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第2話 初心者のカフェ日和

俺は今、学校の近くのカフェにいる。


そして、目の前には同じクラスの山岸さん…


どうしてこうなったのか、未だに理解できない。


数十分前に遡る。


「じゃ、行こっか!」


山岸さんにそう誘われ、俺たちは一緒に帰ることになった。


当然ながら、ありえない組み合わせだった。だからこそ、周りからの視線がやたらと気になる。


「あれ?山岸じゃん!隣にいるのは…誰だ?」


「おつー!ってか誰って酷くない?同じクラスの黒瀬君じゃん!」


「黒…瀬?あ、あーそういえば、そんな奴いたな!」


声をかけてきたのは、バスケ部の長谷だった。


反応を見るに、俺が同じクラスにいることさえ彼は覚えていなかったらしい。


「で、何で山岸と黒瀬?が一緒にいんだよ!」


「えー、別に良くなーい?たまたま帰る時間が一緒になったから、一緒に帰ってるだけなんだけど。何?羨ましいの?w」


「べ、別にそんなんじゃねえよ!ただ珍しい組み合わせだなって思っただけだ!」


「ふーん。まあ、そういうことにしといてあげる!じゃ!また明日ねー!」


一軍同士の会話は、間近で聞くと圧倒される。俺には全くついていけない世界だ。


そんな出来事が、このカフェに着くまでの間にあと2回もあり、俺のHPはほぼ0に近い。


「ねぇ、何か疲れてる?」


「あ、い、いや、そんなことないよ。」


「嘘だ!さっきと全然テンション違うし。」


「いや、実はあまりカフェとか来ないから、ちょっと緊張してて…」


本当は、カフェに来たからじゃなくて、山岸さんと二人っていう状況に緊張していた。


でも、そんなことを山岸さんに悟られたら、格好悪すぎる。そんなことを考えているうちに、


「もしかして…私と二人だから?」


「え………?」


その言葉に俺の頭は真っ白になった。


時間が止まったかのような感覚だったが、実際には数秒しか経っていなかっただろう。


「ご、ごめん。本当はさ、俺、こういう女子と二人でお店とか来たことなくて。だから緊張してるんだ。でも、せっかく誘ってくれたし、山岸さんに気を遣わせたくなかったんだ。」


「なーんだ!そんなことなら気にしなくていいよ。初めてって遅いか早いかだけだし、黒瀬君はそれが今日だっただけじゃん!」


「あ、ありがとう…初めてが山岸さんで良かった。」


って、俺何言ってんだ…恥ずかしすぎる。


「ふふっ!初めてゲットー!」


山岸さんは優しく笑った。俺がもっと積極的に行けたら、なんて考えてしまう。


「黒瀬君、身長高いし、ちょっと意識すれば結構モテそうだよね!」


「え、い、いやいやいや、そんなことないよ。お洒落とか全然だし、彼女もいたことないし…」


「もったいなーい!見た目で判断するわけじゃないけど、第一印象って大事だと思うんだよね。だから、少しは気にしてもいいんじゃない?」


「そ、そっか…気が向いたら考えてみるよ。」


俺はそれぐらいしか返せなかった。


「そうだ!今度、私が服選んであげよっか?ファッションセンスには自信あるんだー!せっかくだし、友達としてさ!」


「え、あ、じゃあ、機会があれば…で。」


「りょ!じゃあさ、LINE交換しよ!」


「えーーーっ!!!!」


俺は人生で一番大きな声を出してしまった。


店内の全員がこちらを見ているのが分かる。


「ビックリした!どうしたの?」


「いや、女子とLINE交換なんてしたことなくて…急に声出してごめん。」


「今日は黒瀬君にとって初めてのことが多い日だねw」


その後、少しぎこちない会話を続け、俺たちはLINEを交換した。


「今日は振り回しちゃってごめんね!」


「いや、大丈夫。楽しかったし。」


「それなら良かった!次は服選びに行こうね!」


「あ、うん。よろしくお願いします。」


こうして、俺の人生初のカフェ体験は終わった。

初投稿の作品になります。

社会人をやりながらの投稿なので不定期になりますが、最後まで書き上げられるように頑張ります。


いつかは書籍化やアニメ化なんて夢も見ていますが、素人なので温かいご意見だけでなく、厳しい意見もいただけると嬉しいです!


オリジナル作品ではありますが、その時に見ている漫画やアニメに影響されてしまうこともあると思います。すみません…


これから一生懸命書いていくので、読んでみて少しでも続きが気になったらブックマークや評価をお願いします!

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