「遠征任務:特別依頼・炎星と水星【前編】」 その16
一方ユイは…
二つのチームに必要な物は大体揃えた、サナエは本当に用意周到なのね。
もしかしたら滞在が長引くかもしれないと書き置きと皆の衣類や必需品が二週間分用意してある。
バッグに丁寧にしまい私の家に戻り少し散らかったけど物は見つかった。
「・・・ユカリちゃんに怒られるからちゃんと片付けて・・・」
散らかった部屋を片付けて調味料を探しに向うと商業区裏通りから人を殴ってる音が聴こえてきた。
音がする方へ向うとそこには自称ケイサツを名乗る厄災が女性の顔面を叩きつけて何度も嬲っていた。
「テメェ等、良い歳こいてゴミみてぇな逃げなんざ許されねぇよな?男は脆弱で死んだがテメェもここで沈むか泥舟に乗るか決めろクソボケが!」
恐ろしいくらいの気迫と恐喝に暴力、五星の奴等がビビるくらいだから彼のやり方は人間の所業とは思えないわね。
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「成る程、途中観察は滞り無く進んでそうですね?」
キリヤマは一仕事を終えると逃げようとした私に声を掛けて報告すると笑顔で引き続き仕事をお願いされた。
「水星の皇帝のせいで時間も延びたから」
彼は少し苦手、切り上げて早急に戻ろうとしたがキリヤマに呼び止められた。
「ユイさん、一つ面白い噂があります・・・“水星と炎星どちらも壊そうと画策する人間がいる”と風の噂で聞きました」
キリヤマも私と会話に長話する気もないと笑みを浮かべながら彼から告げられたのは少し驚いた。
「もしかしたら貴女達はとても厄介な仕事を引き受けたのかもしれませんね、用心してください?」
意味深な彼の言葉にはとても深みがある、だが真意は分からない。
敵の正体を知ってるのか、或いはそれすらも面白いと捉えるのか私は一応頭に留めておくとさっさと星界船に乗り炎星に戻り支給を終えるとポケットワープで水星に戻ることにした。




