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紡ぐ物語 -FUTURE-  作者: 稀世
03.動き出す物語
44/47

2-3





不思議な夢を見ました。

それは夢なのか現実か、泡沫のようなそんな夢を



――あら、目が覚めたのかしら?――


薔薇の香りで目を覚ませば、綺麗な女性が視界一杯に入り込む。

その女性に対し私は何故か安心してしまっていた。


スッと動かされた手が私の頭をなでてくれる。

とても気持ちよく、その手にすり寄ってしまう。


――ふふふ、ネコのように可愛いわ――


可愛いなんて初めて…


――それは良かったわ。何か一つ私の愛子の一番になりたかったの――


クスクス笑うたびに自分の髪色と同じはずなのに、何もかも違う金髪に自然と視線が釘付けになる。


――確かにそちの髪と私の髪は違うけれども私はそちの髪もとても気持ちが良いわ――


髪を好かれながらら言われた言葉。

照れ隠しのようにすり寄れば、上のほうから笑い声が聞こえ


――これからいくらでもそちの頭を、そち自身を愛でてあげる――


その答えにリーベは嬉しそうに再びその目蓋をゆっくりと閉じる。





+*+*+*+*+*+*+*+*





「っん…」


まだまどろむ思考の中、聞きなれた音が聞こえてくる。

瞼を開け、音がする方へ視線を向ければ、音の主は藤井様でした。


「ふじ、いさま?」


掠れた声に私はどれだけ寝ていたのか疑問に思いつつ、顔を動かす。


「よかった…あれから一回も起きなかったから心配したんだ」


脱力するように、安心したような表情を浮かべながらそう言ってくださる藤井様は私の髪を、頭をなでてくださる。

藤井様の行動に、さきほどの夢を、“誰か”が私の髪を撫でてくれていたように感じていれば、「その、リーベ」と藤井様の声が聞こえ、慌てて視線を藤井様に向ける。


「あ、す、すいません!!」

「やっぱりまだ体調が」

「いえ、違います。その…夢の内容を…思い出していただけで…その…」


「体調は、いつもよりいいぐらいです!!」と答えるけれど、私はとある違和感を抱いてしまっていた。

体調は本当にいいのだが、なぜか高さも、重さもいつもと違う感じがしてしまっていた。

そう思いながら、上半身を起こそうと体を動かそうとした、けれど、いつもより背中が重く、バランスを崩し藤井様の方へと倒れこんでしまう。


それに対して藤井様に支えてもらってくださったおかげで、倒れることはしなかった。


「え?何で、ッッッ?」


原因だと思われるものへと手を伸ばし確認し驚愕してしまった。

もともと私の翼は一対の身だったはずが今は二対になっている。それに腕の長さも、胸の大きさもいつの間にか成長していることに、私は意識を失う前の記憶を思い出す。


ペレル様と出会い、接吻され、藤井様達に見られた後の記憶がどうしても思い出せずにいれば、


「リ、リーベ?どうしたんだよ…急に固まってどうした?」


藤井様が私の肩を叩き、私の意識を戻してくださったけれども、どうしても不安がぬぐえずにいる。


「わ、私、あの後どうしたのでしょう?何も、何も覚えていないのです?」


私の石には関係なく、涙が溢れて、零れそうになってしまう。

泣いている場合ではないのに、次々に溢れ出てしまう。


「ぼ、僕にも詳しくは分からないけど!!クレアさん達が知ってると思うから、その、聞きに行こう?」


申し訳なさそうに言われた言葉の中にある、気絶前に藤井様と共に一緒にいた私達の一学年上の先輩たち。

出会いからして、不思議な気配をさせ、何でも知っていそうな先輩たち。


ごちゃごちゃな感情を落ち着かせるために、私は数度深呼吸を繰り返し、「そうですね」と藤井様へと返答を返す。





あれからいくらか時間が流れ、私達は二階のお部屋のクレアさんたちの元へと向かうために、階段へと向かって歩こうとするも、


「あっ」

「おっと」


中々バランスがとりにくく、自分の体なのにと少し無理やり進んでみれば、足をもつれさせ、直ぐ前にいた藤井様に受け止められることを数度、ようやく三階の踊り場までたどり着くことができました。


ベッドにいた時は気づきませんでしたが、立った時、いつもより高い視界、重くなった翼、この感覚に似ている現象を私は知っている。

神族にだけ起こる成長期。

だけれども私は、この学園に入学する以前、三年前、15歳の頃に私は第三次成長期を迎え、だけれども第二次とあまり変わらなくて、私の成長はここまでと周りに言われていた筈なのに、現に今私の体は数日前よりも成長している。


「大丈夫?」


心配そうにのぞき込んでくださった藤井様の金のような橙のような瞳が視界にうつる。



髪の色と瞳の色にはその人の魔力色を映し出すといわれています。


くすんだ金髪、ありふれる紫の瞳をしている私に誰しもがそういい、「神族の恥」だと言いました。私もそうなのだろうとそう思いました。

そして、異世界の人が召喚されたと知らせを受け、出来損ないの私と、教会の神族達から期待されたいるマオ様が選ばれ、私達はエンビディア国の国王のいる城へと向かいそして王の間におられたのは異世界からこられた勇者様達と巻き込まれてしまった方。

一見して、どちらが勇者様達で、どちらが巻き込まれたのか一目でわかった。それはマオ様も同じで、綺麗な晴れ空のような青い瞳の青年と、私と違い鮮やかな紫の瞳をされている女性へと向かってしまわれる。

私は、取り残された巻き込まれた方へと視線を向ける。

見知らぬ世界に来てしまったことを今だ恐怖しているのか、その背は少し猫背気味におどおどされていたのが分かりました。

そしてその方がこちらへと視線を向ければ視線が合う。その瞳は、朝焼けのような瞳のようだと思うとどうじに、どこか確信してしまった、この方は巻き込まれではなく、この方もまた勇者の一人なのだ。


能力が分からないからと役立たずだと外野に押しのけられてしまった藤井様。

ならば、必要とされるまで出来損ないな私だけれど、傍にいて差し上げたい。

綺麗な朝焼けのような瞳が陰らないように、


藤井様の瞳を見ていれば、


「やっぱり、リーベの瞳の色変わってる…」

「え?」

「夜から日が昇ってくる朝焼けみたいな色になってる」


その言葉に私は思わず、


「それは藤井様の瞳の色では?」


私がつぶやいた言葉に、藤井様は噴き出すように「ないない」と笑いながら、


「確かに、この世界に来て瞳の色が変わったけど、誰もが平凡な橙色だって言ってたよ」

「なっっ、そんな筈じゃありません‼藤井様の瞳は金から橙へと綺麗なグラデーションがかかっている…藤井様?」


驚愕で目を見開き固まっている藤井様、すぐに動き出すもその頬をがほんのりと赤くなっていることを知り、そして思わず私が口にした言葉を思い返せば、


あぁ、何て恥ずかしいことを口走って‼


「リーベの瞳だって、前は紫だけだったけど、今は青色も混ざっていい感じになっているよ」

「青?」


藤井様の言葉に思わず首をかしげてしまう。

私の瞳は、単色の紫のはずなのにと思いながら近場に鏡がないかと思って探してみるも残念ながら、瞳の色を確認するものはこの廊下にはなかった。


「あと、ずっと言いたかったんだけど、僕のことは名前で「蓮」ってよんで」

「え、突然、どうされたのですか?」


突然の言葉に藤井様へと視線を向ける。

藤井様は、「様は、その、つけてほしくなくて」と言葉を漏らしながら、


「だって僕は勇者じゃなくて、巻き込まれだし」

「ですが‼藤井様は勇者ではなくても、異世界の知恵など、この世界に無い知恵をお持ちです」

「うん、だけど、それの作成方法とか、理論とか、小難しいことなんて僕は知らないし、あいまって力もない」

「ですが…」


続けようと口を開くよりも前に、


「それに、リーベとは普通にと、友達としていたいし…そのいつかは…」


友達、今まで私にはできなくて、これからも出来ないと思っていた者。

その言葉に、胸が熱くなって、これはいったいなんだろう、そう考えていれば、藤井様は顔を青ざめ何か慌てだす。


「え、あ、俺と友達になるの泣くほどいや、だと…」

「え?」


藤井様の声で、初めて私は泣いていることに気が付いた。


「ふふふ」

「リーベ?」

「いえ、友達、嬉しいです。蓮さん」

「ッッッ‼」


初めてもらえた言葉。

いつかは離れてしまうだろうけれども、今だけは、私のもとを去るまで、藤井様、蓮さんの”友達”でいたい。




+*+*+*+*+*+*+*+*





今までは違う微笑みに思わず、言葉を詰まらせてしまった。

今までは何かに耐えているような笑みだったのが、今のはい海人までの笑みと違った。


綺麗だって思えた


「あ‼そうだ、これ落としてたよ」


話を変える為に、リーベが気絶した後にアルスさんから渡された物をポケットに入れていることを思い出し、それを取り出しリーベに渡す。


「それは‼」

「リーベが気を失った時に落ちてたからって、アルスさんが拾って僕に預けてくれたんだ」

「そうなんですね。後でお礼の言葉を…」


そう言葉を漏らすけど、リーベはその輪を受け取る行動を見せないために、首をかしげ、「取らないの?」と聞けば、


「あの…蓮さんに似合うかなって思って…その…迷惑ではなければ、受け取ってくれませんか?」

「え」


照れたように言われた言葉に思わず言葉を失ってしまう。

今、リーベは何て言った?僕の為?

この手の平にあるのは、目の前にいるリーベが自分の為に選んでくれた物。


それを理解した時、顔に熱がともるのを感じ、そのまま両手で自身の顔を覆う。


あぁ、どうしてこう可愛いことをしてくれるんだ


言葉にできない感情を抑え込むために固まっていれば、何も言わない僕に不安になったのかリーベが、


「あ、その、迷惑なら」

「め、迷惑じゃない!!」


リーベの言葉を遮るように否定する。


「ちが、その、嬉しくて…」


一目惚れした相手が僕の事を思って物を贈ってくれた。

その事実に嬉しさがこみあげて、目の前の相手をさらに愛おしく感じた。


「彼女を愛してあげてね」


リーベが魔力暴走を起こした時に、クレアさんに言われた言葉。

なぜ今それを言うのだろうと、あの時も、今も理解できていないけれども、だけれども、彼女を「愛したい」そう思うなら、その言葉通りに彼女を愛したいと、力は無いけれども、彼女を守れる盾になれれるだけの力を欲してしまう。


「あぁ、ラブラブ中だったか」


ギィッと軋む音と共に聞こえてきた言葉に僕らはタイミングを合わせたかのようにぴったりと声がしたほうに顔を向ける。

二階と三階に続く階段の半分を上りきってきたクレアさんがこちらへと視線を向けてにやにやと笑っていた。


「っああぁぁあぁぁぁ」

「リーベ?!」


唐突に隣から聞こえてきた声に、そちらへと視線を向ければ、落下するリーベと視線が合い、思わずその腕を掴めば、重力に従って僕等は階段を落ちる。


「何をしているんだい君達は?」


痛みの代わりに聞こえてきた声に思わず閉じていた瞼を開き、自分の現状を確認する。

確かに僕らは階段から落下したが、水の玉に受け止められていた。

その水の玉に包まれるのではなく、柔らかいクッションのように。だけれども、水のせいで接触する布から水が侵食し、ひんやりとする。


水の玉からゆっくりと、クレアさんがいる場所へ降りる僕等。


「ありがとうございます」


僕らは、助けてくれたクレアさんにお礼を言えば「どういたしまして」と返答が返ってきた。


「あ、あの」

「あぁ、質問は僕等の部屋に着いたら聞くよ」


気になっていたことを聞こう口を開くも、目の前の本人は場所を移してからと言い「じゃぁ行こうか」と僕等に声をかけクレアさんは足を動かそうとするもあることを思い出したかのように、


「あ、リーベ。まだ体に慣れていないならば、翼を隠せば少しは楽になるから」

「へぇっ?!」


リーベは思い出したかのように「は、はい‼」そういって魔法を使うために集中するのだろうが、いくらたってもその翼は隠れることはなかった。


「あ、あれ??」

「…こっちも慣れるまで使用できないってか?」


何度か試しているリーベに対し、クレアさんがそう答え「僕からヴァール先生に伝えといてあげるから」そういい、何かを思い出したかのように


「あと、君の魔石、あれじゃ味気ないから、僕らの知り合いの装飾屋に出したけどあのままの飾りっけない方がよかった?」

「え、あ、そういえば‼」


思い出したように体を触って魔石がないことに今気づいたようだった。


「あ、装飾‼料金は⁈」

「そっちは気にしなくていいよ、僕等からの記念品だから」


「出来たら渡すから」そう答える。

何の記念だよと心に思いながらも、僕も何か贈り物したいなと、ていうか僕が最初に贈り物させてくれたって良くないか?


そうもんもんに考えてしまった。





あれから数十分かかりながら、二階の端、クレアさんたちの部屋に辿り着く。


部屋に入れば、中は少し配置が違うだけで、初期に部屋に置いている家具しか置いてなく、他の人たちの部屋は、その性格からして様々な品を置いているが、この部屋はあまりにも物が少なく、あるとすれば本棚一杯にある本だった。


しげしげと部屋を見ていれば、「あまり部屋に物がなくて面白味ないでしょ」とクレアさんが笑いながら二段ベッドの一段目に腰を下ろし、僕等に向かいにある机の椅子をするように言われたために僕らはそこに座る。


そういえば、アルスさんはと一段目のベッドへと視線を向ければ案の定、その一段目の奥、壁を背に座っているアルスさんがいたし、視線が合ってドキッとしてしまった。


「じゃぁ、何から聞きたい?」


僕等に向かいあうクレアさんの言葉に、反応したのは、


「あ、の!!」

「ん?」

「お二方の種族って一体、貴方達は一体、何なんですか!!」


僕だった。

リーベには申し訳ないと思うが僕も気になっていたことがあった。


「僕が、知ってるこの世界の知識はまだ、少ないですが!!それでも知り合いから聞いた話はこの世界の一部以外の種族意外は詠唱をしないと魔法が発動しないって、でも貴方達は無詠唱であの時、魔法を発動させていた」


先ほどまで困惑していたリーベも、僕の質問の理由に気づき、視線を二人へと向けていた。


「聞くまでも無いよね、アッ君」

「あぁ、クーちゃん」


どこかふざけめいた言い方に、「僕は真面目に聞いているんです」と答えようと口を開く前に、「そう慌てるな」とアルスさんがのそりと動きながらもクレアさんを後ろから抱きしめるように座る。


「俺は、見てわかるように幻獣族のアルス」

「僕は神族と人族のハーフのクレア・ディ・レジストロ」


二人、特にクレアさんの言葉に大きく反応したのはリーベだった。


「レジストロ家は代々純血の貴族だと聞いて…他の貴族が黙っていないはず…どうして」


青ざめながら、次々に言葉を漏らしていた。


「純血がどうとか、他がどうとか僕は知らないよ」

「なん、だって神族は純血を!!」

「だから何?確かに純潔は数も少なく、力が強いんだろうけどさ、僕に言ったってそんなの知らないさ」


「僕が今ここにいるということはもうすでに変えようの無い事実」そう答える。


「それとも君は、混血である僕の存在自体が許せない?」

「ッッッ、そんな、こと、でも‼」


そのやり取りに、確かに異世界モノの物語も混血に厳しい世界が多かった。

ならばこの世界もそうなのだろうと目の前のやり取りを見ながら、この世界の状況を記録する。


「まぁ、話を戻そう。」


クレアさんが本来この質問を設けた本当の議題へと移す。


「今からする話を否定はしないでね。これはもうすでに決定なんだから」


前置きを置き、


「何故急に成長期を迎えた理由だけど、本来成長時に必要な魔力がなかった為に何回目の成長が終わったのか分からないけどあまり成長しなかったが、加護の発現によって、必要な魔力量になったためにもう一回、成長期を訪れた」


暴走後にいきなり僕より大きくなったリーベに、どことなく男としてのメンツを無くしてしまいそうになるも、まだ僕は成長期が来てないのでワンちゃんあるのではと良き込んでいれば、「蓮さん、どうしたんですか?」と声をかけられてしまった。


「気になる子より身長低いと気になるタイプなんだ」

「なぁっ!!そんな事、そもそもクレアさんと僕の年そんなに変らないでしょう!!」


そう食って掛かるも、「神族の見た目が年齢と比例しているわけじゃないよ」とそう答えられたために、まさかっと、直ぐ隣のリーベに視線を向ければ


「あ、はい、神族は全盛期の時で成長が止まりますので、ほとんどが若い容姿ばかりです」


「なので神族の最古は1000歳近くだと聞いております」その言葉に、思わず「不老不死じゃないですか!!」と声を出してしまった。


「残念ながら神族は不老であっても不死ではないんだよ」

「はい、特に神族の女性は特に死亡率が高いんです」


そうして聞かされる、神族の出産時のリスクを。


「まぁ、神族についてはヴァールにでも聞いてほしいな。僕よりも詳しいから」


「じゃぁ、再び話を戻すよ」と、二回目の脱線を修正し、本題へと戻る。


「リーベの加護の発動条件は三つあって、一つが愛される事。二つが性行為に近い事、三つ目が美だ。三つ目の事に関しては僕もよくわからないんだよね」


そう答えながらも、


「もともと、僕等と出会ったことによって、共鳴し、覚醒の一歩前まで来てたけど、発動条件を一つもクリアしていなかった為に覚醒できなかったけど、あれとのキスによって条件をクリアしたってことだ」

「待ってください?共鳴って、まさか!!」


クレアさんの話の中に含まれた言葉の意味に、僕等は気づいてしまう。


「あぁ、まだ言ってなかったね。僕等もまた君と同じなんだ」


その言葉に驚愕するも、どこか納得してしまう自分がいる中、隣にいるリーベは思った以上の驚愕をし、その様子に二人は笑みをこぼすのみだった。





+*+*+*+*+*+*+*





その後、その日見回りとして学園に依頼されていた叔父であるマーレより話を聞かされた入学式はいくつもの小競り合いがありながらも、無事に終了したようだった。

叔父曰く、異世界召喚達が入学するにあたって各国の王族や教会のお偉いさん達がこぞって参加したことによって、行動は生徒よりも来客の人数が多く、それらは講堂に収納しきれず外にあふれるほどであったと。

中に入れなかった者達が、外で小競り合いがあったと話すも、それらはただの猫のじゃれあいのようですぐに収まるも数が数なだけにくたびれてしまったと、叔父は苦笑を浮かべながらこぼしていた。


そして時が来、入学式が始まった。

入学式の進行は、去年の校長ではなく、今年帰ってきた理事長自ら、信仰していたそうだ。そのおかげか、去年合った騒動は起こらず、尚且つ速やかに、豪勢に入学式が進行され、そして昼前には終了し、その日はそこで解散されたのであった。






2020.06.27 本編修正・追加

2021.01.16 本編最後追加

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