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紡ぐ物語 -FUTURE-  作者: 稀世
02:中立チェルシアン学園
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第0話 新しい日々へ

新品の制服の匂い、そして香水や体臭の匂いが混ざり合う講堂。

それはとても良い香りとは言えず、ある者はハンカチで鼻を押さえ、ある者は鼻の前で手を動かす者もいた。

最悪、悪臭に我慢できずに倒れる者も。


何せこの講堂内は人族を始め、獣族、魔族、精霊族・・・。

このフルスカルに存在する様々な種族が集まっている為、その種族特有の香りは一対一ならばそれは良い香りなのだろうが良い香りでも一つの場所に押し込められればそれは悪臭へと変る。


その状態に苛立ってから、周りから聞こえてくる悪口の一つや二つ、三つ四つ、数えられないぐらいの悪口が講堂内を飛び交う。

そうすればいざこざが起こり、それを止める為に様々な役員、先生が止めに入る。

だが現状、止める人よりもいざこざを起こす場所、回数が多い為に手が回らない場所も出始めた。

何せこの講堂に集まっているのはザッと400人以上が集まっているのだから。


今日は、このフルスカルで有名な学園、中立チェルシアン学園の入学式であった。


誰もが憧れ、誰もがその学園を卒業する事を憧れていた。

何せ、この魔法学園はその名に“中立”を掲げ、様々な種族を雇い、入学させ、その為に自国では学べないような魔法、歴史がこの学園では学べた。何よりもこの学園は3ヵ国の王族や上位貴族からの支援が施されている為にこの学園の設備は各国に存在する学園よりも優れており最新であった。

何より卒業後に士官学校の入学試験、司書への就職など、一般では難しい就職や軍への道がこの学園で学び卒業できればその道が開けれた。

だから、様々な者がこの学園へと入学する。

王族が、貴族が、国民が、農民が、この場所に集まる。その数は年々、増えているものの学園に入学できる者は毎年決まって100人まで。それ以下は合ってもそれ以上は無い。例外無く。


今日この講堂に集まったのは、新入生である100人にその新入生たちの保護者50人以上、この入学式に参加している在校生100人、教師や今はまだ来ていない各国の王や護衛がこの講堂内にいた。講堂の外にも厳重な警備のために約50人の警備隊が配置されていた。


コツコツと前方から聞こえてきた複数の足音に講堂内にいる人々はそちらに視線を向ける。壇上に上がるは2,3人の護衛を引き連れた各国の王であった。煌びやかな洋服、その洋服についている装飾品や宝石はライトの光を反射している為か、各王がまぶしく見えた。


そして最後に壇上に上がってきた者が壇上に設置されている台の前に立ち、口を開く。




「これより中立チェルシアン学園の入学式を始める」







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