「遠征任務:特別依頼・炎星と水星【前編】」 その8
「俺からの報告は以上だ、明日が竜神様って奴を見る機会があるかもしれない、皆には武器の整備や生活に慣れてもらいストレスを調和して貰えれば及第点だな」
炎星から報告を終えると私も特に言う必要が無い内容を告げると二人に慰められて傷ついた。
「双方良し悪しもあるが互いに成すべき機会がある、炎星には目的の竜神様の像、水星はレヴィアサンを探る絶好の機会がある、あまり悟られないように自然とするのが良いだろうな」
少し短いけど進歩はあった、共有するのはやっぱり良いね。
「グーさんが言ってた事も気になるね」
グーさんは何か嫌な予感がしたのか遠征前にこんな事を言っていた。
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「”炎星“と“水星”は元々ある程度の友好的ではあったのですが五百年前、前任の皇帝がそれを見つけて公表するとそれまで友好的だった水星の態度が急変したみたいです」
顎に手を当てながらグーさんは状況について少し理解出来ない部分があるらしい。
「急に?」
「はい、特に新皇帝のレヴィアサンはその像をこれは神像と崇めるのは愚かだ、“悪魔の造物”だ、今すぐそれを亡き者として撤去せよとのことで・・・」
「その日から互いに仲が悪くなり、かれこれ五百年は経過していますが未だにレヴィアサンは認めておらず次の会談を開くらしいですよ?」
「聞いた限りだと仲良くはしないよね」
「レヴィアサンの行いに前皇帝も腹が立ち互いに睨み、啀み合い、一線を越えると同じ星同士の戦争があるかもしれませんね、今は新しい皇帝に座を譲っていますがさてさてどうなるやら?」
「ふえ!?それってマズイよね!?どうして理由を言わないんだろ?」
「分かりません、彼女なりに動いてるかもしれませんが実態は見えません、それに最悪の場合此方の基盤にさえ影響があります、シスターズの人達はそれをどうにかして収めたいと“死んでも気にされない”冒険者に白羽の矢が立ったのでしょうね」
薄ら笑いながら私に告げると小さく溜息を吐く。
「予想以上に酷いね・・・」
「シスターズは己を汚すのは苦手ですから・・・ただ一応耳に入れて置きたい事は・・・」
“これを機として共倒れを描く人物もいるかもしれませんね”
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「色々と厄介になりそうね」
グーさんの会話を思い出すと私達の仕事は類も見ない大変で過酷な事になりそうで鳥肌が立つ、今の所は問題は見つからないとユイちゃんが言ってたけどまだ表面上だから安心出来ないや。
「それじゃあ皆の状態も知れたしお開きね!」
サナエちゃんが資料を纏めると席を外した。エインデお兄さんもいつの間にか去っていていた。
私も戻ろうとするとサナエちゃんがドアを開けた。
「ユカリちゃん、気を付けなさいよ?私、アンタが死ぬなんてお断りだから」
パタンとお節介な事を言うだけ言って今度こそ去って行った。
私も二人が心配になりポケットワープで水星に戻った。




