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一緒にいてもいいですか?

閲覧ありがとうございます。

ブックマーク&評価もとっても嬉しいです。

いつもありがとうございます!

見てくださる方がいると思うと毎日更新がんばれますヽ(*´∀`)ノ


今回は廓然無聖かくねんむしょうという禅語をイメージして書きました♪

湖で水月をみながら過ごした次の日の朝。


目が覚めると枕元に小さな箱があった。

綺麗にラッピングされている。



(ディオさんの忘れ物かな?)



手にとって、キッチンにいるディオさんの元へいく。



「おはよー!ランラン!プレゼント気づいた?びっくりしたでしょ~?」



いたずらっぽく笑う。



「えっ、これディオさんの忘れ物じゃないんですか?」


「ちがうよ~!ランラン、12歳だったでしょ?ってことは、春の祝宴で13歳になるじゃない!」


そっか。いままで誕生日なんて祝ってもらったことがなかったし、家族のお祝いにも参加させてもらえたことがなかったから忘れてた。



「あ、ありがとうございます。誕生日のプレゼントなんて初めてで嬉しいです。」



ふへへっと笑う。嬉しい。



「本当はプレゼント探して昨日は遅くなったんだよね~。ねぇ、開けてみて?」


ディオさんが用意してくれた朝食をテーブルに置いて座った。

私も急いで席についてゆっくりラッピングをほどく。

リボンをほどくなんて初めての経験だ。

なんだかとってもドキドキする。



包装紙を破らないように気をつけながら、無事に箱をあけることができた。


そこにあったのはネックレスだ。

三日月型の形にあわせて黄色い石がいくつか並んで優しく光っている。



「それね、ムーンストーンっていうんだよ。ランランの瞳に似た黄色っぽい石を探すのに苦労したよ~!でも、とっても綺麗でしょ~」



これは守り石といって、持ち主に幸福をもたらすものだそうだ。



嬉しくてディオさんに視線をあげると胸元で光るネックレスを見つけた。



「ふふっ!気づいた?私もお揃いで作っちゃった~!」



ディオさんの瞳の色に似た優しい色をした石はサンストーンというらしい。

小さめの丸の形に合わせてオレンジみたいなお日さまの色をした石がいくつか並んでいる。




「これね、すごいんだよ。」



そういってディオさんはサンストーンのネックレスをはずし、私のムーンストーンのネックレスのかざりと合わせる。



ディオさんのお日さまと私の三日月のお月さまが重なって大きな丸になった。



「二人のネックレスをあわせると大きな満月になるデザインなの~」



得意げに笑うディオさん。

私はほわっとした温かい気持ちでいっぱいになる。



「昨日渡しても良かったんだけど、びっくりさせたかったから。ふふっ、大成功だね!」



「大成功です。すっごく嬉しいです。ありがとうございます。」

ディオさんは自分のネックレスをつけたあと、私にもネックレスをつけてくれた。

全然違うデザインだとけど、お揃いだと思うととってもほわっとした気持ちになる。




昨日、勝手に一人で不安になってた自分がバカみたいだ。

こんなに優しくて素敵なディオさんが何も言わずに私をおいていくわけ無いのに。

どうしてそんな思ったのか不思議な気持ちになる。



「そうだ!せっかくのお祝いだし、今日の朝ごはんも外で食べようよ!今日は雲一つない青空でとっても気持ちいいよ!」



そういってディオさんは朝ごはんに用意してくれたサンドイッチとスープを庭に運んで並べ始めた。



とっても優しくて素敵なディオさん。

ずっと一緒にいてくれると言ってくれたディオさん。

私もディオさんとずっと一緒にいられる人になりたい。


そのためには、私も女神さまを目指したい。

そうすればずっと一緒にいられる。



「女神さまになるために一番大切なものはなんでですか? 」


「そうだなぁ。こんな風に晴れた雲ひとつない天気、かな?晴れやかでさわやかで汚れや迷いがひとかけらも無い状態の気持ちが大切だと思ってるよ。 」


私は空を見上げる。

冬が去り、春になったお祝いの日。

空には雲がなく、綺麗な青空が広がっている。


「曇った心で物事を判断すると間違えちゃうの 。すっきりとして曇りのない心が 、偽りや疑りを飛び越えることができると思ってる。」



・・・昨日の私みたい。

こんな私でもディオさんがいうようなこんな青空みたいな心を持つことができるのかなぁ。



「ふふっ、そうなれるようにフラグメンタを磨く努力をするのが女神さまの修行なの。私もがんばらないと~」



「・・・私も頑張ります!」



私は胸元でそっと光るムーンストーンを握る。


このネックレスに誓って、私はディオさんと同じものを目指す努力をする。なれる自信なんてないけど、この優しくて素敵な人を追いかける努力くらいはしないと一緒にいることなんてできないと思うから。



「ふふっ、ランランの13歳の目標だね~」



「はい!」



ずっとディオさんといるために、がんばらないと。


私は12歳の最後の夜と13歳の最初の朝を絶対に忘れないと胸元のムーンストーンに誓うのだった。


メリークリスマス!

誕生日といえば枕元のプレゼント!!


ということで、書いてみました。

この世界では全ての人が春の祝宴でひとつ年齢をとります。


というわけで、ディオさんもひとつ年齢をとりました。

なので、自分へのプレゼントを買ってます。

ランランはまだ子供でお祝いをしてもらったり、してあげたりという経験がないなので誕生日をお祝いするという発想がまだありません。


ランランが自分が誰かを祝うという成長がくる日が私も楽しみです!笑

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