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サポートキャラがいく《連載版》  作者: ラズベリル
10/26

副会長のお母様が玉の輿狙いのようだとの指摘を受けまして加筆させていただきました。あと副会長の名前が変わってるとのご指摘も受けまして名前出してたことをわすれていたことが発覚しました。物忘れが危ぶまれる年齢になった?

「円城寺さん、美由のこと頼めないかな?」

そう言ったのは高橋祐輔様。


お断りに行くと言って教室から出て行ったヒロイン様が帰ってきたのは10分程してからだった。断れなかったと言いながら、しかも祐輔様を連れて…。




「美由はお茶席に参加したこともないし、着物も着れないって言うんだ。君と仲が良いみたいだし一緒に来てフォローしてくれないかな?君が来てくれるなら安心だよ」


…お断りっていう話ではなかったかしら?ふとヒロイン様を見れば、まぁ、なんということでしょう。そこにはヒロインというよりも悪役と言った方が相応しいニヤリとした嫌な笑顔のヒロイン様がいた。



私があんまり乗り気でないから絡め手でいくというところでしょうか?


「高橋様。私も予定がないなら、もちろん当日フォローしますが、それが無理だったので当日大丈夫なように一緒に特訓するつもりでしたのよ」

ついつい溜め息混じりになってしまうのはしょうがないと思いますわ。

特訓したくないというのがありありですから。



「そうなのか…。それは悪かったな。稽古は僕でもいいが…僕が着付け出来るが、さすがに…」


「当日、祐輔君をびっくりさせたいから、祐輔君以外の人に 習いたいわ」


そう言って私の方を見ないで欲しいんですが…。予定があるって言ったでしょ?



「円城寺さん、美由のお稽古のことで相談したいから、昼休み開けといてくれる?いい?」


うっすらと笑いを含んで高橋様は私に聞いた。

何か二人で話したいことがあるらしい。


「わかりました。ではお昼休みにお会いしましょう」


私が答えると高橋様は教室を颯爽と出て行った。途端に静寂に包まれていた教室が騒がしくなった。耳をすませば女子の悲鳴や高橋様に対して褒め称える声と男子の悔しがった声に一部野太い悲鳴?ん?

私は何も聞いてない。


「そういうことですので美由さんお昼はご一緒できませんわ」


「それはいいけど、待ち合わせ場所とか言ってなかったよね?」





怪訝そうに私に尋ねる顔は先程と違ってヒロインの愛らしさが満載ですね。

さっきの顔が私の見間違いかと思うくらい。

ずっとその笑顔だったなら…私は…。昼休み。待ち合わせ場所の図書室のとあるスペースへと行く。

ここは祐輔様の専用スペースとなっていて周りに生徒は近寄らない。

何故待ち合わせ場所を約束してないのにわかったか。何故なら、それは中学までは、ここに私も来ていたから。

攻略対象者達とその婚約者達とは幼なじみという関係だから。


私が着くと、もう祐輔様は来ていた。


「祐輔様。お待たせしたかしら?…それでお話って?」


「円城寺さんがたぶん僕に話したいことがあるんじゃないかと思って…。」






からかいを含んだ声。



「そうですね…何故祐輔様は美由さんに構われれのかお聞きしてもいいかしら?

美由さんは祐輔様が大嫌いな、顔だけがいいだけの頭の悪い 媚びへつらう女そのものですのに何故かしらって思って…」

私の辛辣な言葉に

「毒はいてるね。それに強烈な毒だ」


「祐輔様…デトックスですわ。デトックス。毒を溜め込むのは身体に悪いんですよ。適度に毒は吐かないと」

クスクス笑いながら言うと祐輔様も釣られたように笑いながら

「おいおい。老廃物の話だろ?…ま、確かに毒は吐かないといけないな」


しばらくお互いクスクス笑いあう。

それが収まると口調が懐かしい中学時代のものとなる。


「あれは最低だな」


ボソリと呟かれた声に祐輔様の顔をまじまじと見てしまった。

「顔がいいやつと金持ちにはしっぽを降る只のメスだな」

「祐輔様もデトックスですか?毒は定期的に出さなくちゃいけないですものね」

何を隠そう。

物腰柔らかな副会長様とはデトックス仲間でした。

副会長が小さな頃のトラウマで女性不信になっていた幼少時、毒を溜め込まないように声に出すことを勧めお互い毒舌合戦をしていた二人です。

「そんなに嫌ってるのに何故構うのですか?少し噂になってきてますよ」



「あの人と同じ顔だけの性格の悪いタイプを連れてきたらどんな反応するかなと思ってね。面白そうだろ?」



まぁまぁ。毒を溜め込まないように誘導してたんですが見事にこじらせてしまったみたいですわね。マザコンを…。


高橋祐輔様は腹黒キャラでありマザコンであり攻略失敗するとヤンデレになるという三重苦な人でした。

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