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第26話 学期末試験開始

数日後


いよいよ今日から期末試験が始まる。

ここ数日、可能な限り山岸さんに勉強を教えてきた。


学校に向かっている途中で山岸さんを見かけた。


「山岸さん、おはよう!」


「あ、悠真、、おはよー。」


なんだか、山岸さんの元気がない…っていうかめっちゃ眠そう。


「もしかして、寝れてない?」


「あー、わかる?w実は今日のテストが不安で勉強してたら結局、寝れなかった…」


山岸さんって、本当に真面目だよな。


「そっか。あまり無理しないでね。ここ数日、本当に頑張ってたし大丈夫だよ!自信もって頑張ろう!」


「うん☆ありがとう!」


学校に着き、教室に入ると頭を抱えて項垂れているやつ、必死に教科書を読んでいるやつ、余裕の表情で過ごしているやつ…と多彩な光景が広がっていた。


テスト開始まであと15分、俺は山岸さんに声をかけた。


「大丈夫?どこが不安?」


「悠真ー!助けてー!」


山岸さんは半べそで泣きついてきた。


「山岸さん落ち着いて!どこが分からないの?」


俺は一つずつ確認しながら時間ギリギリまで説明した。


「悠真、ありがとう。私頑張るね!」


チャイムが鳴り、先生が教室に入ってきた。


「はい、席に着けー!」


教室は静まり返り、試験前の独特な緊張感が漂っている。


「今から問題用紙と答案用紙を配る。まだ裏面のままだぞ!あと、携帯の電源は切っておくように。」


試験用紙が全員に行きわたり、しばらくして開始のチャイムが鳴った。

全員が問題用紙を表にし問題を解き始める。


沈黙の中、鉛筆の走る音と時計の秒針の音が鳴り響く。

数十分経過しただろうか、先生が口を開いた。


「残り5分ー!」


俺はテストの見直しをした。

これぐらいなら山岸さんも大丈夫だろう。


終わりのチャイムが鳴り、回答用紙が回収された。

俺は席を立って山岸さんのところに向かった。


「山岸さん、試験はどうだった?」


「うーん、何とかなった…ありがとう。」


そう言い、山岸さんは机に項垂れたまま、ニコっと笑いながらピースした。


「今日はあと2教科あるから、頑張ろうね!」


「うん!頑張るよー。でも眠い…w」


5分前のチャイムが鳴り、俺は席に着いた。

その後、2時間目、3時間目と試験は続き、初日は無事終わった。


「山岸さん、お疲れ様!試験はどうだった?」


「うん!悠真に教えてもらったとこばっかりだったからできたよ☆私ひとりじゃ絶対に無理だった!今回のテストが今までで一番自信あるかも!」


山岸さんはすごく嬉しそうに話していた。


「そっか!それなら良かった!」


俺はそんな山岸さんを見て嬉しくなった。


翌日、翌々日も試験は続き、長い試験期間は終わった。


「山岸さん、三日間お疲れ様!」


「やっと終わったよー!あー疲れたー!」


山岸さんは両手を上にあげて体を伸ばした。

胸が協調され、俺は目のやり場に困り咄嗟に後ろを向いた。


「悠真?どうしたの?」


「い、いや、何でもないよ!」


「ふーん、変なのー!」


顔は見なかったが、きっと目を細めて疑いの眼差しを向けてるのが想像できた。


「悠真、この後って暇?」


俺は山岸さんの方を振り返った。


「うん、テストも終わったし今日は暇だけど。」


「そうしたら、一緒にPuruPuru行かない?勉強のお礼させて欲しいなと思って☆」


「ありがとう。でも、お礼は平気かな。俺も一緒に勉強してたから覚えられたし!」


山岸さんは少し暗い表情をしていた。

俺は自分の伝え方に問題があったとすぐに気が付いた。


「あ、あの、行かないって話じゃなくて、お礼はいらないってこと!PuruPuruは行きたい!是非、行きたい!打ち上げも兼ねて行こう!!」


山岸さんの一気に明るくなった。


「だよねー☆じゃ、行こっか!マジ、断られたかと思って焦ったんだけどーw」


山岸さんからの誘いを断る訳がない。

俺たちは学校を出て、そのまま天宮駅のショッピングモールに向かった。


行き道に山岸さんとたくさん話した。

大した話じゃなかったけど、そんなくだらない会話がとても楽しかった。


以前の俺は学校生活、平穏に過ごしたいって思ってたけど今は違う。

1日でも長く、この関係が続けばいいなと思ってる。


そんな事を考えていると、ショッピングモールに到着した。


「なんか久々だね☆今だから言うけど、あの時の悠真ガチガチに緊張してたよねーw」


「うん。あの時は初めてだったしね。」


「ってか今日、制服デートみたいだね☆青春って感じで超ウケる―w」


そんなこと意識してなかったから、改めて言われて顔が赤くなってしまった。


「悠真、めっちゃ顔赤いしw」


俺をいじる山岸さんはとても楽しそうで、無邪気だった。


この思い、山岸さんに伝えられる日は来るのかな…

初投稿の作品になります。

社会人をやりながらの投稿なので不定期になりますが、最後まで書き上げられるように頑張ります。


いつかは書籍化やアニメ化なんて夢も見ていますが、素人なので温かいご意見だけでなく、厳しい意見もいただけると嬉しいです!


オリジナル作品ではありますが、その時に見ている漫画やアニメに影響されてしまうこともあると思います。すみません…


これから一生懸命書いていくので、読んでみて少しでも続きが気になったらブックマークや評価をお願いします!

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