「遠征任務:特別依頼・炎星と水星【中編】」 その1
☆★☆★ 炎星
刻は少し遡りリーダーが拷問されて数日の会議から次の日、俺達一行は情報を得つつ金稼ぐべしと酒場から依頼をこなしつつ“竜神様”の像を見るために拝める時間帯を把握して来てみるが人数制で入れないことが主だ。
流石に怪しまれる行動を控えるがこの調子だと徒労に終わりそうだが運に任せるしか無いか。
今日は北風から入る風に多少癒やされながらも村を彷徨いてみる。竜神様については若者より大人目線の方が参考になると考えたが思想の違いか思ったより収穫が少ない。
宗教と言うのはある層は別として代々受け継がれるものや言い伝えの信仰心から成り立つモノが多い、だが奴等の宗教に俺は頭を悩ませる。
「竜神様、俺はあまり崇拝とかしてないな?ほら、なんか邪悪な雰囲気あるじゃん?」
「竜神様は本当に素晴らしい神様です!祈りを続ければいつの日か竜神様に仕える侍女になりたいです!」
「竜神様・・・ちっ、兄ちゃん、その話題は止めときな」
「竜神様は我らを満たしてくれる!竜神様はこの星を変えることが出来た神様さ!」
人間十人十色、千差万別、成り行きは千変万化に起こり、明日の時代を創る。
だがこれは明らかに異様だ、調査の結果三十代前半は竜神様信仰者、後半は信仰者だった奴等とは思えない言動。
竜神様は確か豊穣の神様らしいがどちらかと言えば後者の人間達の方が崇拝してそうだが何か理由があるのか?
俺はその事について話を聞くが誰一人として時代おろか経緯も分からないと告げている。
謎が深まる村で調査の甲斐がありそうだと関心を抱いていると金髪の聖女のような女性が下卑た男性に囲まれていた。
「おやめ下さい!私はダンテの婚約者なのですよ!」
下品な声に震えた女性は助けを求めている、仕方無く邪魔な周囲五人を気絶させる。
「ありがとうございます、お買い物中の帰りに襲われてしまい・・・宜しければお名前を伺っても?」
悪意は感じず、感謝の意を並べられ、今は特に秘匿してる訳ではない為、スイカズラ冒険者の名前と名前を言うと金髪の聖女は柔らかで明るい顔を見せた。
「もしかして貴方がダンテさんの友人ですか?」
そうか、こいつか・・・数年前に知り合った共に戦ったダンテの婚約者【ベアトリーチェ・ポルティナーリ】か。
だとすると二十四の歳になるか。
「ふふ、もし宜しければダンテ君の顔を見て行きませんか?竜神様も貴方みたいな人はきっとお喜びになられます♪あ、謁見兼ねてそちらも謁見しますか?」
不幸中の幸いか、この善行は幸運を招いたようだ、俺はすぐに承諾して聖女と共にダンテに会いに行くことを建前に竜神様とやらに会いに行くとなった。




