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「遠征任務:特別依頼・炎星と水星【後編】」 その5

 皇女様から見せてくれたモノは全て似合わないぐらいにお宝と呼ぶには程遠い物品ばかりだ。


 それでも皇女様はそれについて語ると大層ご満悦な表情で饒舌に口を動かす。


 このお宝は明日行く育児施設にいる子供達からの感謝の贈呈品であり皆が頑張って働いて稼いだ物が多くて、中には手作りや大事に育てた花なんかもある。


 この星はもう何万年前から続く戦争を今の今まで引きずってきた、そこには沢山の命が消え、生まれる筈の生命も断った・・・私はその光景をずっと見てきた、領地、権力、富や力なんかの為なら子供が犠牲になるのは仕方無い・・・なんておかしい。


 だから私は子供が立派になり戦争はどんな毒よりも効く猛毒なんだと教えた。


 戦争は新たな火種にしかならない、皆が助け合えば飢饉だって乗り越えられたのに、先代の皇帝にはその気持ちすら汲み取らなかった。


 だから私は訴えた「これ以上戦争を繰り返すのなら未来あるこの場所を守る為に私は貴女を倒し、皇帝の座を奪う!」


 勿論私は完膚なきまで叩きのめされた、それでも私は訴え続け、ついに言葉に引かれた皇帝は私を特別な力で生まれ変わらせ、死ぬ直前に彼女は私を次の皇帝と選び託された。


 戦争は終わる、お前の力で終わらせるんだ。私が成し得なかった偉業を遂げてみよ。


「その日から私は侵攻を止めて平和を謳う活動をしてきた、武力行使の手が無い限りこの星を守って来た、一先ずは平和にはなったけど星の外に出るなり子供は捨てられ飢え死にする姿に私は耐えられなくてこの育児施設を作ったけどまだまだ厳しいわ」


 昔話はどれも悲しいけどこの皇女様は心の底から平和を唱えたからこそ今の水星があるらしい。


「私って立派よね?」


 子供達からの貰った物を【宝物】として扱ってるのは深い思い入れがあり、自分の行いは正しいと受け入れる為でもあるんだ。


「・・・皇女様がそこまで人情に熱いなんて知りませんでした」


 もっと残虐非道でムカつくやつは処刑する自己中心的で横暴なんだと思ってた。


「ふふ、貴女もよく飽きないで聞いてくれたわね」


「聞かなかったら殺されそうなんで!」


 一通り説明して貰うと私はそろそろ帰ろうとしたがまたもや呼び止められた。


「ユカリちゃん・・・ここまでよく耐えたわね、次で最後よ」


「最後??何のことですか?」


 意味深な言葉に私は質問しようとしたが言葉を遮るように皇女様が先に部屋を後にする。


「今日はこっちで休みなさい、部屋は用意してあるから」


 そう言うと質問する時間も無くメイドさんに連行されて寝室に半ば無理矢理軟禁された。外に出ようとしたがなんとご丁寧に鍵が閉められたので諦めてちょっとした罪悪感を感じながら寝ることにした。


「やっぱり理不尽だよ」 

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