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短編の杜

男と少女

作者: 杜乃日熊

またまた書きました!読んでいただけると幸いです。

  とある一室。


  その部屋のベッドの上で男と少女が寝そべっていた。男は手足を紐で縛られていて、自由に体を動かすことができない。そんな男の姿を見て、少女は嬉しそうに微笑む。


「ふふ…… もう我慢できなくなってしまったのか。そんなにこれが欲しいのか?気の早い奴め」


  少女はそう言うと、男の体を舐め回すように撫で始める。男はそのくすぐったさに耐えるように体を小刻みに震えさせる。


「分かってるなら早く俺を楽にさせてくれよ。これ以上は我慢できないぞ……!」


  男は目の前の少女を睨みつける。すると、少女は男の歯をくいしばる顔を見て、不敵に笑う。


「駄目だ。こんな早くに終わらせてしまってはもったいない。もっと焦らして、お前の恥辱に耐える顔を長く見ていたいんだよ」


  少女は男を撫で回していた手を男の顔に持っていき、男の頬を包むように添える。そして少女は頰を紅潮させて、男に語りかける。


「夜が明けるまでまだ時間はある。もっと私にその顔を見せて、私をゾクゾクさせてくれ……!」


  そうして、少女は手元のじゃがりこをこれ見よがしに食べ始める。男はそれを悔しそうにして見つめることしかできない。


「ふふっ。まだじゃがりこがこんなに残ってるぞ。しかもじゃがバター味だ。これは楽しみだなぁ」


「ちくしょお……!俺がせっかく楽しみに取っておいたじゃがバター味を奪いやがって!この外道!」


  二人の夜は、まだ始まったばかりなのだった。

読んでいただきありがとうございます!

微笑ましい二人を書いたつもりなのですが、どうでしょうか(^_^;)

それでは、またの機会を!

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