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オマケ
「み……見てる」
矢木に引き摺られるようにして会場入りした圭一の背中を冷たいものが流れた。
「こう言うドラマのシリーズ……ありましたよね」
言いながら矢木は視線に耐えられなくなり、ニット帽を鼻先まで下げる。どうやら、自分も都筑にしてやられたようだ。
「おい、矢木。これは合コンか? 合コンなのか?!」
「恋はスリル、ショック、サスペンスと言う歌がありますから」
圭一に胸倉を掴まれ、ガクガクと揺さぶられながら、矢木はずいぶん古い歌を使い、苦しい言い訳をした。
「ああ! 確かにある意味サスペンスだろうがな!」
あんなのと恋なんぞ出来るかと言う言葉は飲み込んだ。圭一も、視線に負けたのだ。
圭一と矢木を取り囲むメイド娘……ではなく、市原悦子似の家政婦軍団の視線に。
「家政婦に……見られた……」
「これ、オチですかね……」