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第14話 デート当日(前編)

俺は目覚ましをセットした時間よりも少しだけ早く起きた。


いよいよ、今日は山岸さんとのお出掛けだ。


俺はベッドから出て、風呂場に向かいシャワーを浴び、ドライヤーで髪の毛を乾かした。


その後、坂上さんに教えてもらった通りに髪をセットした。


やっぱり初めてだと上手くいかないな。


数十分の格闘の末、なんとかそれっぽい髪型にセットすることができた。


部屋に戻り、携帯を確認すると山岸さんからLINEが来ていた。


「おはよー!起きてるかな(OvO)今日は楽しみだね!私は時間ちょうどぐらいに着く予定だよ☆」


「おはよう。ちゃんと起きてるよ!俺も支度しているところだから、時間通りに間に合うよ。今日はよろしくね!」


今日はうまく返信できた気がする。


支度を終えた俺は少し早かったが天宮駅に向かった。


到着して数十分後、後ろから肩を叩かれた。


「悠真ーおはよ☆」


振り返ると、そこには普段着姿の山岸さんが居た。


写真は見ていたけど、実際に着ている姿を見ると、めちゃくちゃ可愛かった。


「あ、おはよう。」


俺はなんだか恥ずかしくなり、顔も見れず下を向いてしまった。


「あれ?悠真、いつもと雰囲気違くない?あ!髪型だ!!」


「あ、うん。ちょっとセットしてみたんだ。」


俺は気付いてもらえた嬉しさと恥ずかしさで顔が赤くなってしまった。


「めっちゃ良いじゃん!うん!絶対こっちの方がかっこいいよ!」


駄目だ。恥ずかしくて直視できない。


「え…あ、ありがとう。あの、えっと、山岸さんも、その、可愛いと思う。」


振り絞った声は想像以上に細く、山岸さんには届かなかったようだ。


「え?今、何て言ったの?聞こえなかったー。」


俺は勇気を出して、もう一度言った。


「あの…山岸さんも可愛いよ!」


「へへ、ありがとう☆ごめん!実は聞こえてたw」


山岸さんは俺の目をじっと見つめて言った。


駄目だ…笑顔が眩しすぎる。


「よし!じゃ行こっか!」


こうして、山岸さんとの休日イベントが始まった。


山岸さんの足取りは軽く、目的地が決まっているようだった。


「実はもう悠真に似合いそうな服が売ってるお店調べてあるんだー!」


「え!そ、そうなの?」


向かった先は昨日も見に来た店だった。


でも、ここには俺に似合うような服がなかった気がする。


「木村さん、やっほー!」


「お、美羽ちゃん!いらっしゃい!」


どうやら、この店は山岸さんの行きつけのお店らしい。


「今日はどうしたの?」


「今日は彼の服を選びに来たんだー!」


俺は木村さんと目が合い、軽くお辞儀をした。


山岸さんは木村さんと何か話していたがあまり聞き取れなかった。


「悠真ー!こっち来なよ!」


「あ、うん。」


山岸さんはいくつか服を選んで持ってきてくれた。


「悠真はどんな感じが好き?私的にはこっちの方が似合うと思うけど、うーん…迷うなあ。」


俺は、一生懸命選んでくれている山岸さんを見て、素直に可愛いと思った。


「悠真…?聞いてる?」


「あ、うん、ごめん。」


俺は山岸さんに見惚れてぼーっとしていた。


「とりあえず、これ全部試着しよっか!」


「あ、わかった。」


それから俺は山岸さんが選んでくれた服を試着しては見てもらうを繰り返し、最初に山岸さんが似合うと言ってくれた服を購入することにした。


「あ、木村さーん!このまま着ていきたいんで、タグ切ってもらっても良いですか?」


「はーい!w」


そう言うと木村さんは別のスタッフにタグを切るように指示をして、その間にお会計の準備をしてくれた。


購入額はインナーとジャケット、パンツの3点で15,000円を超えた…普段買う服とは比べ物にならない金額だった。


15,000円もあったらTシャツ10枚以上は買えるなーと考えながら会計を済ませ、俺は試着室を借りて買った服に着替えた。


着替え終わり、試着室のカーテンを開けると、笑顔の山岸さんが目の前に居た。


「悠真!超似合ってるよ!」


「あ、ありがとう。」


そんなやりとりを木村さんは微笑ましく見ていた。


俺は木村さんにもお礼を言って、店を後にした。


「悠真、次はどこに行きたい?」


「あー、ごめん。何も考えてなくて…」


「なんで謝るの!そうしたら今度は私の服を見に行ってもいいかな?」


山岸さんが目をキラキラさせながら言った。


「うん、行こう!」


「やったー☆実は新作の服が発売で気になってたんだよねー!」


そう言うと、山岸さんは俺の腕にしがみついて、次の目的地に向かって歩き始めた。


他意がないのは分かっている。

そう、これは服を見るのが楽しみで思わず的なやつだ。


俺は自分にそう言い聞かせ、気持ちを落ち着かせようとした…いやいやいや、これは無理だ。


俺の動揺が伝わったのか、山岸さんは掴んだ腕を慌てて離した。


「ごめんね、別にそんなつもりじゃなかったんだけど…」


「いや、大丈夫。少し驚いたけど…」


不意に一瞬の沈黙が訪れる。


そして、心なしか山岸さんの頰が赤くなってる気がした。

いや、流石に考え過ぎか…


その時、後ろから聞き覚えのある声に呼び止められた。


「黒瀬君…だよね?」

初投稿の作品になります。

社会人をやりながらの投稿なので不定期になりますが、最後まで書き上げられるように頑張ります。


いつかは書籍化やアニメ化なんて夢も見ていますが、素人なので温かいご意見だけでなく、厳しい意見もいただけると嬉しいです!


オリジナル作品ではありますが、その時に見ている漫画やアニメに影響されてしまうこともあると思います。すみません…


これから一生懸命書いていくので、読んでみて少しでも続きが気になったらブックマークや評価をお願いします!

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