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第28話 打ち上げ(中編)

到着した場所はゲームセンターだった。


「着いたー!」


「行きたいところってゲームセンターだったの?」


「うん!この前来た時、めっちゃ楽しかったからまた来たいなーって思ってたんだよねー☆」


そうだったんだ。

あの時、そんなに楽しんでくれてたなんて思ってなかった。


「あ!また、ぬいぐるみ取ってよw」


「えっ!あ、うん。いいよ!」


山岸さんはUFOキャッチャーを一台ずつ吟味して、一生懸命、欲しいぬいぐるみを探していた。


「あー!これめっちゃ可愛いー☆」


そう言って指をさしたのは、手のひらサイズのわらびっとの人形だった。


「これでいいの?」


「うん☆」


前回のぬいぐるみより重さがない分、取りやすそうだ。

ただ、まとが小さいので少しの油断も許されない。


俺はお金を入れて、前後左右の微調整をした。

アームがゆっくりと下がり、人形を掴んだ。


その時、思いもよらぬことが起きた。


「悠真すごいよ!2個掴んでる!!」


狙った訳じゃなかったが、隣の人形のボールチェーンにもアームがかかり、2個持ち上げていた。


「本当だ!!」


俺は山岸さんと一緒になって喜んだ。

ぬいぐるみは降下口まで運ばれ、そのままアームから離れ落ちた。


山岸さんは真っ先に取り出し口に手を突っ込んで、人形を取った。


「悠真、マジで凄いんだけど!w天才過ぎる!!」


そういうと、山岸さんは無言で人形を一つ渡してきた。


「え?どうしたの?」


「2個取れたからお裾分けだよ!」


取ったの俺なんだけど!ってツッコミは要らないか。

これは山岸さんなりの好意なんだろうな。


「ありがとう!大切にするよ!」


「ウケるw自分で取ったやつ大切にするって…ちょっと笑わせないでw」


山岸さんは涙目になりながら、今日一番の大声で笑った。


その後も山岸さんのリクエストで勝負することになった。


まずはバスケシューター。1分間でたくさんゴールを決めた方が勝ちという、シンプルなゲームだ。


俺は運動神経はそんなに良くないから自信がなかったが結果は

俺が74ゴール、山岸さんが26ゴールで俺の圧勝。


「悠真、本気出すの禁止!!次、あれで勝負!」


次にやったのはエアホッケー。先に10ゴール決めた方が勝ちという、これもまたシンプルなゲーム。


結果は10対3で俺の勝ち。


「もう!悠真は右手使うの禁止!」


だんだん無茶な要求になってきた。


「じゃあ最後はあれ!」


山岸さんが指をさした先にあったのはプリクラだった。


「いや、あれプリクラじゃん!勝負にならないよ。」


「なるよ!私がルール決める!」


もう無茶苦茶すぎる。


「一応聞くけど、ルールは?」


「撮影中に照れた方が負け!」


聞くんじゃなかった…負けず嫌いにもほどがある。


「ほら!行くよ☆」


俺は山岸さんに引っ張られ半強制的に連れて行かれた。


「あの、俺プリクラ初めてだから、やり方分からないよ。」


「平気平気ー☆私プロってるし、機会が喋るからその通りにポーズすれば良いだけだよ!」


意外と簡単なんだな。

この時の俺は、ピースしてとか、笑ってぐらいの指示が来るのかと油断していた。それが良くなかった。


ってか、そもそも最近、色々ありすぎて麻痺してたけど、山岸さんとプリクラって普通にやばすぎるだろ。


そんなことお構いなしと言わんばかりに、山岸さんはテキパキと操作を始めた。


そして、プリクラが喋り出した。


(今から写真を3枚撮るよ!)


(最初のポーズは2人でピース!)


(3・2・1・カシャ!)


1枚目は2人でピースをした。


やっぱり山岸さんは撮り慣れてると思った。

カメラ目線で可愛い角度を把握してる感じだった。


(次のポーズは2人で真ん中でハートを作ってね!)


(3・2・1・カシャ!)


これはちょっと恥ずかしかった。

けど、山岸さんにも気付かれてないし大丈夫そうだ。


「悠真、ちょっと顔赤くない?w」


「そ、そんなことないよ!初めてだから緊張してるだけ。」


「ふーん…まあそういうことにしておいてあげる!」


(ラスト1枚!カメラに寄ってキスだよ!)


これには耐えきれず一瞬で耳まで真っ赤になってしまった。


「流石にこれは無理だよ!」


「ふーんwじゃ、私の勝ちってことで☆」


続けて山岸さんは言った。


「悠真!さっき撮った人形出して!」


「あ、うん。」


俺は急いで鞄から出した。


(3・2・1・カシャ!)


最後は、わらびっとの人形たちがキスしてるプリクラになった。


慌てて鞄から出した俺は少し見切れてて、山岸さんはそんな俺を見て笑っていた。


2人ともカメラを見てないけど、一番自然で素敵な写真が撮れたと思った。


(撮影終了だよ!落書きコーナーに移動してね!)


落書きは山岸さんにお願いした。

山岸さんは完成したプリクラの半分を俺にくれた。


「楽しかったね☆」


「うん!楽しかった!」


時間は17時過ぎ、俺たちは駅まで一緒に歩いた。

初投稿の作品になります。

社会人をやりながらの投稿なので不定期になりますが、最後まで書き上げられるように頑張ります。


いつかは書籍化やアニメ化なんて夢も見ていますが、素人なので温かいご意見だけでなく、厳しい意見もいただけると嬉しいです!


オリジナル作品ではありますが、その時に見ている漫画やアニメに影響されてしまうこともあると思います。すみません…


これから一生懸命書いていくので、読んでみて少しでも続きが気になったらブックマークや評価をお願いします!

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