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「遠征任務:特別依頼・炎星と水星【中編】」 その17

 宿屋から少し離れた村の一部にて爆発が鳴り、私とアスカは素早く駆け付ける。 


 そこにあったのは惨劇、村の住人と思われる人の顔面から赤黒い炎が焼き付き皮膚が爛れてながらも人を貪り食らっている。


 それは最早人間ではなく血に飢えた獣のようだ。


「あっ、あぁぁぁ」


 首の筋肉だろうか・・・獣は食い千切ろうと筋肉繊維を引き千切ろうと引っ張る。


 駄目だ、駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ、見てはいけない、これ以上見たらこっちまで狂ってしまう。


 何で・・・私は何かに吸い込まれるように瞳に炎を宿すと身体の内側から焼き焦がす激痛と脳内にこの地で散った亡霊の怨恨が一気に流れ込んでくる。


「あっ、あぁぁぁぁぁァァァ!!???」


 焼き爛れた肉塊を見た瞬間胃の中を一気に吐き出して口の中は酸味でねっとり絡まる液体がより吐き気を加速させる。

     

「さ、サナエちゃん・・・うっぷ!」


 アスカも今にも吐きそうで近くにいた村の住人は私達に向かって腹から怒号を吐き出してるような気がするがナニモキコエナイ。


 バラバラになった✕✕を✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕。 


「うがるぅぅぅァァァァァ!!!!」


 私は狂いそうになる痛みを耐えていると狂った咆哮を上げる獣の標的にされて逃げようと頭の中で危険だと脳内に私の断末魔が鳴り響く。


 私達は腰が折れたようにその場で座り込み襲われた。


 気持ち悪い変態的移動を繰り返して腹を燃えた爪で切り裂かれると同時に覚悟を決めたが膝の中心に両膝にナイフを突き立てられた。


 灼熱の痛み以上に私は感情を失ったように無表情で笑みが込み上げる。


 私の膝は動かず壁に何度も叩きつけられて引きずられて肉を食われる。


 アスカは無力にも泣き、絶叫しながら助けを求めている。


 凄惨な光景を目の当たりにして彼女は動くことが出来ず恐怖に染め上げられて戦意を失っていた。


「やめて・・・誰か・・・」


 アスカは謝ることしか出来ずその場で頭を抱えている。


 ズタズタにされた筋肉に力は入らず、右腕が宙を舞った頃に黒髪の男性が私を助けた。


「ちっ、狂い火か・・・珍しいな・・・アスカ、立てるか?」


 膝から崩れ落ち泣き叫ぶことしか出来なかったアスカは失禁を漏らし顔がボロボロになりながらも謝った。


「うっ・・・アスカ・・・大丈夫?クソ・・・こんな奴に日和るなんて・・・私も平和ボケしたわ」


 この事件は切っ掛けに村中騒がれ皇帝ダンテが何とか事を治めた。


 彼はすぐに駆けつけて調査に入ったがその原因は汚染した獣による原因不明の病と認知された狂い火発症と発言されたらしい。


 この事にダンテは神妙な表情でエインデと会話していた。


 私は正直自分の弱さに不甲斐無く私は昔のユカリちゃんの事を思い出して自分がもっと嫌いになりそうだった。


 私、やっぱり何も変わって無いじゃない・・・ユカリちゃんが獣による病気になった時も“軽い怪我だ直ぐ治る”ってあの子のこと歯牙にもかけない事をしたってのに。


 アスカが獣に襲われた時でも私は膝が震えてユカリちゃんが立ち塞がって助けてくれた。


 虚勢張って気張って強がってお母さんぶってた癖に・・・私は・・・弱い自分が嫌いで努力して所長にもなったのに。


 もし私が襲われてなかったらアスカは死んでた。


 私は変わらぬ姿に呆れ、心が壊れたように逃げるようにそっと瞳を閉じた。

 

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