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壊れた器

静寂が戻った図書室に駆けつけたのは、聖職者ラルド。

しかし、彼が目にしたのは「魔法」でも「魔術」でもない、この世界のことわりから逸脱した未知のエネルギーでした。

アリスの身に起きた「覚醒」の代償。

そして、家族の間に生じる決定的な亀裂。

緊迫の瞬間を、どうぞ見届けてください。

図書室の中心で、空気そのものが悲鳴を上げているようだった。

わずか一分前まで読書にふける三歳の子供だったアリスは、今やあらゆる論理を拒絶する嵐の震源地と化していた。彼の小さな体は深紅の絨毯の上で、筋肉からではなく……もっと深い、何かから生じる激しい痙攣に震えていた。

そこに在ってはならない何か。

彼のはらわたの中で開いてしまった、何か。

「アリス……!」

エララの声は、彼に届く前に途切れた。

ジャレッドはすでに彼に覆いかぶさっていた。

暴力ではなく、抑えきれない絶望を込めた力で息子を地面に押さえつける。その手の下でのたうち回る小さな体を封じ込めようとする彼の筋肉は、今にも引きちぎれそうなほど強張っていた。

アリスの毛穴からは、紫色のエネルギーが加圧された蒸気のように、不規則かつ荒々しく吹き出していた。

空気が鋭く鳴る。

オゾンの臭いが部屋を支配した。

そして……焼けた肉の臭いが。

ジャレッドは強く歯を食いしばった。

接触している手の皮膚には水膨れができ始め、刺すような痛みが走る。だが、そんなことはどうでもよかった。

何もかも、どうでもいい。

目の前にいるのは……敵ではない。

自分の息子なのだ。

「エララ、今だ!」ジャレッドはアリスの目から視線を逸らさずに吠えた。「治癒魔法を使え! 安定させるんだ! アズミ、お前もだ!」

彼の声は書棚に反響し、古書を震わせた。

だが、最後には……。

その声は震えていた。

その震えは、いかなる叫び声よりも恐ろしかった。

エララとアズミに迷いはなかった。

足をもつれさせながら、洗練さも優雅さもない、ただ焦燥と恐怖だけに突き動かされて彼のもとへ飛び込んだ。

エララの手に、即座に純白の輝きが宿る。温かく、慈愛に満ちた、母性そのもののような光。数えきれないほどの傷を癒やしてきた、常に「正解」であったはずの光。

隣で、アズミも震える手を掲げた。彼女の指先からは、より柔らかく、有機的な緑の光が漏れ出す。まるで自然そのものが彼女を通して息づいているかのようだった。

二つのエネルギーが混ざり合い。

編み込まれ。

アリスを包み込む光の天蓋ドームを形成した。目に見えない出血を止めようとするかのように、その闇の嵐を封じ込めようとする。

「耐えて……耐えて……」エララが声を震わせながら呟く。

額を汗が伝う。

もはや涙を隠そうともしなかった。

だが、その時――。

紫のエネルギーが反応した。

受動的な何かとしてではない。

癒やされるべき対象としてでもない。

「獣」としてだ。

空気が重くなる。

濃密で。

呼吸が困難なほどに。

闇のいかずちが逆立ち、意志を持っているかのような攻撃性で震え……。白と緑の光がアリスの胸に定着しようとした瞬間――。

パキィィンッ!

乾いた破裂音。

暴力的。

鞭を打つような衝撃。

「嫌ッ!!」

エララの悲鳴が空気を切り裂いた。

アリスの体から不可視の衝撃波が爆発した。

二人は後ろへと吹き飛ばされる。

アズミは読書机に叩きつけられ、弾け飛んだインク瓶が木材と床をどす黒く染め上げた。

エララは膝をついた。

叫ばなかった。

すぐには動けなかった。

ただ……自分の手を見ていた。

空っぽの手を。

「嘘よ……」彼女は虚空を見つめ、掠れた声で言った。「そんなはずは……」

指が震えていた。

「私の魔法が……」彼女は苦しげに息を吐く。「……拒絶されている……」

彼女はアリスを見上げた。

そして初めて。

彼に触れることを「恐ろしい」と感じた。

「弾き出されている……!」彼女の声が壊れた。「まるで、私が毒であるかのように!」

パニックが彼女を完全に捉えた。

彼女は床に突っ伏し、乱れた呼吸を繰り返しながら、もどかしさに地面を叩いた。

「ジャレッド、効かないわ! これじゃダメよ!」彼女は叫んだ。「治癒魔法がこの子を殺そうとしている! 私たちの手の中で、この子が壊れてしまう!」

ジャレッドはすぐには答えなかった。

答えられなかった。

アリスを抑え続けていたが、秒を追うごとに子供の体が不安定に……不規則に……爆発寸前の機械のようになっていくのを感じていた。

その時――。

入り口に動きがあった。

ジャレッドが顔を向ける。

そこにシズカが立っていた。

青ざめ。

動かずに。

だが、立ちすくんでいるわけではなかった。

彼女の目はアリスを見ていない。

出口を見ていた。

命令を待っていたのだ。

「シズカ!」ジャレッドが吠えた。

そこに自制心はなかった。純粋な切迫感だけがあった。

聖職者クレリックだ! 今すぐ! 引きずってでも連れてこい!」

シズカに迷いはなかった。

一瞬たりとも。

彼女は踵を返し、駆け出した。

彼女の足音は銃声のように廊下に響き、図書室に残された死の重苦しさとは対照的な速さで遠ざかっていった。

そして……。

そこには彼らだけが残された。

アズミ。

両親。

そして、彼らの息子。

一秒一秒が永遠に感じられた。

電気的な唸りが空間を満たしている。

オゾンの臭いはさらに濃くなっていく。

ジャレッドの手の下で感じるアリスの鼓動は……。

不安定で。

不規則で。

危険だった。

いつ爆発してもおかしくない、爆弾のように。

図書室の中では、時間の流れが狂い始めていた。

それは重く。

濃密に。

世界中が息を止めているかのように、一秒一秒が引き延ばされていく。

電気的な唸りは止まない。壁を、床を、そして骨の髄までを震わせる。ジャレッドは、その振動が自分の腕を這い上がり、皮膚の下へと潜り込み、彼自身の抵抗力をも打ち砕こうとするのを感じていた。

それでも……彼はアリスを離さなかった。

「耐えろ……」彼は歯を食いしばり、子供にというより自分自身に言い聞かせるように呟いた。「耐えろ、クソッ……」

小さな体はまだ震えていたが、その痙攣は不規則さを増していた。より危険に。

より……人間離れしたものに。

床に伏したままのエララは、再び数センチだけ這い寄ったが、今度は触れる勇気がなかった。彼女の手は空中で宙吊りになり、震えていた。わずかな接触が、取り返しのつかない何かを完全に終わらせてしまうのではないかという恐怖に支配されていた。

「持ち堪えて……お願い……」彼女は掠れた声で囁いた。「あと少しだけ、耐えて……」

机に寄りかかったアズミは、胸に手を当てた。呼吸は荒く乱れていたが、その目はアリスから離れなかった。

そこには恐怖があった。

だが同時に……それ以上のものも。

彼女自身にも理解しきれない、何かが。

その時――。

扉が勢いよく開かれた。

その音は蓄積された緊張の中で、銃声のように響き渡った。

「ここです!」

最初にシズカの声が届き、続いて重く不規則な足音が聞こえた。

聖職者ラルドは、トネリコの杖に縋りながら、つまずくようにして入ってきた。急いだためか、あるいはそれ以上の「何か」を感じ取ったためか、彼の古びた法衣は激しく揺れていた。

彼は立ちすくんだ。

数メートルの距離を残して。

老齢ゆえに濁った彼の瞳が、ゆっくりとその光景に焦点を合わせる。

紫色の稲妻。

横たわる子供。

歪んだ空気。

そして……彼の表情が一変した。

血の気が引いていく。

完全に。

老人は進まなかった。

言葉も発しなかった。

ただ、見つめていた。

その沈黙の中で……何かが決定的に壊れた。

「ラルド様……」エララの声が、地を這うように届いた。壊れ、絶望しきった声だ。

彼女は彼のもとへ這い寄り、震える手でその法衣に縋りついた。

「お願いします……。息子を見てください……何かがおかしいのです……私の魔法が通じない……アズミのも……何も効かないのです……」

彼女は完全に憔悴しきった目で彼を見上げた。

「これが何なのか、教えてください……」

老人はすぐには答えなかった。

杖を握る指に力がこもる。

一歩。

さらにもう一歩。

その一動作一動作が、通常よりも遥かに重苦しく見えた。

それは衰えではない。

「疑念」だった。

ようやく十分に近づいた時、彼は手を伸ばし……。

そして止めた。

中途半端な位置で。

触れる勇気が出なかったのだ。

彼の視線は、アリスから溢れ出すエネルギーに釘付けになっていた。まるで、存在してはならないものを目の当たりにしているかのように。

地面に突いた杖が、わずかに震えた。

「これは……」彼の声は低く、枯れていた。「……『真髄エッセンス』がない」

後に続いた沈黙は、絶対的なものだった。

「魔法ではない」彼はさらに重々しく続けた。「創造主の魔法ではない……」

その瞳が険しくなる。

「そして、魔術ヘキサリィでもない」

エララは世界が傾くのを感じた。

「では……何なのですか……?」彼女は消え入りそうな声で尋ねた。

ラルドはすぐには答えなかった。

明確な答えを持ち合わせていなかったからだ。

そしてそれこそが……最も恐ろしいことだった。

「これは……別の何かだ」彼はついに口を開いた。「パンゲアの年代記には記されていない、何かだ」

ジャレッドはゆっくりと顔を上げた。

すべてが始まって以来初めて……彼は問いを発した。

「手立てはあるのか?」

その声は叫びではなかった。

それは、より質の悪いもの。

「静寂」だった。

いつ決壊してもおかしくない、危うい静寂を孕んでいた。

彼の手はまだアリスを抑えていたが、その指関節は完全に白くなっていた。

「分からぬ……」老人はついに認めるように、低い声で言った。「この子の内で起きていることは……正常ではない」

エララはすぐに首を横に振り、老人の法衣を掴んで離さなかった。

「そんなこと言わないでください! あなたなら分かるはずよ……あなたは聖職者でしょう……!」

「私はただの人間だ」ラルドは静かに、だが拒みようのない重みを持って彼女の言葉を遮った。「そして世の中には……我々の知見を越えたものが存在する」

再び沈黙が降りた。

重く。

居心地の悪い沈黙。

「なら、何とかしろ」ジャレッドが唸った。その声には危険な緊張が宿っていた。「何が起きているか分からんと言わせるために、あんたを連れてきたんじゃない」

ラルドは気を悪くした様子も、反応する様子もなかった。

ただ、再びアリスを見つめた。

エララは強く目を閉じた。

アズミは歯を食いしばった。

だが、その瞬間――。

すべてが止まった。

唐突に。

唸り声が消えた。

圧力が霧散した。

空気が再び動き始めた。

アリスの体が……がくりと落ちた。

抵抗もなく。

力もなく。

何もなく。

彼の唇から、吐息が漏れた。

重く。

空虚な。

そして……。

静寂。

それまでのどんな出来事よりも、胸を抉るような静寂だった。

紫色のエネルギーは、闇の潮が引くようにゆっくりと収束していった。皮膚に吸い込まれるように、一センチずつ消えていき……やがて腹部へと沈んでいった。

そして……。

何もなくなった。

残されたのはオゾンの臭いと。

動かぬ、一人の子供だけだった。

ついに紫色のエネルギーが消失したとき、図書室には唐突な静寂が降りた。

予兆も、即座の安堵もなかった。

そこにあったのは……ただの「空白」だった。

「下がれ!」聖職者ラルドが、かつてない切迫した声で命じた。

ジャレッドは迷わなかった。嵐がいつ再燃してもおかしくないと言わんばかりに、全身を強張らせたまま、必要最小限の距離まで後退した。

ラルドはアリスの小さな体の傍らに膝をついた。震えながらも的確なその両手が、子供の胴体の上で、直接触れることなく宙に不可視の紋様を描き始める。

「あのエネルギーが戻る前に、調べねばならん……」彼は重々しく呟いた。

老人は目を閉じた。

時間が引き延ばされていく。

老人がアリスの体の隅々まで分析する間、永遠とも思える数分が過ぎた。空気にはまだオゾンの臭いが漂い、子供の肌から立ち昇る微かな蒸気が、その光景を悪夢の一場面のように見せていた。

誰も口を開かない。

誰も動かない。

そして、ついに……。

ラルドが目を開けた。

そして、語った。

「ふむ……」重苦しい声だった。「どうやら、この子の『核』が目覚めようとしたらしい」

「目覚めようとした、ですって!?」シズカが堪えきれずに声を荒らげた。「そんな馬鹿なことが! 核の形成は通常、八歳頃から始まるはずでしょう!」

エララは即座に顔を上げ、深淵の中で一本の蜘蛛の糸に縋るように、その言葉に執着した。

対照的に、ジャレッドはすぐには反応しなかった。

ただ、眉間に皺を寄せた。

「左様……」ラルドは厳かな口調で続けた。「だが、アリスの場合は異なっていたようだ」

老人の目が子供の体へと向けられる。

「我々はまだ、核について知らぬことが多すぎる……。それが唯一の理由だとは断言できんが……今のところ、それが最も論理的な説明だ」

エララは、その考えを拒絶するように静かに首を振った。

「正確にはどういう意味なのですか、ラルド様……」ジャレッドが遠回しな言い方を避けて尋ねた。

聖職者は溜息をついた。

一拍置いてから、彼は答えた。

「おそらくは……」彼は慎重に言葉を選んだ。「核の早すぎる覚醒の試みが、あのエネルギーの正体だったのだろう」

彼の視線がアリスの腹部へと落ちる。

「マナの真髄を未だ理解せぬ体に、核が形成されようとしたのだ……。そして安定を欠いた結果……拒絶反応が起きた」

「反応……?」エララが囁く。

「無理やりにでも肉体を補強しようとしたのだ」ラルドは答えた。「自らの存在を強行し……我々が目にしたあの異常な放電を引き起こした」

再び沈黙が流れた。

重苦しい沈黙が。

「しかし……」老人は眉を潜めて付け加えた。「これはあくまで推測に過ぎん」

ジャレッドは納得した様子ではなかった。

「では、何が懸念されるのだ……?」

ラルドはすぐには答えなかった。

何かが噛み合わないというように、目を細めた。

「不可解なのは……」彼は呟いた。「この子がどうやってあの圧力に耐え抜いたかだ」

エララが弾かれたように顔を上げた。

老人はジャレッドを見た。

「お主の体も、火傷を負ったな?」

ジャレッドは数秒間、沈黙した。

そして、頷いた。

「……そうだ」

「お主はマナで体を強化して耐えたはずだ。さもなくば、あのエネルギーにお主は破壊されていただろう」

ジャレッドは否定しなかった。それが事実だったからだ。

「だが、アリスは違う……」老人は再び子供に目を向けた。「この子は、あの衝撃をまともに受けたのだ」

エララは歯を食いしばった。

「そんな……筋が通りません」

「その通りだ」ラルドが断じた。「筋が通らぬ」

彼の声がさらに低くなる。

「魔法を使う能力を持たぬ肉体ならば、数秒で崩壊していたはずだ。ちりとなって消えていただろう」

エララは息が詰まるのを感じた。

「でも……そうはならなかった……」

「ああ」聖職者は肯定した。「耐え抜いたのだ」

沈黙。

「そしてそれこそが……真に不気味なことなのだよ」

沈黙は先ほどよりもさらに重くなった。

ラルドはアリスの肌に残された、未だに紫色を帯びて拍動しているかのような不規則な傷跡を見つめた。

「もっとも……代償は大きかったがな」彼は最後につけ加えた。

エララは息子の手を強く握りしめた。

彼女は絶望に突き動かされ、彼に一歩歩み寄った。

「どういう意味ですか、ラルド様……?」

老人は一瞬、目を閉じた。

それを口にするのをためらうかのように。

「アリスの核が……損傷したのだ」

世界が止まったかのように感じられた。

「……損傷……?」エララが消え入りそうな声で繰り返す。

ラルドはゆっくりと頷いた。

そして今度は、その言葉に一切の迷いはなかった。

「今日、この時を境に――」彼は非情な宣告を下した。

「アリスが魔法を使うことは、二度と叶わぬ」

ラルドの言葉は、ただ空中に留まったわけではなかった。

それは、落ちたのだ。

重く。

取り返しがつかないほどに。

まるで、宣告のように。

エララはすぐには反応しなかった。

彼女の精神が……単純に、それを拒絶していた。

「嘘よ……」

呟きが漏れる。

弱々しく。

虚空を掴むような声。

「嘘……そんなはずないわ……」

彼女は首を横に振りながら、後ずさりして繰り返した。「あの子は……あの子はまだ、ただの子供なのよ……」

指先が震えていた。

彼女の瞳はジャレッドを求めた。

答えを。

否定を。

この現実を打ち砕く「何か」を。

だが、ジャレッドは語らなかった。

語れなかったのだ。

彼は微動だにせず立ち尽くし、まるで肉体が反応を止めてしまったかのようだった。その目はアリスを見つめ続けていたが……そこにあるのは、もはや絶望ではなかった。

もっと深い、何か。

もっと暗い、何かだ。

「……この世界において……」

ようやく、低く掠れた声が漏れた。

「魔法は、才能ギフトではない……」

彼は拳を握りしめた。

生存サバイバルそのものなんだ」

エララは押し殺したような啜り泣きを漏らした。

そして今度は、自分を抑えることができなかった。

彼女はアリスの傍らに膝をつき、壊れ物を扱うように、そっとその体を抱きしめた。

「ああ、私の子……」涙ながらに彼女は囁く。「これからどうやって、生きていけばいいの……?」

答えはなかった。

ただ、彼女の泣き声だけが響いていた。

壁の時計は、無関心に時を刻み続けている。

チク……タク……。

チク……タク……。

ラルドは視線を落とした。

もはや語るべき言葉は残されていない。

そしてそれこそが……何よりも残酷なことだった。

シズカは背後から、静かにその光景を見つめていた。常に冷静な彼女の瞳に、今は抑えきれない緊張が宿っている。まるで、目の前の事象のさらに先にある「何か」を処理しようとしているかのように。

だが、彼女も語らなかった。

誰も、語らなかった。

なぜなら、この瞬間においては……。

いかなる言葉も、無力だったからだ。

この壁の外側では、世界は変わらず流れ続けている。

魔物が躊躇することのない世界。

悪魔が容赦することのない世界。

「弱さ」という代償が……。

命で支払われる世界。

そしてその中心に……。

唯一の防壁を失ったばかりの、一人の子供がいた。

読んでいただき、本当にありがとうございます。

「魔法が使えない」。

それは生存を否定されるに等しい宣告。絶望する母と、冷徹な現実を突きつける父。意識を失ったままのアリスは、この過酷な運命をどう受け止めるのでしょうか。

そして、次回の第10話にて、ついに第1巻完結となります。

この第一章の結末がどこへ向かうのか、ぜひ最後までお付き合いいただければ幸いです。

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