「遠征任務:特別依頼・炎星と水星【前編】」 その17
水星生活六日目、大体慣れてきたけど伸びた日数を考えるとまだ先は長いなと考えつつもまた皇女様に呼ばれる。
「今日は私のメイドの仕事を手伝いなさい」
レヴィアサンにそう言われると二人の少女らしきメイドが現れる。
「始めまして私は【フィー】と言います、以後お見知りおきを」
だがその女の子は変だった。ティータイム用に持って来たティータイムポットとカップが乗った受け皿を頭を下げると同時に全部ひっくり返してしまった。
「えっ?」
とても真面目そうな焦げ茶色のストレート少女は落としたことに気付くも真面目に謝った。
「あの・・・スカート捲れてますよ?」
急いで謝ったが長いスカートから垣間見えたガーターにちょっとドキッとしちゃう。
「わ、私は・・・ひゃあ!?スートと言いま――― ひゃう!?」
片割れの翠色ショートボブの女の子はなにもない所で転びまた転んだ。
「うわぁぁん!転んでしまいましたー!!」
それよりもミニスカートだから下着丸見えなのは恥ずかしくないのかな?可愛いレースが縫ってある大人下着なんだけど・・・
「こ、こほん!その二人は今日で三年目の新入りだから寛大な心で仕事をこなしなさい」
朝から騒々しく皇女様は明らかに逃げるように去って行った。
私は帰って来たユイちゃんと花を咲かせながらスェウちゃんと手を繋いで仕事を始めることにした。
☆★☆★
パリーン
「あっ、すみません窓を割ってしまいました」
「きゃあ!?ふんぎゅ!ごめんなさいお姉さん!」
窓を吹こうとしたら間違って虫だと勘違いした【フィー】さんは拳で叩き割ってしまった。
【スート】さんは割れた窓を回避しようとしてユイちゃんの胸に飛び込んでしまった。
「あの・・・こっちは終わりました」
既に役割分担した私達は効率よく仕事を終えると別室の掃除をすることにしたのだが・・・
「あっ!」
「ひゃあ、虫さん!?」
ガッシャーン、パリーン!
彼女達は嵐か何かなのか必ず一部屋何かを壊している。
いつの間にかのんびりしようとしていた私達も増えてく仕事に見てられず一緒になって掃除して漸く仕事を終えた。
広くて全身を使い後始末までやったお陰が一気に疲労が溜まってしまった。
「あう・・・ありがとうございました、もしよろしければ貴女の家で食事を作らせてください」
申し訳なかったのか彼女達は食事を作らせて欲しいと頭を下げてきた。
「別に気にしてません、いつもの掃除より広かったから疲れただけで・・・」
「ですが!食器や窓ガラス、タンスや本棚、ベッドや服も何十も駄目にして皆さんが後始末されたら私達クビになっちゃいます!」
逆にどうやったらそんなに壊せるのか聞きたいぐらいだけど私には優秀な可愛い料理人いるし・・・
「ユイちゃん、お仕事頼んで良い?」
私は視線を送ると察してくれたユイちゃんは仕方無く無言で頷いてくれた。
「貴女達がそこまで言うならお願いしようかな?」
私の言葉に二人は大袈裟に喜んでくれた。
その後彼女達は食事からお風呂、洗濯と何から何まで可憐にきっちりこなしてくれた。
もしかしたら彼女達は緊張すると焦ってしまう癖があるみたい。
何だか最近色んな人に出会うなと思いながら後日二人にお礼の手紙を書いて二人に届けた。




