ユライザーは、田上良一です。
「クラクラするから手を離せよ。」
ユライザーの機械の手を離そうとすると、ユライザーは、一回だけして見たいものがあるんです。それは人間になることです。
そう言って、進からもらった鍵で人間になると、進を誘い出して、こう言った。
「寿司屋に行きたいんです。連れてって下さい。」
「ユライザー、俺今日は金持ってないんだよ。セレムと行って来てね。あいつが持ってるんだよ。全部な、城の金はな。」
「嫌です。あなた様と行きたいのです。」
「ちょっと待ってて。セレム。来てくれ!!寿司食べたいから。寿司屋に行きたいんだけれども。。。」
セレムは出て来て、こう言った。
「握ります」
「あのだから、、、。お前の寿司じゃなくて寿司屋に行きたいんだよ。お願いだよ」
「ダメです。此処の城から出てはいけません。私が握ります」
田上はこう言った。
「セレムさん、イカ下さい。タコも。いくらもね」
「はい。分かりました。」
「じゃあ俺はネギトロね」
次々と握って。お腹いっぱいになると。進は
「セレム、レモンティー頂戴。」
田上はそこで、
「300ccね。進様は、200ccで宜しくです。」
「なんでえ」
「ダメです。それくらい心臓が弱ってますから、、、。」
「ちぇ。」
するとユライザーのベットに変身して、田上はこう言った。久しぶりに、寿司を食べたので、お腹が痛いです。あんまり食べなくて良かったです。さー、。進様歯磨きの時間です。コップと歯ブラシが出て来た。
「いちいち、うるさいんだなお前はさ」
早くお休みにならないと明日も心臓が痛いって言うよ。
「分かったよ。早く寝るよ。」
進は歯磨きが終わって、ハアハア言いながら寝息を立てた。
息切れもまだある。ユライザーは全部チェックしていた。進様にはまだ生きてて欲しいから、薬を出そう。
血圧も明日から熱も計らせよう。と田上は思っていた。