「遠征任務:特別依頼・炎星と水星【前編】」 その11
三日目
「一応サナエちゃん達には連絡したのはいいけど、ユイちゃんがいないのは不安だな」
朝から発ったユイちゃんは明日には戻って来ると行方不明となる、何でこうなったのかと言うと・・・
☆★☆★ 昨夜
「なるほどね、皇女からの命令で最低十日以上滞在し、その間に信用を得つつ皇女からの仕事は最優先でこなし、炎星の状況をこちらにも共有しろね・・・」
あの日レヴィアサンは私達が此処には来たことついて不審に思い洗い浚い吐かされた。
断ったら処刑、嘘を言ったら極刑、誤魔化したら拷問、不快にさせたら殺害と酷い権力を用いて私達を弾圧した。勿論有無も無いので黙って従わざるを得ない。
「分かった?ここに来た理由を言って」
「私は調査で・・・」
「何の調査?」
見た目に反してドスの効いた威圧が恐怖と共に襲い掛かり私は情けなくも簡単に口が割ってしまった。
「ふーん、それで?スイカズラ冒険者はもっといたわよね?居所を吐きなさい、それとそこの巨乳と子どもは立ち去りなさい」
レヴィアサンはギロっと二人を追放するように告げると直ぐ様護衛が二人の両手を拘束する。
「殺されたい?」
だが何より怖いのはユイちゃんが全く動じず殺意を仕向けていること、私は皇女様の怒りを買わないようにお願いした。
「お願いユイちゃん、今日は言う事聞いて、大切な人を死なせたくないから♪」
「・・・でもっ!」
初めて見る険しくも離れたくないと大切に想ってくれて懇願するような表情、嬉しいな。
「ありがとうユイちゃん、私は大丈夫だから必ず帰るから良い子にして待っててね♪」
最低限の笑顔に頭を撫でるとユイちゃんは珍しく悔しそうな表情で唇を噛み締めて漸く頷いてくれた。
不安なのは分かる、ユイちゃんも感情が出るようになって本当に嬉しい、だから絶対に守ってあげるんだ。
二人は仕方なく退去させられると私は話した。
「ふふ、つまりは私よりもあの愚行を繰り返す竜神様信者の方が怪しいって訳ね」
つまらなそうな表情をしていたが炎星の話題になると口角を上げ、饒舌に貶す。
「ふふ、愉快ね!あんなのさっさと捨てれば友好的でいれたのに愚かな民は自分達が何を崇めてるか知らないのね」
私は何か知ってる風な口に私は然りげ無く聞いてみると怪しまれず脚を組み直して答えてくれた。
「あれは邪悪な像よ、一目見ただけでも私は確信したわ、もし他の仲間達に報告するなら言ってやりなさい、“それは化け物”だって」
皇女様は炎星については協力してやると啖呵を切り沢山の資料を渡してきた。
それほど嫌いなのか言葉の端々に嫌味を言うほどだった。
「私は何も答えないけど炎星の奴等を解放するなら手を組むわよ?」
「解放ですか?」
「ええ、元々は二つの場所で補い合い高めたりする程友好的でだった。そんなある日を境に突然竜神様を崇める信仰者が老人達から急増し、異変を感じた私はその像を見て忠告したのが事の発端だったかしら?」
皇女様から沢山の進捗が捗る情報を手に入れた私は少しだけ信頼を寄せてくれた皇女様は書類を渡した。
・十日以上ここに滞在し、信用を得られるように努力しなさい、仕事は下民の酒場に仕方無く匿名で出す。
・貴女達はそれを最優先にし私の呼び出しにはすぐに駆けつける事。
・間違っても反逆を企てたりコソコソ盗人のように小細工をしたり行おうとしたら即刻処刑する。
皇女様はそれを渡すなり私を追い出されてしまい質問する権利すら与えられなかった。
聞きたいことは山積みだったが取り敢えず今日の報告のネタには出来そうかな。
☆★☆★ 現在
「悪くない、皇女自ら謁見するとは」
調査報告をし終えるとエインデお兄さんは唸る。
「言うだけ言って追い出されたけどもしかしたら仲良くかれるかも?」
意外にも会話が出来たことに驚いたけどあの一件があるからまだ油断は出来ないかも。
「だがそうなると食料や必需品、衣類が足りないな」
「ええ、一週間増えるのは状況が変わるから光星に戻らないといけなくなるわね」
サナエちゃんは計画を見直そうと言う、ここで人手を失うのは痛いけど背に腹は代えられないか。
討論の結果、炎星の仲間達には調査を進めもらうために大切な戦力であるユイちゃんに光星に戻ってもらうことになった、とても不服そうにその日の夜は沢山甘えてきて嬉しかった。




