会話できる魔物
「よし、通っていいぞ。ようこそ、王都『パリ』へ」
パリ?向こうのパリとは違うのだろうが、なんか親近感わくなぁ。
いや、向こうのパリに親近感あったのかって言われるとちょっと。
王都の門をくぐる。ここは南門で、正面に王城が見える。でっけぇ…
2つの扉をくぐって王都に入ると、そこは、人、人、人。
「人多っ…」
「多いですわね…酔いそうですわ」
人間6割、獣人2割、エルフ、ドワーフ1割、ゴーレムとかスケルトンとかの明らかなモンスターもちらほらと。
「あのモンスターは…」
「あ、ユウスケは知らないんですわね。あのモンスターはネームドと言って、意思の疎通ができる特殊個体ですわ。教会で貰えるこの指輪をつけると、魔法によって会話も可能ですのよ?」
そういい、ソニアが右手の中指にはまっている指輪を見せた。
なるほど、そういう世界なのね。なんというか、こっちにきてから、「そうだからそうなんだ」ってのが身についてきたよ。
「俺も貰えるのか?」
「教会に行けば貰えますわ。…とりあえず、教会にいきましょう」
ということで、王都最初の観光は教会へ。
あ、菓子パンの他にクッキーもお供えしよう。
「ようこそ女神教会へ。お祈りはあちら、懺悔はあちら、祝福の相談はあちらへどうぞ。供物は奥の台へ。間違って必要なものを供えられても、当教会は責任を持ちませんのでご注意を。」
教会にやってきた。指輪は祝福の場所で貰えるそうなので、細マッチョの神官さんの案内でそれを受け取れる部屋に行く。
教会の人間は細マッチョが多い。女性はいてもおばあさんや子供で、若いシスターは全くいない。
というのも、若い女性は教会でなく、神殿で働くシステムらしく。地方ならともかく、ここでは教会といえば細マッチョと決まってるそうだ。
でもさすがに、スケルトンが神官してるのはびっくりしたよ。
どうやら特殊個体で、回復魔法でダメージを受けずに回復するタイプのアンデットらしい。
「あれはスケルトンではなく、エルダーワイトですわ」
「あ、そうなの?高位な感じ?」
「アンデットの親玉の親玉みたいなものですわ。魔法も剣術も上位レベルの、まさに最悪の代表ですわ。…まぁ、ネームドなので人間の味方ですけれど」
ほお、なんかスケルトンとか思ったの申し訳ないな。
「さて、こちらが疎通の指輪です。加工や譲渡は不可、エンチャントは可、属性付与は可、自動調整の魔法もかかってますので、どの指につけても構いません」
エンチャントとか属性付与とかわからんけど、とりあえずこれでネームドモンスターと会話はできるようになったんだな。
モンスターと会話ってどんなもんなんだ?
「ていうかそもそも、ソニアはモンスターじゃないの?」
「私はモンスターではなく、悪魔族…ですわね。ヴァンパイア、サキュバス、インキュバス、デーモン、サイクロプスなどは、どちらかというと人間に近しい種族として存在してますの」
へぇ。サイクロプスもいるんだ。単眼好きな友達いたなぁ。
…あ、そういえばツブヤキッターのこと一切忘れてた。写メ撮って呟けば…と、カメラねぇわ。
ピロリンッ『カメラをインストールしたよ!先輩の世界を騒がせよう!きっと面白いことになるよ!』
うーん、まぁ、ぼちぼち投稿するけどね。あんまり騒がれてもあっちのことは関係ないからな!
「さて、指輪のつけ心地は如何ですかな?」
「ええ、違和感もな…く…」
「おっと失礼。この教会で神父を務めさせていただいております、エルダーワイトの『シグナス』と申します。…女神様より、お噂は予々。」
…また女神様、いろいろ用意してくれてるようで。
ネームドはあらゆる面で力をもってるので、大体は力を生かすため王都か危険区域に住んでる、と思ってください
でないと町で住んでて知らなかったのが(




