風の悪戯に従うお姫様 「黒い噂と南風」 その11
今日も私は酒場でお仕事、昼夜働く私ですが朝は料理の仕込みや掃除、お酒の補充も一人でこなしています。
従業員の女の子達には力仕事は難しいのでもし早めに来たら掃除を手伝って貰っています。
そんな時、黒い風が吹いた。
風の音と共に耳を澄ませて声が聴こえる、私の殺害ですか。
懸賞金が耳を疑うほど高く従業員の娘にも手を出すと・・・覚悟を決めないとこの酒場が危うい、近々襲撃されるかもしれません。
風の音が吹き荒れて声が掠れる、やがて黒い風が消えると音も止み静かな酒場に戻る。
どうやら窓を閉め忘れてたみたいで何処からか声が風に乗って聴こえたのでしょう。
ユカリちゃんの事も心配ですが私の方も不安に押し潰される毎日になりそう。
最近の光星は何やら不穏な空気が漂ってますし物語みたいに一悶着では無く大騒ぎする予感が胸の鼓動を高まらせる。
開店前二時間、私は気分を変えようと外に出て軽くストレッチしているとユカリちゃんが暇そうに歩いてきました。
「ふふ、開店前ですよ?」
悪戯口調で声を掛けるとユカリちゃんはとても寂しそうに笑いました。
「駄目かな?」
「めっ、ですよ?」
ユカリちゃんだけを特別扱いするのはお客様に不公平です。
その代わり酒場近くに比較的新しめのベンチに座りユカリちゃんを呼ぶと隣に座り、身体を私に預けてきました。
私は察して膝枕をして上げて可愛い頭を優しく撫でてあげます。
「えへへ、ありがとう♪」
「もう、甘えん坊さんですね〜」
「あはは、一人だと寂しくてさ♪」
健気な笑顔で“寂しい”と告げられるのは母性がくすぐられますね。
「後少ししたらユカリちゃんにだけ特別サービスしますからそれまで私のむっちりとした太腿と大きなお胸を楽しんでくださいね♪」
「それ自分で言う〜?」
「好きですよね?」
「うん♪」
双方利点が合致したので二人で南風を吹かせてまったりのんびり過ごす時間を過ごし、ユカリちゃんには付き合ってもらったお礼としてスペシャルプレートでもてなしました。
彼女の笑顔はやっぱり酒場に欲しい逸材、いつの日かもう一度真剣に誘ってみようかな。
そしたら今度は私が守ってあげられるのに。
風の悪戯に従うお姫様 第二章 終




