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第19話 告白(前編)

翌朝、いつもより30分早く起きた。


1階では母親が朝食の支度をしていた。


「おはよー。」


「あら、今日は早いのね!」


そんなやり取りをして、俺は風呂場に向かった。


少し熱めに設定したシャワーを浴びて、目を覚ました。


気が付けば、昨日のことが脳裏に浮かぶ。昨日は本当に楽しかった。


シャワーを浴びた後、制服に着替えた俺は髪を乾かし、セットした。


慣れたせいか、昨日より時間もかからなかった。


支度を終えた俺はリビングに向かい、朝食を食べた。今朝はトーストと目玉焼き、厚切りのベーコンだった。


その後、歯を磨いて家を出発した。


学校に向かう途中、山岸さんからLINEが来た。


「おはよー!昨日は楽しかったね(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾今日も頑張ろー!」


「おはよう!昨日はありがとう。また、学校で!」


と返信し、学校に向かった。


教室に入ると声をかけてきたのは長谷だった。


「おう!黒瀬ー!山岸とデートってマジか?」


あー、やっぱり。まぁ近場だし、誰かしらに見られてるとは思ったけど、流石に朝からこの調子だと今日はしんどいだろうな。


「お、おはよう。デートじゃないよ。ただ、一緒に買い物に行っただけと言うか…」


「いや、もうそれデートみたいなもんだろ!w」


その時、山岸さんが教室の後ろのドアから入ってきた。


「おっはよー☆…ん、何かあった?」


俺は涙目で山岸さんの方を見つめ、助けを求めた。


「あー、そういうことねw」


山岸さんはすぐに状況を理解してくれた。


「長谷は私と悠真がデートしたと思ってるの?」


「おう、流石に休みの日に二人で出かけるってのは、この前のお茶とは訳が違うだろ!」


山岸さんは少し悩んだ様子で、


「うーん、そっか!じゃあ仮にデートだったとして、それって長谷にとって重要な問題なの?」


「いや、別にそういう訳じゃねーけど、、、」


そう言うと、長谷は黙り込んでしまった。


「ならどっちでも良いじゃん☆あっ!でもデートじゃないから、変な噂はしないでね!」


山岸さんはあえて長谷だけじゃなく、クラス全体に聞こえるようにそう言った。


その後、俺の方を向いてウィンクしてきた。可愛すぎて俺は照れてしまった。


チャイムが鳴り、先生が教室に入ってきた。


「はーい、席に座れー。」


先生は教室を見渡した。


「芹沢が居ないな…誰か知ってるか?」


先生の問いかけに、誰も反応せず、ホームルームが始まっても芹沢さんは来なかった。


俺は昨日のことが少し気になっていた。


「いよいよ来週は期末試験だ。赤点は夏休みに補習があるから、各自、しっかりと勉強するように。」


ホームルームが終わり、先生は教室を出て行った。


その時、携帯が震えた。山岸さんからLINEだ。


「期末試験…無理ー(๑•ૅㅁ•๑)」


山岸さんの方を振り向くと、机に突っ伏せて絶望していた。あの様子だと、相当やばいだろうな…


「一緒に頑張ろ!」


と返信したが、既読は付かなかった。


二時間目が終わる頃、芹沢さんが登校してきた。少しだけ元気がないような気がした。


下校中、芹沢さんに呼び止められた。


「あの、黒瀬君、ちょっといい?」


「あ、うん。大丈夫だよ。」


やはり、芹沢さんはいつもより元気がない気がした。


「あのさ、黒瀬君は山岸さんと付き合ってるの?」


「え、いや、そそ、そんなことないよ。」


俺は変に動揺してしまった。


「でも、昨日一緒に買い物してたよね?」


「あー、あれは何て言うか、友達として会ってただけで…」


駄目だ、話すと余計に怪しく聞こえてしまう。


「そっか。じゃあ、質問変えるね。黒瀬君は山岸さんが好きなの?」


「え…あの、それは、えっと…」


俺は言葉に詰まってしまった。


「ごめん。やっぱり答えなくていい。ただ、私の気持ちだけ伝えさせて。」


俺は唾を飲み込んだ。


「私、黒瀬君が好きなの。返事も要らないし、迷惑はかけない!ただ、気持ちだけはどうしても言いたくて。」


そう言い残すと、芹沢さんは走って帰ってしまった。


俺は芹沢さんからの突然の告白に驚いたが、不思議と、思ったより冷静でいられた。


それは、山岸さんが言ってた予想が的中していたからかもしれない。


家に着いて、俺は一旦自分のベッドに座った。


さて、これからどうしよう。


女子から告白されるなんて、人生で2回目、いや…流石に幼稚園時代を数えるのは卑怯か。


実質、初めての告白。相手は俺と同じ地味な女子(元ギャル)な訳だが。


ってか、何で俺なんだ?


今までだって、そんなに関わりがあった訳でもないし、元々の芹沢さんの性格を考えると俺なんか真っ先に対象外だろ。


それに、俺は芹沢さんの気持ちには応えられない。山岸さんのことが好きだから。


気が付くと、俺はそのまま眠ってしまった。

初投稿の作品になります。

社会人をやりながらの投稿なので不定期になりますが、最後まで書き上げられるように頑張ります。


いつかは書籍化やアニメ化なんて夢も見ていますが、素人なので温かいご意見だけでなく、厳しい意見もいただけると嬉しいです!


オリジナル作品ではありますが、その時に見ている漫画やアニメに影響されてしまうこともあると思います。すみません…


これから一生懸命書いていくので、読んでみて少しでも続きが気になったらブックマークや評価をお願いします!

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