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第3話 鼓動する通知音

「ただいまー」


家に帰ると、真っ直ぐ自分の部屋に向かい、崩れるようにベッドに倒れ込んだ。


疲れた…


俺の人生でこんなイベントは一生ないと思ってたし、想像すらしてなかった。あまりにも不意打ちだった。


そもそも、差出人も分からない手紙で体育館裏に呼び出された時点で行くべきじゃなかったのかもしれない。


入れ間違いだったから良かったものの、もしかしたら知らぬところで恨まれて、不良にボコボコにされていたかもしれないのに、俺は迂闊すぎた。


相手が山岸さんで本当に良かった。


山岸さん…優しかったな…笑顔も可愛かったし、俺が話すの苦手だって知ってフォローしてくれて…って。


俺、何盛り上がってんだ…


その瞬間、通知音が鳴った。


「黒瀬君おつー!今日はありがとう!もう家着いた?」


おーーーーー!マジでLINE来た!


確かに交換しているから来るだろうけど、こんなにすぐに、しかも山岸さんから来るとは思わなかった。


既読を付けちゃったから、返さないとまずいよな。読むのが早すぎて待ってたと思われてたら、ただのキモい奴じゃん。そんなつもりじゃなかったけど、とりあえず何か返さなきゃ…


再び通知音が鳴る。


「ってか、読むの早くない?wもしかして待ってた?w」


そのメッセージの後に、わらびっとが照れてるスタンプが送られてきた。


※わらびっとは女子高生の間でバズりまくっているゆるキャラ。半透明のぷるんとしたうさぎの頭にきな粉と黒蜜がかかっていて、何とも言えない可愛さがある。(わらび餅×うさぎ=わらびっと)


駄目だ。可愛すぎる…これは俺に耐性がないからなのか…世の男たちはいつもこんなのに耐えてるのか…いや、考えてても駄目だ。まずは返信をしないと…


「お疲れ様。こちらこそありがとう。ちょうど携帯触ってたから気が付けたよ。スタンプ可愛いね!」


なんか硬すぎるか?いや、俺にしては頑張ってる。


俺は意を決して、女子への初LINEを送信した。


数秒後、通知音が鳴った。


「なーんだ。待ってくれてるのかと思ったのにー(ㆀ˘・з・˘)なーんてね!wわらびっと可愛いよねー!マジ沼る!」


どうしよう。何て返したらいいかわからない。スルーするのも悪いし、ここは話を広げないと…


俺は考えてるうちに焦ってしまい、話が変な方向に進むことに。


「本当は少し待ってた!スタンプはわらびっとって言うんだね。初めて見たけど可愛いね!」


「マ?ウケるーw黒瀬君って意外とノリいいね!わらびっとは超バズってるからね!私、スマホケースとかネイルもわらびっとだしw」


「そうなんだ!全然気が付かなかったよ。今度、会う時にまた見せてよ!」


「お!それはお誘いと捉えていいのかな(。・ω・。)w」


やってしまった…話を合わせようとするばかりに墓穴を掘ってしまった。もはや手遅れだ…俺は素直に返信した。


「はい。その認識で問題ないです。」


「ちょwww急にテンション低くない?w別に友達なんだし良くなーい?遠慮しない(๑˃̵ᴗ˂̵)そうしたら、日程分かったら連絡するね!あと、せっかくLINEも交換したんだし、これからは悠真って呼んでいい?」


「うん。大丈夫だけど。」


「りょ!じゃあ、私のことも美羽って呼んでね(⁎⁍̴̆Ɛ⁍̴̆⁎)じゃ!私、これから夜ご飯食べてお風呂だからまたね!これからもよろしくね!悠真!」


俺は唾を飲み込んで大きなため息を吐いた。


しばらく、息をしてなかった気がする。それぐらい緊張しっぱなしだった…


でも、素直に楽しいと思えた。


毎日、平凡な学校生活を送っていたけど、明日から少しだけ学校に行くのが楽しみになっている自分がいる。


あれ、そういえば山岸さん、俺の下の名前まで覚えてるのか。同じクラスだから不思議なことでもないのかな。


……ってか、俺も明日から下の名前で呼ばなきゃ駄目?


「み、みみみ、みみ、み…」


いや、無理無理無理無理無理…どうしよう。やっぱり明日、学校休もうかな。


どちらにしても今日はなかなか眠れそうにない…


とりあえず、風呂入って落ち着こう…

初投稿の作品になります。

社会人をやりながらの投稿なので不定期になりますが、最後まで書き上げられるように頑張ります。


いつかは書籍化やアニメ化なんて夢も見ていますが、素人なので温かいご意見だけでなく、厳しい意見もいただけると嬉しいです!


オリジナル作品ではありますが、その時に見ている漫画やアニメに影響されてしまうこともあると思います。すみません…


これから一生懸命書いていくので、読んでみて少しでも続きが気になったらブックマークや評価をお願いします!

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