風の悪戯に従うお姫様 「黒い噂と南風」 その4
「や、やめて!!もう関わらないから!!お願い命だけは!!」
勝手に殺そうとしてきた人達がほざいてますね〜♪面白いのでちゃんと殺してあげます。
私を知る人なんて要りません、悲風惨雨です。
一人だと荒れていた私、虚しくて生きているのがつまらなくてお父様とお母様に自由に生きろと言われていましたが、まさか殺し屋を営んでしまうとは。
恥ずべき女ですが殺し屋も私の居場所ではありませんでした、ゴミの掃き溜めみたいな奴等しかいなかったので下心丸見えで酒に睡眠薬入ってましたし上も下もゴミばっかでした。
何一つ信用出来ない仕事場で私自身が闇に染まりそうだったので気分転換に酒場に入ったのが私のターニングポイントかもしれない。
温かい人達、せわしない日常、友情から愛情まで十人十色、百人百様の人間が活き活きしていて面白そうと思い溜め込んだお金を使って酒場を建てて若い娘を呼んで服を作って他の酒場と違って冒険ランクも作ったりして今日はまで生きてきましたが実際は普通でした。
確かに沢山の人達と関わりますが死ぬ人間も多く売り上げだって上下しますし羨望の眼差しはやはり私の買い被りでした。
死ぬことは別に慣れてますので興味ありませんがそれ以上につまらない。
魔法学院も殺し屋も酒場も皆飽きてしまいました。
退屈の毎日を過ごしながら時が経つとユカリちゃんがまさかあの無口無表情の殺人ロボのユイちゃんのツテで冒険者になりたいと伝えてきました。
珍しい光景に面白そうだと興味本位で冒険者になることを申請してもらい私の規則に則って今に至ります。
正直に申すならユカリちゃんが来てくれたお陰で退屈な毎日に終止符を打ってくれました。
相変わらず邪魔が入りますがそれでもユカリちゃんの屈託の無い純粋無垢の笑顔で挨拶してくれたり食事を終えると必ず私の目の前で明朗快活に笑って『今日も美味しかった、大好き』って・・・心が震えてしまいましたよ。
皆さん私の事を深く関わってくれず死んだりするので面白みが少なく退屈でしたがユカリちゃんが来てから変わりました。
他の人達からは煙たがられてますがお酒を誘ったり愛嬌を多く振る舞ってユカリちゃんに構ってもらいたくて促したり、いつも隣にいるのはユカリちゃんですがそれで十分。
従業員ですら断られて寧ろユカリちゃん以外二度酒飲会を行った後拒絶されたので仕方寂しく呑んでます。
きっと一人で寂しかったんだと思います。
「てや!」
思い出に浸っているといつの間にかユカリちゃんが私の武器を下に置かせて殺害対象の人を助けてました。
その人は殺し屋を辞めてもう二度と私の邪魔をしないと強く誓ってくれたのでユカリちゃんに念を押されて仕方なく解放してあげました。




