第14話「よく寝ます」
なんだかさわがしいなぁ、って思ったわたしが夢の中からご帰還なされると、すぐそばにおにゃのこのお姿がありました。
お外では、お会いしたことがありましたけど、うちにあそびにきてくれたのははじめてな、アシェッタお姉ちゃんです。
よく見たらもうひとり、アシェッタお姉ちゃんよりもちいちゃい、フェリコットちゃんのお姿もありました。
いまのわたしからすると、ふたりともお姉さんなんですけど、ほんとはわたしのほうがお姉さんなんだよって教えたくてたまりません。
でもお伝えすることができないので、とりま「あばぶ」と軽いあいさつをします。ダチンコにするあいさつです。アシェッタお姉ちゃんとフェリコットちゃんは、もうダチンコなんです。
「やっぱりユフィちゃん、激キャワだぁ」
「うんうん」
アシェッタお姉ちゃんが目をきらきらさせて、わたしに言ってくれます。わたしは激キャワとしてゆーめいになりつつあります。
ちいちゃいフェリコットちゃんは、わたしのふんわりやわらかベッドくらいの高さしかないから、ちょっと背伸びしないと見えないみたい。
かわいいお顔が生えてます。
「そうでしょー、今日もかわいいのよねー」と、ママもやっぱりほめてくれるのです。
わたしは今日もかわいいのです。なんて言ってると、どーせいのおにゃのこからヒハンをくらうので、あまりよくありませんね。
わたしは、ほどほどにかわいいのです。
と、言い直しておくといいと思いました。
「ユフィちゃん、おおきくなったらフィレーナさんみたいになる?」
「なるの?」フェリコットちゃんは、お姉ちゃんのおマネをするのが、ベリキャワなんです。
「そうよー、わたしみたいな美人になって、この辺のオトコは全員夢中になるでしょうね……って、今の、ママとかには言わないでね?」
「言わないよー」
「うん、うん」
「助かるわー、ありがとねー。半分本気だけど、半分ジョーダンで言ってることだから」
ママはだいたい半分くらいは本気なんですけど、あとの半分くらいはわりとふざける人なので、そこがいいところでも、わるいところでもあるのです。
ママひょーろんかのわたしにかかれば、ママのことでわからないことなどないのです。
しょーらいは、ママ図鑑をつくって……ママ博物館もたてて、それからそれから━━。
「ユフィちゃん、はやくおっきくならないかなぁ━━はやく一緒に遊びたいな」
「うんうん」
と、アシェッタお姉ちゃんとフェリコットちゃんは言ってくれます。
そうでした━━わたしははやくおっきくなって、いろいろやることがあるんです。なにかははっきりしませんが、なにかやることがあるんです。
だから、はやくおっきくならなくちゃいけません。そのためには……そうです、がんばってバブバブママミルクをして、あとはしっかり寝べししなくちゃいけないんです。
とにかく寝べしです。よく寝べしベイビーズは人並みはずれておっきく育つって、どこかで聞いた覚えがあります。
わたしが生まれたところの、働いてる人が言っていた気がします。誰だったかは忘れちゃいましたので、すみませんネンですけれど。
とにかく寝べしなのです。
「あばぁびぃ」
おやすみ、って言って、わたしはまた寝べしする人になりましたとさ。




