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12話

2020年8月4日早朝(ブエノスアイレス時間)

フォークランド東島に英海兵隊上陸開始。空母プリンス・オブ・ウェールズ(以下P・O・Wと表記)の護衛であるミサイル駆逐艦デアリングが誘導システムに慣性誘導を加えた事で限定的ながらも対地攻撃も可能な対艦ミサイルであるハープーンBlock-2を囮として放つとそれに合わせるように空母P・O・Wからは先日のアルゼンチン側の航空攻撃で損傷した空母クイーン・エリザベス搭載機を含む多数の護衛と爆撃両方のF-35戦闘機が飛び立ち、東島へ空爆へ向かっていた。


そして11時ごろには英陸軍と海兵隊部隊を乗せたP・O・Wや揚陸艦アルビオンからV-22(オスプレイ)輸送機やCH-47(チヌーク)が飛び立ち、奪還作戦はいよいよ大詰めを迎えようとしていた。


2020年8月5日早朝(東京時間)

日本中の街角と言う街角の液晶モニターには人民連邦と言う武装組織が対馬に上陸したと言うニュースが流れ、街を行く人々はその映像にくぎ付けになっていたが、一方では憲法のある条文(・・・・・・・)を熱狂的なまでに信じ、例えテロリスト相手でも交渉が出来ると信じている人々が反自衛隊・反政府デモを繰り返していたが、その殆どが冷たい目で見られていたのである。


一方、横須賀、呉、舞鶴、佐世保など海上自衛隊の基地がある街では街の人々や隊員家族らが出撃する護衛艦に対して手や国旗、自衛艦旗を振っていた。


済州島某所人民連邦臨時大統領府

「金元帥。数時間前に現在、特殊潜航艇による日帝に対する制裁第1案である対馬奪還作戦が開始されました。これにより我が人民連邦の正当性を再び世界に示せます………」

通信兵らしき男がそう言うと現在の人民連邦大統領である金礼郭元帥が葉巻を吹かせながら「うむ。よろしいだろう。我が国を放射能で汚した中国、そしてそこに傀儡政府を立てたロシアに対する復讐と行きたいが、まずは日米の帝国主義者共に鉄槌を加え、それでロシアやそれに支配されている無能共を脅迫してからのほうが良いに決まっている………」と続く。


だが、金の顔の色はやや血相を失っており、始める前から彼はこの戦争が負ける可能性を示唆していた。そう既に対馬で人民連邦軍が持つ旧北朝鮮製の36艘の特殊潜航艇全てを投入し、残りを別の作戦に投入しようにも旧韓国から引き継げた軍事衛星が僅か数機の人民連邦には長距離通信手段がないに等しいという事もあり、恐らくそれらの衛星の事を米国防総省(ペンタゴン)が知らない筈も無い。


で、それに加えて人民連邦の衛星の事は在日米軍や米国大使館を通じて日本の陸海空自衛隊や防衛省や各省庁の情報機関にも伝わっているであろうし、米国ないし日本の軍は独自に衛星へ攻撃をする可能性はある。

長い事、BMDについて研究していた金はそれを理解しており、ワクワクとしてる通信兵に対して「衛星が使えなくなった場合、モールスによる通信を行う」と付け加えると通信兵は「はい!!」と続き、敬礼して退出したのである


その頃、対馬北島に多数の特殊潜航艇が漂着し、そこに乗っていた工作員たちはすぐさま航空自衛隊のレーダーサイトを占領するも空自側も必死に応戦し、全隊員の戦死と引き換えに高度な防衛機密であるレーダーやその情報を守り抜く為にレーダー室や中央コンピューターを爆破することに成功したのである。


そう外部のレーダーが使用可能でもレーダー管制室やコンピューターが破壊されれば機能しないも同然である。


同じく築城や新田原の航空自衛隊戦闘機部隊はミサイルを全て装備し、対馬へ向かう輸送部隊の露払いをすべく準備を整えていた。

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