エクストラ 実験棟 その3
☆★☆★ ユイ
物はあらかた預けておいたからユカリちゃんならそれを持っていくと思う。
私達は一足先に探索へと足を踏み入れる。だがそこは少し進むとすぐに行き止まりになり代わりに変な悪趣味な人形が床に落ちていた。
あれは愚かだった。それに触れるといつの間にか意識を失い、気が付けばスェウと一緒に床に転がっていた。
「ちっ、迂闊に触るんじゃ無かった」
見知らぬ場所に転送され、帰る方法も分からず、事態は一刻を争う。
早くしないとユカリちゃんがバカやらかす!
私はまだ少し残る頭痛に舌打ちしながらスェウを起こす。
「うっ・・・お姉さん?」
幸い頭を打って後頭部が少し腫れてるだけで外傷が無い。
連れて行こうとするがフラフラして危なかっしい。
早く行かないといけないのにスェウのふらつきにもどかしさを感じる。
「手を貸す」
まだ幼い、何があったらユカリちゃんに押し付けるのが常套句だが今は寧ろユカリちゃんが心配だ。
スェウは壁に手を当てながらふらつく身体を私が支えることでよくわからない研究所?の探索を開始した。
すぐ見つけるから待っててユカリちゃん、貴女は私が守ってあげないとすぐに危険な目に遭うんだから。
☆★☆★
「ユイさんってユカリさんの事好きなんですか?」
手を繋ぎながら必死になっての探しているとふとスェウが此方をそっと窺く。
「好きよ」
「わわ!やっぱりですか!?ど、どこらへんがですか?」
十三なのに恋愛に前向きな人、いや、寧ろ恋愛が好きなのかも。
それか別の意味でとか、この娘堅そうに見えるけど二人きりの時何だか妙に恍惚な表現をしていたような?
「あの子の為なら死んでも良い」
「そ、そんなに!?詳しくお聞かせください!」
「まだ仕事中、終わったらでもいい?」
はい!と初めて活気溢れた声量だとやかましいわね。はぁ、早くユカリちゃんに会いたい。
私は褒めないけど褒めて欲しい。私は我儘だからもっと二人の時間が欲しい。
あの笑顔が見たい。大好きなユカリちゃんの笑顔が見たい。
私は興奮するスェウを発情期と言うとプンスカ怒ってしまった。
よく分からず私達は先に進むことになった。




