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第六話〜無敵の破壊神〜

 弥彦が抱き締めると、子猫は今にも消えそうな声で鳴く。 弥彦には、痛い、助けて、酷いよ! と猫が言ってるような気がした。


「ゴメン……本当に……俺、見てたのに助けてあげられなくて」


 猫はグッタリとしている……潰れた片目から血が流れだし、弥彦の服に付着する。

 その時、後ろに何か気配を感じた。


 直ぐ様後ろに振り向くと……そこには白いコートを着た男達が四人、弥彦を睨みつけていた。


 なんだ?コイツら…あのシュドウて人の仲間か?白いけど……


 すると、白いコートを着た男の一人が口を開いた。


「秋草弥彦……ディアボロスが覚醒する前に、死んでもらう!」


 はぁ?いきなり何を言ってるんだコイツらは。 そういえばシュドウも俺の事をディアボロスとか言ってたな……一体なんなんだ?


「悪く思うな、世界のためだ」

そう言うと、白いコートを着た男達の袖から、長いカギヅメの様な武器が出てきた。そして

「殺れ」


 リーダー格の男が言った瞬間、三人同時に弥彦に飛びかかる。


「う、うおぉ!」

 とっさに子猫を床に寝かし、弥彦は走って逃げ出す。

「あいつら、イカレテる」

 細い路地を突っ走り、少し広い場所に出た。 しかし、絶望的な事に、そこは行き止まり……


「や、ヤバイ」

 白いコートを着た男達が追いついて来た。


「観念しろ……貴様は危険過ぎる。 この世界で生きていくにはな」

 男の一人が弥彦に話した。


「何か勘違いしてませんか? 自慢じゃないけど、俺、相当弱いですよ」


 何情けない事を言ってるんだ俺は?


「危険なのは貴様ではない、ディアボロスだ!」


 そう言うと一人の男が超人的飛躍力で、宙に舞、そして弥彦に向かって急降下した。


「あっ・ぶ・ない!」


 弥彦はギリギリの所で、後ろに飛んで助かっていた。


「クッかわされた!だが」


 男はカギヅメを振り回し、弥彦に迫る。


「うわわ」


 再び弥彦は後ろに下がって、爪を回避する。……しかし、ついに後ろに壁が来てしまった。


「マジか……俺はこんな所で意味分からない奴らに殺されて終わるのかよ」


 あぁ……なんて不毛な人生なんだ。俺は一体何のために生まれたんだ?理由も無く殺されるためかよ……


 あぁもう駄目だ……どうでも良い事考えてしまう。


『汝……いつまで寝ているつもりだ?

 汝が死ぬのは許されん

 汝の命をかき消す者は、

 我が爪を持って、消滅さす!』


 あれ、何だお前?何処から話かけてる?

『我が力を持つものよ、見せてやる、我が力を!

 神の力を!』


 なんだよ……一体。


 次の瞬間、血がまるで噴水の様に吹き出した。


「な、馬鹿な……」

 驚いているのは白コートの男達……吹き出した血の持ち主は、白コートの男の一人だ。


「ディアボロス!まだ覚醒していない筈だ!?なのに……」


 リーダー格の男は驚きを隠せない。


『虫ケラごとき貴様らが、我に刃を向けた事……後悔させてやろう』


 弥彦が男達に言った。 いや、正確には弥彦の口から声が出ただけだ。

 喋っているのは、弥彦では無い何か……


『我が名は“ディアボロス”唯一無二の、絶対的破壊の存在だ』


 その瞬間、弥彦が目にも止まらぬ高速で移動、そして、三人の白コートの前に一瞬で現れた。


「なにぃ!?速いっ」

 白コートの一人は焦りながらも、カギヅメを掲げ、弥彦に振り下ろした。だが、

『貴様らが遅い』

 弥彦は不適な笑みを浮かべ、カギヅメより速く、右腕で男の頭を掴んだ。

「ぐ、ぐああ」

 そして、なんと弥彦の腕が伸び、男をそのまま壁に叩きつける。

 建物のコンクリートが何枚も割れる轟音が響く。


「ぐわああぁ!!」


そして最後に絶叫が響いた。

 弥彦の右腕は既に人の物では無く、悪魔、鬼、怪物、そういった類の醜い腕へと変化していた。

 そして伸ばした腕を、引き戻す。 男は持っておらず、手には血だけが残っている。

 頭を握り潰したのだ。


『次は貴様だ』

 弥彦の目がギョロっと動き、別の男を睨んだ。


「ひ、ヒイッ」


男はカギヅメを振り回し、カギヅメを弥彦の右腕に当てたが……当てた“だけ”だった。

 高い金属音が響き渡り、カギヅメは弾かれた。

『我が無敵の肉体に、傷はつけられん!』


 弥彦は右腕の鋭い爪を男の心臓部に突き刺した。

 男は声も挙げずに力無く弥彦の腕に貫かれたままになった。

『グワハハハ……戦い、久しぶりだ。

 もっと我を楽しませよ!』


 貫いている男を放り飛ばし、最後のリーダー格の男を見た。


「ディアボロス……やはり恐ろしい力だ」

 男の声は震えている……


『消え失せろ』弥彦は右腕を男に向けた、そして呟く『デイストーション』


 その瞬間、急速に右腕に膨大なエネルギーが収束し、暴力的な閃光が解き放たれた。


 激しい爆音と共に、リーダー格の男、そしてその後ろの建物は全て光に呑まれた。

 まず始めに第六話を読んで下さり、誠にありがとうございます。m(__)m


 ふぅ〜今回やっとこの話の最も重要な人物?ディアボロス様が出て参りました。


 彼?はめちゃくちゃ強いです。んでもってめちゃくちゃ危険です。


 今回の話で、強い所は分かって貰えたかな? 自分の書き方が未熟で、戦闘はイマイチだったかもしれませんね……もっとスピード感が出したい。


 ま、とりあえず、今後の展開に期待してて下さい。では〜

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