瞑想:紅金の空に想ふ不死の魂
投稿しちゃった(;´∀`)
(カチャカチャ)
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
夕焼けにも似た金赤の空の中、アンティーク調の白い丸テーブルを挟んで僕は彼女と対話をしている。
とりとめもなく、なんの生産性もないその行為は、僕にとてつもない満足感を与えてくれる。
「そう、それでフラれ_______の?」
「あぁ、そうなるかぁ」
彼女の声は形にならずにただ、意味だけが定着する。
「で_____本当__な?」
「嘘でもいいんだ、どうせ嫌いにはなれない」
「もう2年か、バカだねぇ」
「少なくとも彼女のために死にたい時期はあった」
「・・・・・・いや、それはただの4大欲求だよ、それに理由を欲しがっているだけ」
「4?3じゃないの?」
「あぁ、そうなってたね。創造欲、喪失欲、睡眠欲、動情欲______」
「あ~確かに」
「______」
その後も彼女に質問や如何ともし難い感情を伝えては答え受ける。
「正義って」
「世界では多数決ってことになるのかな。人は多くを信じて正義を背負えるの。でも、本当は私、私のすべてが正になる。」
「何を信じればいい」
「自分を信じればいいと思うよ」
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
「神は居るの?」
「運命という言葉に任せる場面と自己の判断で行動を起こせる場面、どちらのほうが多いかしら、人は自分の人生で自分を神にするしかないの」
「けれど、人は弱いから他者に任せて自己防衛をしているみたいね。まったく......。」
「......。」
彼女が初めて見せた感情は【哀れみ】と【嫌悪】だった。
その幸福の時間は数瞬のうちに過ぎていく。
白黒のまだら模様の空があたりに広がり意識が混濁してゆく。
本来形ある物の形も消え、存在が薄れる。
---意識が朦朧とし、音がかすれ、次第に鮮明になってゆく。
-酷く残酷な世界へと導くように。
それ、は緊張して言葉を発する、ソレでこの心地よい世界が壊れる気がしていたからか。
「君は......何者だ?」
僕に彼女は微笑みかける。
「私は_______」
「・・・・・・いや、まだ」
なんだ、そうか。
「また!会える!?」
もはや誰の声かはわからない、けれど。
その感情は、私が5年前捨てたもののような気がした。
【白転】Siro
「朱鳥、起きて」
目を開けると瑠璃紺の双眸が極至近距離にあった。
「比翼......何?」
「ソファーで寝ないで、制服シワになるよ」
そういって体を揺すってくる
「う~ん、お兄ちゃんはテストで疲れているのです、寝かせて下さい。」
朦朧とした意識の中そういって、寝返りを打ちソファーから転げ落ちる。
「何してんの」
衝撃と妹の冷ややかな声で目が覚めた。
「なに、なんかすごい幸せそうだけど」
「そう?ん~なんかすごい良い夢見てた気がするんだけど......白髪の女の子?」
夢も内容は思い出せないものの【ソレ】の存在だけは確かに覚えていた。
「え、何それ、なんて作品のキャラ?」
比翼なんか、怒ってる?
にしてもこの妹、僕をなんだと思ってやがる。
2次キャラなら名前で言うよ。
「いや、そういうのじゃないと思うんだけどね」
「そう」
短くそうつぶやくと部屋に戻っていく比翼、なんだし。
「僕は僕だ」
曖昧につぶやき、不思議な感覚を拭うと非日常はそこで終わり、平穏で退屈な日常へと戻る。
この日の夢を、僕が忘れることは終に無かった。
現時点での主要人物の説明
・神代 朱鳥 (18) 属性:虚弱
主人公、黒檀色の髪に紫黒の瞳
髪を左側でゆるく結んでいる、下ろすと背中の中心あたりまで。
身長182 体重52
・神代 比翼 (11) 属性:天才
主人公の妹、濡羽色の髪に瑠璃紺の瞳
ボブ?
身長154 体重39
・???
よく覚えていないが、白い髪の印象が強い
不定期更新となってます。
因みにこの夢は私の見たものではなく、多分に妄想が入ってます。
あの時は西瓜を残しちゃったんだよなぁ。