「黒を穿つ支配の者」 その10
ブロッサムさんが商業区に戻った後、私は拠点である【アールヴヘイム近未来開発区】に帰り転送装置がある隠し物置に入ると五星と女神が居座る【ディヴィッズ】に着く。
大聖堂のような神聖さと王の城のような広大なこの場所に女神は居座り星界の監視役として見守るはずが年々女神様の容態が悪くなり、元五星が無くなる前に私達を呼び出して新たな五星を作り政治や行政を動かす羽目になってしまった。
「おや?用事は住んだの?」
中に入るとすぐに竜族の【ファーヴニル】が気さくに声を掛ける。
「ええ、貴女の方は?」
何処か掴み所の無い言葉を返すと朗らかに笑みを浮かべながら資料を見せてくる。
「ふふ!完璧よ完璧!そんなことよりさ!最近シスターズで話題に上がるユカリちゃんの冒険者って知ってる?」
普段は世間を知ろうとしたない彼女が珍しく冒険者に興味を持っているのか大切な資料を机に投げて至近距離で近付いて来る。
「はい」
「うわ!メガネ君も知ってるなんて凄い冒険者かな!?あの化け物を倒したとか聴いてるし一度会って来うかな?」
珍しく興味を持つファーヴニルに面倒臭いコトネさんが頭を抱えて広場にやってくる。
「冒険者〜?どうせ馬鹿ばっかりですよね?そんな下らないことしてるなら仕事してくださいな?」
「え〜絵をみる限り可愛いよ?」
「貴女は今年で三千五百歳ですよ?もっと仕事とか責務とか未来についてとかやるべきことがありますよね?」
「うるさーい!!コトネはネチネチ言わないの!私は珍しさに飢えてるの!折角温泉施設作ったのに若い人達の水着が間近で見たいの!」
「子供のような駄々こねてないで働きなさい!仕事に日常業務、治安維持や財政とか!まだ書類に目を通してないのありますよね!」
「メガネ君っ〜コトネが虐める〜!」
相変わらず私達より少々幼い性格ですがこれが私達の上司です。醜い言い争いをしてると次々に人が集まってくるる。
「静かに、上司が言うなら従いなさい」
【フォルセティ】は椅子に座り黙々と机の書類を目を通しながら発言するとコトネは沸点が低くいので常に喧嘩を売る。
「なんですって!?無口な癖にこういう時だけグチグチいうのね?」
「すぐに怒るのは理性的ではありません、感情を処理して効率的に動くことでストレスを減らす、もしストレスが溜まったら好きな物や趣味に打ち込むのが最適」
「この人は馬鹿冒険者の為に職務を放棄して遊ぶつもりよ!?」
「上司がこんなに物腰柔らかいのは好感度が高い、竜の末裔ながらも頭が柔らかくて民衆に好かれてるのも事実、コトネは逆に煩くてネチネチ言うから嫌われてる」
コトネさんはフォルセティを胸倉を掴むのをロキが止める。
「落ち着きな!俺様もコトネはかてぇと思うぜ?もっと筋肉を鍛えるとポジティブになり柔らかくなるぜ?」
「黙りなさいこの脳筋馬鹿!!なんでこんなにアホが五星なのか理解できないわよ!」
ネチネチと舌打ちしながら椅子に座りながら机に足を降ろす。その後も彼女のネチネチとした言い方に皆して反論する。
五星の方達は全員仲が悪くて食事なんかもいつも言い合いになり、仕事についてすぐに意見を言ったりするのが毎日で私はこの光景が嫌いですね。
だから毎日警察が行うパトロールと称して遊びに行かないと生きてはいけません、皆さんがブロッサムさんのような優しくて愛嬌のある方達だとまだマシなのですがそんな人材は残念ながら存在しません。
喧騒に巻き込まれながらも仕事を終えて就寝になる。
私は問題であるコトネさんに広い視野を持たせる為にブロッサムさんがいる酒場に調査するように上司に連絡すると不承不承ながらも頷いて頂きました。




