幕間 女王の後悔
ご無沙汰しています。
今回は短めです。
ローランド国の女王目線です。
「城から戻った後、体調を崩されて、ずっとお休みです」
我が夫であるラルセル付きの侍従からそう聞いたのは出産から1ヶ月半ほど過ぎた頃だ。
姿を見ないと思っていたが真逆そんなことになっているなど思いもしなかった。
元々、必要以上に接してくることが無かったからだ。
「医者は何と?」
「心労からくる疲れではないかと。産まれて来るのを楽しみにしていた御子が死産で気落ちされたのではということでございました」
影の報告では赤子を葬ったあと、かなり憔悴していたとか。
あの国の者は王族にしては気が優しすぎる。
亡くしたなら、また産めば良いこと
そろそろ次の子作りをしても大丈夫だと言われたから呼ぼうと思ったのだが、他の者で我慢するか。
「いつ、回復しそうだ?」
「ラルセル様のお気持ち次第としか言えないとのことでございます」
ラルセルは表向き素直に従っているのに目はいつまでも自分を拒否続ける色が消えることは無かった。
小さい時から、全てを無理やりにでも従わせ、欲しいものを手に入れてきた。
愛があろうと無かろうと彼は私のモノだ。
褥の最中の彼は冷やかで時々屈辱に打ち震えたような目をする。
その目が妙に私をゾクゾクさせる。
1番の気に入りだったのだが仕方が無い。
思わず溜息が出る。
「宰相に言ってローテーションを組み直すよう伝えよ」
「畏まりました」
恭しく礼をとり侍従が退出する。
「宜しいのですか?」
私付きの侍女が心配そうに言った。
「後継は早ければ早い方が良い。それにあれの気性なら完全に自分の子でないと分かっていても父となり育てるだろう」
この時はそう、思っていた。
信じて疑っていなかった。
いつか私を熱い眼差しで見る日がくることも信じていた。
だって、私は何でも手に入れられるのだもの。
あの瞳が二度と私を見ることが無くなるなんて……。
あと一月もしないうちに死別するなど思ってもいなかったから……。
生まれた子を始末する役割を与えなければ良かった。
もっと、会いに行けば良かった。
もっと、素直に愛して欲しいと言えば良かった。
何もかも気がつくのが遅かった。
私の愛しい人




