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雪遊び

作者: 黒胡麻

 降り出した雪はあっという間に

 僕の世界を真っ白に染めた


 僕の故郷に雪は降らなかったから

 生まれて初めての雪だ


 周りには雪にはしゃぐ子供の姿や

 雪の冷たさに驚く犬の姿


 僕はいつ大人になったんだ

 僕はなんで大人になったんだ

 そんな事を考えていた


 3つ年上の彼女は子供みたいに腕を広げて

「綺麗でしょ」と回っている


 そのうち彼女は雪だるまを作り始めた

「私より大きいの作るの」なんて言っている


 さっきの子供は相変わらず

 雪にはしゃいでいる


 大人が唯一子供に戻れる時は

 雪が降る時なのかもしれない


 しばらくして子供は手の平くらいの雪玉を

 握りながら父親に抱かれ去っていった


 雪にはしゃいでいる彼女は

 まだまだ子供みたいだ


「羨ましいなあ」なんて呟くと

 彼女に雪玉を投げられた


 僕も子供に戻れと言っているかの様に

 無邪気な笑みを浮かべている


「やったな」と言いつつ

 近くにあった雪玉を投げると

 彼女は子供みたいに

 雪玉をせっせと作っている


 僕が「子供みたいだね」と言うと

 彼女は「あなたもね」と言った


 知らぬ間に雪にはしゃいでいた僕も

 まだまだ子供のようだ


 降り止んだ雪に彼女は「あーあ」と

 ため息をついたが

「また来年も降るといいね」なんて言っている


 僕は幸せ者らしい

 そして白い世界に4つの足跡を付けながら

 僕等は大人に戻った











こんにちは。黒胡麻です。


今回は雪と大人がテーマの詩を選びました。


自分の住む地域は雪が全く降らないので

雪にあまり関わりがありません。


その為、雪が降ると大人でも楽しそうに

話したり眺めたりしています。


そんな光景と日常が伝われば幸いです。


父親と去って行った子供に主人公が

憧れたのは、父親との思い出が

あまり無かったからなのかもしれません。


自分は幼稚園年長の頃に両親が

離婚しましたが、

川を挟んだ隣の市に父親が引っ越した為、

父親との思い出は

それなりに多いとは思います。


ですがやっぱり一緒に生活をしたかった

のがというのが昔の願いでした。


今はもう自立を目指しているので

そうは思いませんが、


暗い話をしてすいません。

明日は自分を見守る物について

呟きたいと思っています。


それではまた明日。

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