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レベル1 アキレウスとの出会い(アレル視点)

実際の本編はここから始まります(短いけど笑)

「真の友情とは、災難にあった時に初めてわかる」とは誰の言葉だったろう。 


 オレの生涯の友であり、戦友でもあり、そしてツッコまずにはいられない男アキレウスと出会ったのは、今より数年前のことである。



 まだ幼かったオレは友達のカールとともに魔物の住む森に探検にきていた。

 別に深い理由はない。こどもながらにちょっと冒険をしたかっただけだ。


「アレルくん、ボクは何があっても君を見捨てたりしないからね!」

「うん、カールくん。君とボクとならどんな魔物だって倒せるよ!」


 その時のオレとカールはお互いに信頼しあえる親友だった。


 カールがいれば、なんでもできる。

 カールがいれば、誰にも負けない。

 オレたちは最強のコンビだ。



 そう思っていたオレたちの前に1匹の魔物が現れた。

 この世界では最弱の部類に入る“スライム”だ。

 子ども心にオレはワクワクした。



「カールくん! 二人で協力してこいつをやっつけよう!」


 …………


 …………


 …………



 しかし、カールからの返事はなかった。

 振り向くとものすごい勢いで走り去っていく彼の姿が見えた。


「あ、あんにゃろう!!」


 カールの逃げ足は運動会でも見せたことのない驚異の走りだった。


 仕方なくオレはスライム相手に一人で立ち向かった。

 しかし、しょせんはこども。

 返り討ちに合い、瀕死の重傷を負った。


「うう……」


 やられる! と思ったその時だ。



「お困りのようだな、少年」



 木の上から野太い声が聞こえてきた。

 見上げると一人のごっつい大男が腕を組んで見下ろしていた。


「助けが欲しいか?」


 どこをどう見ても、助けてほしいに決まっているだろう。

 オレは夢中でコクコクと頷いた。


「よし、助けてやろう。とう!」


 そう言って大男はジャンプして着地するかと思いきや、ズルズルと木から滑り降りてきた。


 ………意外とふつうの降り方だった。



「待たせたな、少年! 我が名はアキレウス! アーメリカ王国の勇者だ!」


 そう言って、戦隊ものでよく見るようなかっこいいポーズを決めていた。

 ああ、オレはもうダメなんだと思った。


「どおりゃ!」


 アキレウスと名乗った大男は、木刀を手に果敢にスライムに斬りかかっていった。



 ブン! ブン! ブン!



 でもものの見事にすべてかわされていた。


「ハァハァハァ、やるなおぬし。我が剣をかわしたのはおぬしが初めてだ。よほど名のある魔物に違いあるまい」


 ああ、オレはもうダメなんだと思った(二回目)


「少年よ、石を投げて注意を反らしてみてくれないか」

「う、うん、わかった」


 言われた通りオレは近くにあった小石を拾うと、スライムに投げつけた。


「SHAAAA!!」


 小石をぶつけられたスライムは怒ってオレに向かって突進してきた。


「うわあ、こっちきた!」

「今だ! とおーーー!」


 アキレウスという大男は、かけ声とともに跳躍するのかと思いきやそのまま突進するスライムの後ろを走って追いかけただけだった。


 ……バカかこいつは、と思った。


 オレはスライムが体当たりしてくる直前になんとかかわした。

 スライムはそのまま後ろにあった木にぶつかって動かなくなった。


「きゅう」

「今だ! 必殺、アキレウスパンチ!」

「剣は!?」


 彼はそのまま剣ではなく拳でスライムをやっつけてしまった。


「ふう、手ごわい相手であった」



 これがオレとアキレウスとの初めての出会いである。


 あとで知ったのだが、彼はこれが初の実戦だったらしい。

 そしてこれが一番驚いたのだが、かなりの年上かと思いきやオレと同い年だった。


 当時はまだ11歳。

 オッサンのような顔をしたアキレウスに「詐欺で訴えられるレベルだろ」と思った。



 まあ、そんなわけでオレとアキレウスは友達となったのだ。



 それから数年後。

 オレたち二人が魔王討伐の旅に出ることになる。

 これはオレと我が友アキレウスとの冒険物語である。



つづく

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