「遠征任務:特別依頼・炎星と水星【中編】」 その19
☆★☆★ ユカリ
短い会議を終えると水星へと戻り三人で床の謎の真相を究明する為に深夜に中に入る。
明りは蝋燭だけ、下だけ照らして静かに階段を降りると何故かお尻に違和感がある。
「ユイちゃん〜?」
「早く行きなさい」
「私のお尻触ってるよね!?」
明らかにセクハラを受けてる!スェウちゃんもその光景に恍惚の表情を浮かべて悦んでいる。
なんか私だけマトモに調査出来てない原因が一つ分かった気がする。
中に入って数分、猫目になってきた視界の目の前に普通のドアが一つ建てられていた取り敢えず邪魔だからユイちゃんに壊してもらい中を確認しようとしたその時、何だか上が騷しい?。
二人にはその場で待機してもらって一応冒険者なので音がした方へと駆けた。
☆★☆★ 宿屋外
夜は大体寝静まり、明日の為に英気を養う時間。いつもならしんとしているはずなのにこの日だけは違った。
「ん?」
胸がドキドキする。この鼓動は・・・近くに化け物がいる。
でも何処にいるから分からない。私は宿屋から離れて街の中心へと向かうと何と寝巻き姿の皇女様が噴水広場で陣取ってる。
たわわに実った大きな胸がドレスから零れ落ちそう。肩も完全に露出し、裾から見える細くて長い美脚に羨ましさが高まる。
絶世美人とはこの人の事だろうな。
「そこのへっぽこ貧民冒険者」
セクシー過ぎる背中にドキドキしてると私の事を指を指す、私は慌てて向かうと急に依頼された。
「あの獣を倒してきなさい」
いつもの高圧的な命令口調にやっぱりちょっと腹立つけど不承不承ながらも知らない敵の方向へと向かう私に皇女様も少し表情が固まる。
「あーあー、死んだわね♪くすくす」
「くすくす」
何か嘲笑われてる気がするけど目の前にいる化け物を倒せばいいんだよね?
「万が一の次第、冒険者を殺す・・・水星の礎にはなるから誇りなさい」
ちっとも嬉しくもない激励に私は溜息が出て来る。
「ぐるぅあぁァァァ!!!!」
狂い病に侵された化け物と化したソレは何人も食い殺して喉元を食べていた。
女性の遺体は損傷が激しくて原形が留まっていない。
男性は腹を食い破られてむくりと起き上がり化け物になる。
二人から一気に発症して十人の化け物が私達に向かって来る。
「各員、負けたら冒険者ごと殺しなさい」
「承知しました、全員に告ぐ!冒険者が敗北次第皆殺しにせよ!」
はっ!!
「あーあ、やだやだ・・・水星の人達が嫌いになりそうだよ・・・私だって毎週ユイちゃんにボコられて鍛えて貰ってるからそうそう負けないよ!!」
私には獣の力も狂い火もある、変態アヤちゃんとエインデのお兄さんが出した答えは私を普通じゃないと認定してくれた。
・私は病気にならない、菌が全てを燃やして獣の力が吸収してくれる。
・私の血は【適合者の血液】と呼ばれ他人に飲ませると発狂して化け物になるが私が人の血を採血すると全てに適合して自身の血液に返還すると何か凄そうらしい。
つまりこの状況の戦闘には私に軍配がある。皇女様にも私の凄そうな力を発揮する時!
「今日も今日とて生きる為に頑張るよ〜!」
ユイちゃんに褒めて貰いたい。
皆に褒めて貰いたい欲求が顕著に出た私は化け物達に攻撃されながらも何とか勝利することは出来た。
私はボロボロになりながらも帰還すると直ぐ様包囲された。
皇女様はすぐに殺害の許可を出して理不尽にも私は拘束されて心臓に槍を突き立てられた。
ユイちゃんから教わった心臓直撃からギリギリ躱す方法が無ければやるせない気持ちを抱えながら死んでいた。




