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転生事件 ~女子高生が集団で異世界転生しました~  作者: りりちん
第二部 5歳になったよ!
32/49

第32話「ジュニアスクール時代だよ」

 ちまたで「西地区の爆走少女」とか「終末の天使」としておそれられた━━おそれられたのかなぁ?━━わたしは、そんな感じでミリナちゃんと一緒に六歳になって、ミリナちゃんと一緒に一緒のジュニアスクールに通うことになったよ。

 ジュニアスクールは東地区にあって、アシェッタお姉ちゃんとかも通っていた場所だった。でももう、アシェッタお姉ちゃんはハイスクールになったから、わたしとは一緒じゃない。


 それでねー、なんで「終末の天使」って言われてたかってゆーと、それは一番はじめに血肉屋さんのメイリンさんが言いはじめたから、みんなに広まった。

 わたしが、もうほじょりんの取れたバイチャリで、爆走してたから。

 肉切り包丁のバイチャリは、見た目だけじゃなくって備品もおかしいから、普通はチリンチリンって鳴るはずのベルも、なぜかラッパの音が出るの。パラパラパッパッパーとかいって。だから、それを終末の時に降臨するという天使のラッパに見立てて、メイリンさんが名づけたみたい。名づけられちゃったみたい。

「西地区の爆走少女」のほうは、誰が言い出したのかしらない。


 まあ、別にいいんだけどね。なんて言われたって。

 わたしはそんなの、気にしない人だから。


 ジュニアスクールには八年とか、九年とか通わなくちゃいけなかった。子供はみんなアホだから、それくらいの時間をかけていろいろ覚えないと、まともな大人にならないらしい。

 毎日、いろいろ勉強した。させられた。

 でもなんかそれって、『前の世界』でも同じだった気がする。ミリナちゃんも言ってた。同じだねって。


 たまーに遊びに行く異世界研究所のまゆげつながりせんせー……パトリ先生とも、前の世界の話はよくするようにしている。

 だんだんみんな、忘れそうになるから。話していれば、忘れないし新しいなにかを思い出すこともあるから。

 でも、あんまし名簿は完成に近づかないね。わたしも思い出せない人とかいるし、転生した仲間も集まらない。パトリ先生はがんばって探しているみたいだけど、あんまり遠くにも行けないから、探せる範囲は限られるってゆってた。だから、あんまし新しい仲間に会えないのかもって。


 そんなパトリ先生も、やっぱりそれなりに歳を取ってきて、それは、わたしとミリナちゃんも同じだった。

 ジュニアスクールに通いはじめたころは、みんなまだ子供で、アホで、アホな子供だったから勉強するよりも遊んでばっかりだった。でも、ちょっとずつアホじゃなくなっていって、ジュニアスクールの最後のほうにはもう、ちゃんと将来のこととかも考えるくらいには、まともな大人になってきていた。


 わたしとかミリナちゃんとか、フラパちゃん、リーリカちゃんなんかは、みんななぜか魔術の才能があって、授業でも大活躍をした。

 だから、魔術の授業に関しては特に苦労することもなく、いい成績が取れていたの。

 フラパちゃんもリーリカちゃんも、どちらも前の世界の仲間だった。フラパちゃんはフタバちゃん。リーリカちゃんはリリカちゃんだったみたいで、二人とも前の世界ではひとつ上の三年生だったんだって。

 わたしたち"転生者"にはどうしてか、魔術の才能があるみたい。純粋な、こっちの世界の人よりかは、楽に扱うことができる。

 特殊な人間だから、精霊の力を扱いやすいのかもしれないなって、わたしとリーリカちゃんで話したこともあった。


 わたしたちは推薦されたこともあって、みんなグラファムの街にある魔術師学校を受験することになったの。魔術の勉強をして、魔術師になればいろんな可能性が増えると思ったし、パパやママが魔術師協会でお仕事をしていたから(パパは今も働いている)、わたしもそこに関われると思うと、気持ちが前向きになってくる。それに━━パトリ先生じゃないけど、わたしたちが『転生』した意味とか、前の世界の、なにか大切なことを思い出すためにも、魔術師学校に進むことが正解であるような気がしていたから。


 ジュニアスクールを首席で卒業したわたしは、魔術師学校にも首席で合格したらしい。

 受験テストの成績は公表されないのだけど、わたしが一番の成績だったということだけは、教えてもらいました。そして、新入生代表としての挨拶を任されたわたしは、緊張したけれど、なんとかがんばって、一生懸命考えた挨拶を読み上げました。


 この時にはもう、あの"ピキーン"という感覚がものすごいことになっていて、前の世界の仲間が大勢いることはわかっていたし、すでにたくさんの仲間と顔を合わせてもいました。


 やはり前の世界からの転生者たちには、魔術師としての素質があるみたいです。ここにきて一気に、たくさんの仲間が集まりました。


 わたしは何か大きな流れの中に身を置いたような、なにか重要な物語がはじまったような、そんな不思議な感覚があったの。

 ああ、はじまったんだなって。

 ようやく、ここまできたんだなって、そう感じていた。

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