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屋敷の大掃除 Ⅳ


『レベルが限界に達しました。限界突破しますか?』


 ──何だこれ?


 俺の目の前には謎のウィンドウ画面が表示されていて、その文章の下には「はい」、「いいえ」の選択肢があった。

 このウィンドウ画面、どちらかを選択しないと消えないみたいだ。このウィンドウ画面に書かれている文章の意味的には「はい」を押しておいた方が良いだろう。

 というわけで俺はウィンドウ画面にある選択肢のうち「はい」を選択することにした。


『あなたのレベルの上限が解放されました』

『あなたのHPの上限値がアップしました』

『あなたのMPの上限値がアップしました』

『あなたのATKの種族特性制限を解除しました』

『あなたのATKの上限値がアップしました』

『あなたのDEFの上限値がアップしました』

『あなたのMATKの上限値がアップしました』

『あなたのMDEFの上限値がアップしました』

『あなたのDEXの上限値がアップしました』

『あなたのSPの取得ポイントがアップしました』


 ──うわ! いきなり文字が流れてきた。


 流れてきた文字を見る限りどれも自身の能力値の上限を解放するものみたいだ。ステータスの方も見てみるか。


------------------------------------

名前: カズヤ

種族: 幽霊

職業: 冒険者


Lv.1 ( 1 )


HP : 322/322

MP : 1723/1723

ATK : 731

DEF : ∞ (スキル補正)

MATK: 731

MDEF: 498

DEX : 1022


SP : 690


スキル:『実体化』、『物理攻撃無効』、『メテオ(笑)』、『集中』、『夜目』、『解除』、『成長速度倍加』


称号 : 『車に轢かれちゃった系男子』、『異世界の幽霊』、『流石にあの攻撃はエグいでしょ』、『ゴブリンを殲滅せし者』、『下級竜スレイヤー』


------------------------------------


 何ということだろうか今までずっと0だったHPとATKの値が上がっている!

 レベルは1に戻っているが能力値は引き継がれるらしい。

 そのせいでレベル1の割には破格のステータスだ。

 

 俺はしばらくの間興奮した状態でステータスを眺め続けていた。

 だがいつまでもステータスを見ているわけにはいかない、ソフィーとリーネは今も森の中でさまよっているのだ。


「確か二人はこっちに行ったよな」


 俺は二人の向かった方向へと走り出した。

 二人に追いつくため森の中を自身のステータスに物を言わせて高速で駆け抜ける。

 数分くらい走ったところで二人の後ろが見えた。


「おーい! ソフィー、リーネ」


「何? 新手の敵? リーネ警戒して!」


「分かった。私は後方を警戒するわ。ソフィーは前方をお願い」


「了解!」


 もしかして俺って分かってもらえてない感じか。


「……!? ソフィー! 後ろから何かが凄いスピードこっちに向かってくる」


「武器も何も持ってないしとにかく木の影に隠れるわよ」


 うん、やっぱり分かってもらえてなかったか。


「おーい! 俺だよ俺! カズヤだ!」


「「……!? カズヤ?」」


 やっと気づいてもらえたか。


「ああ、そうだよ」


「貴方ドラゴンはどうしたの? もしかして勝てないから逃げてきたんじゃないでしょうね」


「まさかそんなわけないだろ。しっかりハンティングしてきたよ」


「ということは私達にもその経験値が入っているってこと?」


「ああ、多分な。何なら確認してみるか?」


 俺は二人のステータスを自身にも見えるように表示させる。


------------------------------------

名前: ソフィー

種族: 人間

職業: 冒険者


Lv.42


HP : 878/878

MP : 683/683

ATK : 279

DEF : 209

MATK: 278

MDEF: 205

DEX : 395


SP : 410


スキル:なし


称号 : なし


------------------------------------


------------------------------------

名前: リーネ

種族: 人間

職業: 冒険者


Lv.43


HP : 1083/1083

MP : 208/208

ATK : 400

DEF : 293

MATK: 121

MDEF: 212

DEX : 400


SP : 420


スキル: なし


称号 : 『復讐者』


------------------------------------


 結構育っているな、流石ドラゴンなだけある。

 二人とも冒険者ギルドにいる人達と比べて倍以上のレベルになっているのがその証拠だろう。

 ちなみに見た感じギルドにいる人たちの平均レベルは20くらいだった。最高のレベルでも40にいくかいかないかであったと思う。

 とにかくもうこれでモンスターを狩る必要がないというわけだ。早速、町に戻って依頼の続きだ。


「おーい。二人ともそろそろステータス消すけど良いか?」


「私が40レベル台なんて……」


「夢なら覚めるはず、ソフィー、私の頬をつねって!」


「私の頬もお願い、リーネ」


 二人は互いの頬をこれでもかというほどに強くつねる。


「「いた……いたたたたた!」」


 二人して何をやっているんだろうか。


「「夢じゃない!」みたい!」


 40レベル台って夢のようなレベルなのか?


「二人の内のどっちかで良いんだけどちょっと聞いて良いか?」


「……? カズヤどうしたの?」


 いつもはソフィーが答えるのだが、今回は珍しくリーネが答えてくれるらしい。


「40レベルってそんなに凄いことなのか?」


「凄いも何も40レベルの人なんてBランク冒険者の人くらいしか見ない」


 なるほど、40レベルって結構凄いんだな。

 だったら冒険者の中で一番高いレベルっていくつなんだろうか。


「じゃあ冒険者の中で一番強い人って分かるか?」


「誰が一番強いのかは正直私には分からないけど冒険者には四強って言われている人達がいるらしい」


 四強? 何だそれ、四天王的な?


「四強は全員Sランク冒険者なんだけど顔は知られてないの」


 顔も知られていないんじゃレベルも知られてないか。


「そうか正体不明なのか。出来ればその四強の人達のレベルとかを知りたかったんだけどな」


 一先ず四強のことは置いておこう。考えても分かる問題ではない。それに今の目的は二人をつれて町に戻ることだ。さっさと戻ることにしよう。


「まぁいいか、無いと困るってことでもないしな。二人とも町に戻るぞ」


「話はもう良いの?」


「ああ、リーネありがとうな。ソフィーも行くぞ」


「分かったわ」


 俺達が森から出て町に戻ってきたときにはもう夕方だった。

 なので俺達は一旦掃除の依頼を切り上げて宿へと向かう。

 それにこれはソフィーのためでもあるのだ。

 彼女に暗くなる中、幽霊が出ると言われている屋敷で今から掃除をしろと言っても出来ないだろう。ソフィー抜きで二人で掃除をしてもいいのだが依頼はみんなでやりたい。


「今日はもう宿でスキルの整理でもするか」


 そう俺はドラゴンをハンティングしたことによって500SPをすぐに稼いでしまった。本当は500SPを稼ぐのに二日はとっていたんだが、一日余ったことによって二日は掃除の時間が使えそうである。


「スキルって私もとれるのかしら?」


「やったことないけど多分スキルを取得出来るんじゃないか?SPも存在しているしな」


「問題はどうやってとるかよね。貴方みたいにパッととれる訳じゃないし」


 あくまでソフィーやリーネがステータスを見れているのは俺のスキルがあるからである。俺以外は何もすることが出来ないのだ。逆に考えてみれば俺だったら何か出来るかもしれないな。


「ソフィー、もしかしたらスキルを取得出来るかもしれない」


「それって一体どうやるの?」


 ソフィーと話しながら歩いているうちに宿が見えてくる。宿が見えた途端にリーネは後ろを振り返った。


「それよりもご飯が大事」


 そして歩く速度を速める。リーネはいつでも食べ物には全力投球のようだ。


「一旦スキルのことは置いておいてご飯のことでも考えるか」


「そうね。今日のご飯は何が出てくるのかしら」


 俺達は宿へと急ぐ。今晩のご飯という唯一生き甲斐にありつくために。


◆◆◆◆◆◆


「はー食った食った」


 ご飯を食べ終えた俺は部屋のベッド上で大の字になっていた。


「今日も絶品だったわ。私もうこれで死んでも良いくらいだわ」


「私はまだ食べたいから死ぬのはパスで」


 ソフィーとリーネの二人が口々に今晩の食事の感想を口にする。そろそろスキルのことでも話すか。

 俺がスキルのことを話そうと話を切り出すが……。


「よし、スキルのことでも……」


「よし、風呂に行きましょう!」


 ソフィーに先を越されてしまう。

 仕方ない全員風呂に入ってからにするか。俺も風呂には入りたかったしな。


「二人とも風呂が終わったらスキルのことを少し話そう」


「そうね、分かったわ」


「了解」


 今回は俺も風呂についていくか。ついていくと言っても混浴ではないので安心してほしい。男女で分かれている風呂場に一緒に向かうだけだ。断じて勘違いしないでほしい。

 俺は心の中で一人言い訳をしながら風呂場へと向かうため階段を下りた。


◆◆◆◆◆◆


「それでスキルのことだが一番何が聞きたい?」


 全員風呂から上がって部屋へと戻って来ていた。


「さっきも言ったと思うけど、どうすればスキルが取得出来るかを知りたいわ」


 なるほどさっきと聞きたいことは変わらないということか。


「リーネの方は何かあるか?」


「私もソフィーと同じことが知りたい」


 確かにスキルを取得出来ればその分出来ることも広がるので知りたいと思うのは当然のことだろう。


「分かった。まだやったことはないがスキルを取得する方法なら一つ心当たりはある」


「そ、それってどんな……?」


「ゴクリ……」


 二人と俺の間に謎の空気が流れる。

 何だこの期待をするような空気は。誰でも思いつくようなことだけにとてつもなく話しづらい。


「それはな……俺が二人のスキル画面を表示させて二人に選んでもらったものを俺が代行で取得するって方法なんだけど」


「なるほどね、カズヤやれば出来るじゃない」


「うん、合格」


 良かった。二人をがっかりさせないで済んだようだ。もし、こんなの誰でも思いつくわ、私達自身でスキルを取得する方法はないの?なんて言われた日には軽く死ねる自信がある。

 あ、もう死んでいたか……。

 冗談はこれくらいにしておいて早速やってみることにしよう。


「じゃあ二人とも今から二人のスキル選択画面を表示させるからその中から好きなスキルを選んでくれ」


「ついに来たわねこの瞬間が! 私の封印されし力が今覚醒するわ!」


「……」


 テンションが高くなっているからかソフィーが若干中二病っぽい発言をしていたが全面スルーの方向でいこう。

 一方のリーネはもくもくとスキルを選んでいる。


「さて俺も例のスキルを取得しますか」


 さっさとスキル画面を操作して目的のスキルを探しだし取得する。目的の『掃除魔法』のスキルを取得した後は二人がスキルを選び終えるまでの暇潰しに他のスキルを眺めていることにした。


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