優しさをライズで騙す「思考不全と身体麻痺」 その10
私はお嬢様として生まれて大人になっても恥ずかしくないように子供の頃から教えを叩き込まれた。
私は自分の気持ちを抑えて親に従い親の話で二人に出会った。
ユカリちゃん、お馬鹿で勉強も出来ない将来に不安しか無い愛想笑いが得意な女の子、こんな子と一緒なんて反吐が出るけどユカリちゃんと遊んでると彼女はとても自由で羨ましかった。
親に捨てられたようなものなのに愛想笑いで生きていた。
こんなことにはならず親に従い不自由無い暮らしが約束されている私には歯牙にもかけない存在でしか無かった。
サナエちゃん、馬鹿真面目で貧乏臭い女の子。
何事にも強気で怒ると怖い、彼女は何と底辺な癖に所長にまで努力だけで伸し上がった。
私は約束されてるから楽して生きていけるから取り繕って仲間意識すれば彼女は簡単に甘やかしてくれた。
人生なんてちょろい、こんなゴミクズ二人との思い出なんて存在しない。
でもそんなある日私は彼女達がゴミクズでは無いと考えを改めた出来事があった。
化け物が丁度遊びに戦争区に来ていた私達を襲い私は深手を負った。
大量の血液が流れ最悪な人生だったと諦めていた。
だがユカリちゃんは最後まで諦めず私を守ってくれた。
何も出来ない癖に雑魚なのに私を大切な家族とか言って勇気を出して戦った。
サナエちゃんも騎士が来るまで何度も“大丈夫、アンタ達は絶対死なせない”、“私が死ぬからアンタ達は最後まで諦めないで!”って私は・・・恐怖と死にたくない思いに二人を盾にして不様に生き残った。
私を助けたのに二人してごめんなさいって謝った・・・両親は私を傷つけた事で二人を殴り蹴り私を守った。
私はきっと腹いせをすると確信していた、けれども二人は私が許すまで謝った。
私は初めて胸が熱くなり、二人を許して謝った。
ユカリちゃんが出した恐怖に打ち勝つ勇気、サナエちゃんが死んでも守ると堅牢な志しの度胸に私は劣等感を抱いた。
彼女達のようになれない、怖いなら逃げて二人が襲われたら一目散に逃げた。
私は成長していく二人に嫌悪感を抱き、私だけが取り残された心はやがて黒い感情を生み出す。
人生を壊してやりたいと抱いた。
こんなの不公平だ、私は完璧で従順なお嬢様を辛く演じてるのに二人は気楽そうに生きてるのが許せなくて色んなツテや人脈を使って計画まで立てたのに・・・
彼女達はまた私を先を越してまだ私を家族と思い込んでいる。
私はあんなに頑張って演技してシスターズを買収して薬付けになるまで身体を張って二人よりも私の方が完璧だと制御が出来ず壊れるまで何度も繰り返したのに・・・
忘れた記憶を取り戻してまた辛い目になって・・・こんなの不公平だ。
二人は私を完璧って・・・私は偉いって・・・それなのに格好良くて優しくてズルい、温かくて幸せで親の言う事が嫌になるくらいに私を陥れた二人を許せない。
彼女は本当の私を見て欲しくて私の方が格上だと主張して下らない理想と二人に対して劣等感を抱き・・・闇に染めてまで釘を打ち込んだのにと自分勝手で貴族の娘がこんなにも哀れで最低な人間になっているなんて彼女達は気付かないだろう。
「私、皆が思うより完璧じゃないよ・・・」




