「変化する日常」 その1
炎星と水星に行くまであと二ヶ月、端正な顔立ちなクリーム色に近い短髪とこめかみに碧色が染められたスケベなユーゴ君に前準備として情報を仕入れてもらってる最中だしできるだけ備蓄は増やしておきたい。
酒場にて・・・
「この服見たこと無いわ!?」
「うわマジだすげぇお洒落!?」
「平民でもお洒落していいのかな?」
「こっちは見たこと無い物も売ってる・・・」
酒場の隅っこに置かせてもらった錬金術道具と服や装備品、ノア先輩のオススメなんかも書いてもらったお陰で予想を遥かに越えた売り上げだ。
「なんか・・・凄く売れるね?」
「日用雑貨から破壊用の爆弾から実戦まで私が考えた結果になりましたね」
ノア先輩に相談したところ見事的中したらしい。冒険者から戦士、平民や学生まで足を運んでくれるなんて思わなかった。
「あれ、もしかしてあの娘・・・」
「んっ?あれれ、何でユカリちゃんが冒険者に??」
その学生は大体魔導学院の生徒でありシスターズに入る為のかつての知り合いもいる。
「私新しく冒険者設立したの、ノア先輩に頼んで優秀な仲間達が作った商品お一ついかが?」
私はにこやかにな態度を見せると確かに彼女達には目ぼしいものが沢山ある。
「えっ・・・これが貴女が?」
「うん、私が集めた優しくて頼れる仲間達だよ♪是非本店はこの場所で営業してるからもしかしたら参考になる物もあるかもしれないよ?」
そして私は今日一日中私達の拠点の行き方を説明して興味を持つならすかさず薦める。今日だけでも結構来てくれそうな人がいたからこの子達も・・・
「え〜ユカリちゃんでしょ〜?あの最下位で年中怒られて虐められてるんでしょ〜?」
「そうそう、ユカリちゃんは弱いしアスカちゃんの腰巾着なんだからやめとく♪あっ、でもそのアスカちゃんもバカやってクビになったんだっけ?」
「こらこらユカリちゃんは親友だよ?」
「親友“ごっこ”じゃなくて?」
「アスカちゃん可哀想ね〜きっと親友に裏切られて病んじゃったんじゃない?」
「アスカちゃんも意志弱い癖にユカリちゃんがいなくなって覇気も優しさも勉強も仕事もままならないって言ってたもんね!」
「あはは!」
彼女達は散々アスカちゃんを馬鹿にしてそのままお笑いのタネとなり去っていった。
「・・・ユカリちゃん」
ちょっと胸が痛むけどこんなんで挫けてたらまたあの病気が出てきそうだからやめよう。
苦しいし腹立つ、私は馬鹿にされてももう傷付かないように無視してるけど大切な親友を馬鹿にされると無性にイライラしてしまう。
あの子達も私も・・・
「えへへ〜断られちゃった!まだまだ頑張るよ!」
私は元気にノア先輩が珍しく胸を痛めてるから大丈夫と笑った。
「絶対見返してあげましょう、あのクソガ・・・じゃなくてお嬢さんにもあっと言わせましょうね♪」
ノア先輩、一瞬地が出てた気がするけどこの場にサナエちゃんやユイちゃんがいなくて良かった。
もし知られたら殺されるかサナエちゃんが怒り狂ってしまうかもしれない。
私はその後も馬鹿にされながらも何とか数日で客寄せに成功した。