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優しさをライズで騙す 「思考不全と身体麻痺」 その2

「えっと・・・ごめん、親友のユカリちゃんには酷の話だったね、忘れて」


 危うく殴ろうとする私は理性を抑えてストレスに転換する。


 ハナちゃんは愚痴を聞いて少し気分が良くなったのかお礼を言って去ってしまった。

  

 反面私の心は淀み心火を燃やしてしまった。


 どうしてそうなるまで誰も助けないのか、何でアスカちゃんは打ち明けてくれなかったのか、見ていたのに声を掛けなかったのか、不満と不快と不審が積もりストレスが凝縮される。


 あそこにいたシスターズほぼ全員がいじめを隠してアスカちゃんをいじめで奴隷にして教員までもがそれに加担をするなんて腐ってるにも程がある。


 私がいた時はそんな事一度も起きてなかったはず、精々皆して私を非難していただけだったのに・・・それでも私はめげず諦めず頑張ってたけど辞めて良かったと私の選択は間違ってなかった。


「・・・」


 それから少しアスカちゃんについて考えていると駆け足で走って来る人影を見つける、それはワインレッドの髪をした彼女こそほぼ全員に嫌われてるを体現した女性だった。


「ユカリちゃん!!アスカの脳を治せるかもしれないわ!!」


 黄色い声でサナエちゃんは私を呼びに来たらしい。私は急いでユイちゃんの所へ向かうとそこは私達の拠点だった。


 相変わらず表情が硬いけど最近だと丸くなってきた私の友達、分かりやすいピンク色の長髪と巨乳で肉付けも抜群だが普段は死んだ目をしている。


 サナエちゃんは私を自室に呼び込むとそこにはユイちゃんとアスカちゃん、そしてテーブルには地図らしいものを広げていた。


「来たわね」


 ユイちゃんは確認を終えると地図を広げてたテーブルに集められる。


 指を指す方向に目を向けて【精霊の泉】と書かれた場所が記されていた。


「これは?」


「身体の治療を高める【神宿しの聖水】が泉から湧き出てるらしいわ、その水は普通と違って夜になると月光のように色が変化する話よ」


 どこの情報化は曖昧だけどもしそれが本当ならアスカちゃんを治せるかもしれない。

 

 酷な事になるかもしれない、けど今はアスカちゃんを治すことに専念しよう。


 もしそれが壊れた事になったとしても私は本心のアスカちゃんを引っ張り出して謝らないと気が済まない。


「場所は?」  


「ここから北に向かって一日跨いで行けるわ、出発は明日でいい?」


 私達は互いに頷く、するとアスカちゃんは私はいけないの?と質問する。


「アスカは連れていけない、最近寝たきりが多いし元気になったら一緒に冒険でも遊びでもお泊りでもいいわよ♪」


「えへへ、ありがとうサナエさん♪私良い子にして待ってるから約束忘れないでね?」


 健気なアスカちゃんは文句も言わずに了承した。こんな優しい女の子をいじめるなんて正気とは思えない。


 私はその日に物を準備して早速馬車で【精霊の泉】へと出発することになった。 

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