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「新たな目標」 その2

 目標を決まってサナエちゃんが各自お仕事の内容を添削して貰いながら皆が納得するものとなった。


「エインデは自由班に移りゼーナがエミの班に移って・・・採取は今ん所は冒険や依頼で固めて足りない部分を店で買ったりする。生計は基本的には依頼や冒険で入手したモノ・・・ふむ、これなら何とかイケるか?」


 今日は少し肌寒いから暖炉を点けていたら初めてレザーコートを脱いだクラフトさんを見た途端周囲は一気に注目する。


「・・・クラフトさんて女の人だったの?」


 脱ぐと綺麗な柔肌が露出したタンクトップに胸も中々だけど腕の筋肉が男の人にも勝るガッシリとしている。

 紫色の濃い黒髪だが瞳は銀色で美人だ。


「えっ、リーダー知らなかったのか!?」


 クラフトさんの反応は全員が解釈不一致だった。


「な、やっぱり乙女っぽく見られないか・・・私自身心広い乙女を夢見ているんだがやはりこの服装だと厳しいのか」   


 意外と可愛い一面が見れて一気に親近感が湧いてきた。無口の人だと思ってたが実は話しかけるのが苦手なだけかもしれない。


「ええっとクラフトが女だったことは置いといてそれ以外で報告したい奴とかいるかしら?」


 皆は一気にクラフトさん興味を持つと舵取りをし直すサナエちゃんにノア先輩が手を挙げる。


「私は皆さんにお渡ししたいものがございます♪」


 そう言ってノア先輩は皆にいつもの冒険者バッジ・・・とはちょっと変わったモノを渡された。


「これは“大魔道士ノア先輩推薦特別”冒険者バッジです♪」


 な、なんか凄そうなのくれた!?


「えっ・・・アンタそんな資格あったの?」


 サナエちゃんはこれを知っているのか驚きの眼差しを向ける。


「はい?一応私は第二万五千回第一級大魔道士試験第一位兼指導役兼酒場のマスターですよ?」


「それと殺し・・・・むぐぐ!?」


 可愛いユイちゃんのお口すかさず押さえるとサナエちゃんは顔を真っ青にする。


「た、ただの飲んだくれの強要酒女じゃないの!?」


 ん?強要??


「あらら〜強要なんかしてないですよ?一緒に楽しみましょうって言ってるじゃないですか?」


「んな訳ないでしょ!?どんだけ被害が起きたのか知らないでしょ!?」


「?」


「わ、私だって無理矢理飲まされたり服とか脱がされたり散々セクハラとお酒をたんまり飲まされた胃袋にちょっと反発したら逆ギレして叩いてきたのよ!?」


 サナエちゃんは壮絶な精神的障害トラウマを抱えていた様子で本当のノア先輩を知らないまま程よい飲み仲間だと思ってたらしい。


「わ、私!し、死刑とかじゃないわよね!?」


「コホン♪今ここで“誠意”を見せてくれたら今までの無礼いを許してあげてもいいですよ?」


 ノア先輩もノリでにこやかに自分の胸の辺りをトントンと指で押す。


「裸で私の事をお姉さんって呼んでくれたら許しますよ♪」


「は、はぁ〜!?そんな恥ずかしいことしないわよ!?今までは胸触ったり尻とか触ったり直では無かったでしょ!?」


「うふふ〜♪死刑ですか?」


「ひゃう!!?」


 サナエちゃんは逆らえなくなり一気に衰弱してしまった。仕方なく服を脱ごうとしたのでノア先輩の頬を突っつく。


「ノア先輩だーめ!」


 うりうりと頬を突っつくとむっとした表情で私の腕にくっつく


「私だってたまには遊びたいんです〜!」


 何とも可愛らしいマスターですこと。そんな頑張り屋さんにはご褒美をあげないと。


「それなら私がお相手になるよ♪」

  

 私はノア先輩に面と向かって言うと嬉しさのあまり子供のようにたっくさん甘えてきた。


「ず、するい・・・」 

 

 その光景を一番嫉妬していたのは紛れもないユイちゃんでした。


 何はともあれこれからの目標を決めた私達はその日から一気に活気に溢れた生活を送ることになった。 

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