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それゆけ!第七艦隊キサラギ・ユカリ  作者: アンナ・キッシンジャー
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5話 Cagayake!GIRLS

谷高軽音楽部の部活紹介は今でもはっきり覚えています。


講堂の舞台幕が上がると、ステージ上には楽器を持った5人の生徒が立っていました。

驚いた事にその部員達は全員女子でした。


突然、ステージ中央のボーカルの方がマイクに向かってこう大声で叫びました。



アタシ達は、反セックス少女同盟!

今日はアタシたちの新曲を聴いてもらう!

曲名は「ベスト&ブライテスト」!


…お前を浪人生にしてやろうか!!



そしたらバァァァン!というとてつもない爆発音が講堂にとどろきました。

あまりの音で心臓が止まりそうになりました。


ダダダダダダダッ!というドラムの物凄い打撃音で曲が始まり、さらにギターがズガガガガガガッ!という攻撃的なリフを弾き出しました。つづけてボーカルが猛烈なハイトーンで歌い出しました。



わたし達にはユメがある

この世界を絶対的な音楽で制覇するユメが

わたし達にはユメがある

この国家の圧倒的な勝者として活躍するユメが


そのユメが簡単じゃないことはわかってる

でも泣いたり打ち負かされたりしない

わたし達は「最も優秀にして最高に頭脳明晰」なのだから


ベスト&ブライテスト!

ベスト&ブライテスト!

ベスト&ブライテスト!


…Vocal 豊崎、Guitar 竹達、Keyboard 寿、Bass 日笠、Drums 佐藤!

…We are "Anti-Sex Girls Quintet"!


わたし達にはミライがある

この地上を究極的な交響曲で解放するミライが

わたし達にはミライがある

この列島に実験的な創造主として君臨するミライが


そのミライが確定してないことは知ってる

でも落ち込んだりあきらめたりしない

わたし達は「最も有能にして最高に才色兼備」なのだから


このビジョンが尋常じゃないことは想像してる

でも飽きたり自信喪失しない

わたし達は「最も賢明にして最高に容姿端麗」なのだから


ベスト&ブライテスト!

ベスト&ブライテスト!

ベスト&ブライテスト!



お腹にずしりと来るほどのエレキベースの重低音。間奏でくり広げられたキーボードの超絶技巧。軽音楽部とはいうものの、ステージのバンドが演奏する曲調は完全にヘヴィメタでした。


曲が終わりに近づき、フィニッシュはボーカルの方が拳を天井に突き上げて


We thank you for this chance to debut a new song! Sky high!

(アタシ達に新曲を披露するチャンスをくれて感謝するぜ!スカイハイ!)


と叫んで幕が下りました。



軽音楽部の部活紹介が終わり、客席の新入生たちはしばらくの間ポカーンとしていました。もちろん私もそうです。この数分間の演奏だけで軽音楽部がめちゃくちゃ上手なのはわかりました。もしかしたらあの時の軽音楽部の腕前はプロ級だったかもしれません。


でもはっきり言って、新入生がドン引きするくらいの大騒ぎなライブでした。高校では音楽系の部活に入りたいと意気込んでいた私ですが「いくらなんでもこんな過激な部活は私には無理!」と感じたのは事実です。


数分間後に舞台幕が開きました。

ステージ上のアンプやドラムセットが生徒会によって早々と片付けられ、入れ替わりでたくさんのパイプ椅子と譜面台が運びこまれました。そして金色の管楽器を持った生徒たちがぞろぞろとステージに入ってきました。


次の部活紹介は吹奏楽部でした。



(ちなみに後から聞いた話では、バンド名の「反セックス少女同盟」には「私たちは高校生のうちは彼氏を作らないで、受験勉強と部活動に必死に打ち込みます」という5人の意志と絆がこめられているそうです。それにして過激な名前ですよね…)

※ベスト&ブライテスト…アンナ・キッシンジャーによる作詞

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