「遠征任務:特別依頼・炎星と水星【中編】」 その6
何だか胸がそわそわする、まさかあのアスカがあんなもの所持してるなんて。
二人のスケベな感想にも相づちを打つだけであの姿が脳から離れない。
「それにしてもアスカって意外とムッツリだよねー?」
「アタシもさっきビビッて来ちゃってマジヤバ!普段大人しい子って爆発させるとゲロヤバでアタシも初めて見た!」
二人は大興奮してるけど育て親としてはちょっと複雑、好みとか性欲とか人間だから仕方無いと思う。
でもアタシの知ってるアスカは大人しくて清楚で従順なお嬢様だからあんなエロいモノ見ると引いてしまう。
ごめんアスカ、本当は彼女の本心は私の逆なのかもしれない。
期待なんかして欲しくないし、我儘で甘えたい。エロい事も本当はとても興味がある年頃なんだって分かってる、けど……
ユカリちゃんと重ねるとどうも大人の対応をして贔屓してしまう。
アスカはお嬢様だから、有能で将来有望なシスターズの一員で清楚を貫いて欲しいが勝ってしまい、絶賛混乱中だ。
「ね、サナちゃん、アタシさやっぱりアスちゃんのあの姿が本心だと思うんだ」
大興奮してた癖に急に接近してくるんじゃないわよ。
「な、何よ急に?」
まるで私の育て方が間違ってるみたいじゃない。
エミはこういう時人の顔をよく見てくる。とても真剣で否定して欲しくないと言いたげだ。
「ふ、ふん!私は歳をとっても変わらず最低限生きていけるように育てただけよ!」
私はああいう娘は嫌い、従順に従う気はサラサラ無く己を貫く自我強い奴はいつか挫ける。私はそんな目に遭わせたくないから特にアスカには厳しかった。
だから今一度問い質してやる。アスカはそんな娘じゃないって、いつものアスカに戻ってもらわないと、二人が呼ぶ声に耳を貸さずアスカの部屋に押し入った。
☆★☆★
「あ、アスカ・・・その・・・さっきのことなんだけど」
アスカは既に着替え終えて動かない腕を使わないように運動をしていた。
私が来たことでアスカはとてもシュンと落ち込んでいる。
本当はあの下着はもう捨てろなんて言いたかった。
でも・・・けれど・・・
「・・・もう二度としない、捨てたから安心していいよ♪」
エミの言葉を受けて私はアスカの気持ちが少しだけ理解した。
上手に笑ってるけどとても悲しそうな目をしている。
厳しく縛ってしまったアスカはいつものアスカに戻った。
あの下着をつけていた時、彼女はとても満足そうに着けていた。
アスカは・・・ずっと我慢していたんだ。
ユカリちゃんと比べられて欲しい物を言わず、彼女の気持ちを無視して服を選んだり下着だってそう。
いつもユカリちゃんばかり優先して従順なアスカは息苦しく我慢させていた。
私もユカリちゃんの事ももしかしたら嫌いなのかもしれない。
二人して優先してアスカだけを我慢させて欲求不満が爆発してもおかしくないのに壊れたように我慢した。
私は親失格だ。
「アスカ・・・ずっと我慢させてごめんね」
私はアスカに想いを込めて手を握った。
後々気付いた、あの娘達はもうとっくに私から巣立って立派に生きてることを炎星にきて漸くアスカに触れることが出来た。
でもそのアスカはもう心を忘却していたことには気付けなかった。




