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第35話 星降る夏の恋

ついに山岸さんとの映画の日がやってきた。


今回は新作の「星降る夏の恋」という映画を選んだ。

公開されてから日が浅く、期待感で胸が高鳴る。


俺は15分早く待ち合わせ場所の駅前広場に到着した。

数分後、山岸さんが向かってくる姿が見えた。


山岸さんは涼し気な夏服で軽やかに歩いていた。


「やっほー☆待った?」


「いや、俺もちょうど来たところだよ!」


軽く挨拶を交わし、映画館へ向かう途中、街並みを歩きながら会話が弾んだ。


山岸さんは今日の映画を楽しみにしている様子だった。


映画館に到着すると「星降る夏の恋」のポスターが一番目立つところに掲げられていた。


並んでいる人たちも、ワクワクとした雰囲気が漂っている。


「何か食べ物買おうか!」


「映画と言ったらポップコーンでしょ!それとドリンクも欲しいな☆」


山岸さんは元気よく言った。


映画館のロビーで、ポップコーンとドリンクを選んでいると山岸さんは


「やっぱりバター味がいいかな?」


と迷いつつも、最終的にはバターポップコーンを購入した。


映画館の中では、他の人たちのワクワク感が空気に満ちていて、俺と山岸さんはポップコーンとドリンクを手に座席へと向かった。


席に着くと、映画のテーマに合わせたBGMが流れ、更なる期待が高まった。


照明が薄暗くなり、映画が始まると、美しい海辺の風景や星空が続く情緒的なシーンに引き込まれた。


物語は主人公たちが夏の夜に出会い、恋に落ちる姿を描いていた。


山岸さんとの距離も、どこか物語の中に入り込んだようで、心地よい緊張感に包まれていた。


中盤で登場するカフェのシーンでは、美味しいご飯やデザートを楽しむ場面が続く。


料理の映像に空腹を感じながらも笑顔がこぼれる。

山岸さんも嬉しそうに映画を楽しんでいるようだった。


その後も映画に没頭していると、隣から吐息が聞こえてきた。ふと横に目を向けると山岸さんは眠ってしまっていた。


寝顔をすごく可愛いなと思いつつも俺は山岸さんの肩を優しく叩いて起こした。


「山岸さん、起きて!」


小声で伝えると、山岸さんは眠い目をこすりながら笑ってくれた。


「あ、ごめんね…」


山岸さんの笑顔が可愛くて、つい手が山岸さんの頭に伸びそうになってしまった。


映画も終盤に差し掛かり、山岸さんも目を覚ましていた。


映画が終わり、すっかり夜になっていた。


「楽しかったね!」


「うん!私、最後のシーン、超感動しちゃった!あ…途中、寝ちゃってごめん…」


「大丈夫だよ!気にしないで!」


外に出ると夏の夜風が気持ちよく吹き抜けた。


「お腹空かない?」


「めっちゃ空いたー☆」


思えばポップコーン以外、口にしてなかったことに気付き、ご飯屋さんを探すことにした。


「何食べたい?」


「うーん、何だろう。ちょっと見てみよっか☆」


俺たちは少し歩いたところにイタリアンレストランを見つけ、そこに決めた。


店内は灯りが柔らかく、アットホームな雰囲気が広がっていた。


「ここはボロネーゼが美味しいからオススメなんだよ!」


「え!悠真詳しいねー!」


山岸さんはニコっと微笑んだ。


実際はメニューに、オススメと書いてあっただけだが、それは言わなかった。


「じゃあ、私ボロネーゼにしよ!」


「俺はミックスピザにしようかな。」


料理が運ばれてくると、その見た目と香りに思わず声が出た。

流石、オススメってだけあるなと思った。


山岸さんは満足そうに口を開け頬張り、あまりの美味しさに笑顔が溢れていた。


食事をしながら映画について話が盛り上がり、楽しい時間を過ごした。


食事を終え、山岸さんの提案で近くのカフェに移動した。


「ここにしよ!」


どうやら山岸さんのお気に入りの店らしい。


アンティークな雰囲気のカフェでは、美味しいケーキやアイスクリームが用意されていた。


「ここのチーズケーキ、食べてみて☆絶対にハマるよ!」


と山岸さんがオススメしてくれたので、俺は迷わずチーズケーキを注文した。


小さなテーブルに並んだデザートは、まるでアートのように美しく、俺は記念に写真を撮った。


「へー!悠真もこういうの写真撮るんだー!」


「いや、普段は撮らないけど思い出にと思って。」


そういうと山岸さんは嬉しそうに笑った。


美味しい食事と楽しい映画。

そして、彩られた夜。


これからの夏がますます楽しくなりそうだなと感じた。


「山岸さん、今日はありがとう。」


そう伝えると、山岸さんは優しい笑顔で


「こちらこそ、ありがとう!また遊ぼうね!」


と返してくれた。


その後は家の前まで山岸さんを送った。

別れる瞬間、俺はもう少し一緒にいたいと思ってしまい言葉を詰まらせた、


「悠真☆今日はありがと!」


「うん、楽しかった。またね!」


挨拶を交わすと山岸さんは家に入っていった。

玄関のドアが閉まる隙間から手を振る山岸さんが見えた。


俺はドアが閉まるのを確認して、帰宅した。


心地よい疲れと満足感に包まれながら、その夜はしばらく寝付けず今日あった思い出に浸っていた。

初投稿の作品になります。

社会人をやりながらの投稿なので不定期になりますが、最後まで書き上げられるように頑張ります。


いつかは書籍化やアニメ化なんて夢も見ていますが、素人なので温かいご意見だけでなく、厳しい意見もいただけると嬉しいです!


オリジナル作品ではありますが、その時に見ている漫画やアニメに影響されてしまうこともあると思います。すみません…


これから一生懸命書いていくので、読んでみて少しでも続きが気になったらブックマークや評価をお願いします!

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