「遠征任務:特別依頼・炎星と水星【前編】」 その3
「きゃあ!?」
バタン!
宿屋はユイちゃんが事前に確保してくれたけど酒場が見つからない、駆け回ってる最中に貴族のお嬢様に足を引っ掛けられて転倒してしまった。
「あ、危ないですよ!」
カチンと怒ってしまい力任せに怒るも貴族の人は誰一人として聴こえてないどころか石ころ扱いの如く少しだけ振り返っただけで終わったよ!?
こんなの差別だ、皇帝のレヴィアサン様は何を考えてこんな理不尽な制度を作ってしまったんだろう。
「ユカリさん、膝から血が出てます」
太腿まであるニーハイが破れて膝から血液が流れてる、スェウちゃんは消毒液と純白なハンカチで止血してくれた。
「ありがとう、えへへ♪スェウちゃんは優しいね!」
素直に喜ぶとスェウちゃんは頬を赤くしてはぐらかす。
「一応付き添いなので」
止血するとすぐに立ち上がりささっと歩いて行ってしまった。
「あわわ!待って待って!」
時折貴族の人から意地悪されつつ酒場を漸く見つけると急いで入った為扉から出てくる貴族のお姉さんとぶつかってしまった。
「あ・・・ごめんなさい!」
貴族のお姉さんは何だかそこら辺にいた貴族とはまた身なりが違いドレスが豪華で胸元が大きく開いて大胆な格好をしていた。
上品な青いショートボブに耳には宝石が散りばめられた白金のイヤリング、見た目は淑女そのもので如何にもお嬢様だ。
「貴女・・・私に向かって無礼な所業をするのね?」
だが見惚れてるのも束の間従者らしき人達が周りを囲み一斉に細剣を突き出さられる。
「ゆ、ユカリさんこの人っ!」
スェウちゃんが何か言おうとしたが青髪の女性の怒鳴り声で掻き消されて聞き取れなかった。
「私を前にぶつかった癖に堂々と立つこの二人を処刑する、引っ捕らえなさい」
青髪の女性が指示を出すと逃げる余裕も無く私達捕まりそうだったが私はスェウちゃんだけ逃す為に太腿にある閃光玉を足元に投げつける。
「今の内に逃げてー!!」
スェウちゃんの背中を押すと気持ちが伝わったのか捕まる前に逃がすことに成功した。
私はその場に残り視界が治った兵士さんにそのまま捕まり宮殿のような場所の地下に放り込まれた。
地下は外と違って空気が変わり靴音が鳴り響く、声を出そうものなら全体に響き渡れるだろう。
私は身動き一つ許されず、血塗れの牢屋に投げ出された。
☆★☆★ 朝?
「もしもしーし、い、生きてる?私人殺したことないんだよな・・・死んでないよね?」
三時間の電流が流れる謎の椅子に座らされて意識な半分なくなるまで何度も少しずつ全身に伝わるように行われた。
その後に今度は生爪を剥されてまた三時間の電流を流されて喉が焼き切れたのかついに言葉が出なくなってしまった。
拷問者は何度も鞭を打たれ、首を死ぬ手前まで何度も繰り返される。
よくわからないまま嬲り殺しにされるなんて初めてで脱がされて下着だけで何度も攻撃されて身も心も初めからズタボロにされた。
「す・・・・ちゃ・・・・・・・」
スェウちゃんは無事だろうか?意識を失いながらも最後の力を振り絞り片目を向けるが肺の中から焼けた臭いが競り上がり嘔吐する。
「うっわ汚い・・・!」
嘔吐すると女性らしき人物は私の顔を引っ叩いた。
この世の地獄とはこのことなのかもしれない。
「ごめんね・・・早く死んでね?」
私はとても申し訳無さそうなゴミを見るような目で見つめてくる貴族のお姉さんに謝られてまた拷問が続いた。
私の意識はもう保つのも限界だった。
何かが千切れそうになるのを必死に耐えて怒りの感情を抑えて何度も呼び掛ける。
「ユイ・・・・ちゃん」
瞳は簡単に闇に葬られてしまった。




