風の悪戯に従うお姫様 「黒い噂と南風」 その8
温泉施設内は想像以上に広くて一種の遊び場にもなっていました。そこは私達が知らない世界が広がり、つい自分も羽目を外してしまいます。
「温泉施設ってどこらへんがそれなんだろ?」
「湯船が温水とかですかね?」
「看板にレジャー施設ってなんだろ?」
「うぅ、近代化に追いつけてないのが身に見えて判りますね」
従業員に聞いてみるとやっぱり複雑でユカリちゃんにそのまま話したら頭が弾けそうなので咀嚼し省略して簡潔に伝えました。
「人が運営する娯楽温泉か」
少し語弊はありますが大体は合ってると思いたい、取り敢えず近くの巨大な湯船に向かい湯加減を測ってみます。
「ひゃあ!?」
あまりにも衝撃的に熱くてみっともない声でユカリちゃんに抱き着いてしまいました。
「そんなに熱い?」
「び、びっくりしただけですよ!?・・・やっぱり熱いです!!」
また抱きつくとユカリちゃんも試すと何も動じること無く肩まで浸かる。
「す、凄く丁度良い!ノア先輩大袈裟だよ〜♪」
何か凄く悔しい恥をかきました。私は何度試しても熱くて少し恐怖が勝って大人として大変恥ずかしいのですがユカリちゃんに手を引いてもらいくっついて慣れさせて頂きました。
「ノア先輩まだ熱い?」
「はい、すぐにのぼせそうです・・・」
「もしあれならもう少し奥の初心者向けあるけど」
「えっ?」
周りを見渡すと確かに看板に大きく書いてありました、因みにここは上級者向けみたい。
「ノア先輩も大胆って思ったけどもしかして嬉しくて前見てなかった?」
「・・・っ〜///////」
ユカリちゃんに宥められても私の赤っ恥が逆撫でして初心者向けの湯船に入ることにしました。




