第二話〜黒い天使〜
暫く歩いた学校に着いた……
暫く学校で勉強した学校が終わった。
いつもと同じ日常……漫画だったらここで天使が下りてきて、自分に特別な魔法をくれるのに……
弥彦は学校が終わり、オレンジ色の空の中、一人帰宅に向かっていた。……太四郎とは、クラスが違い、太四郎は部活をしているので、帰りは別だ。
「はぁ……まだ、四時か……本屋にでも行こうかな?」
独り言を呟き、帰宅の道からそれる。
……たいして面白くも無い漫画を三時間程読みふける……三時間を200円で売ったと思うと少し損な気がする。
今度は真っ直ぐ帰宅しようとする弥彦……しかし、弥彦は何かの気配に気が付いた。……つけられてる様な、気配に……
気付かれ無いように速や歩きをし、相手をまくように、細い路地に入る。
すると……
「秋草 弥彦だな?」
先回りされていた……黒いスーツにサングラス……そして二メートル近くある身長の男が四人……その中の一人が低い声で、弥彦に尋ねる。
「……違いますよ」
弥彦は意外と冷静に、ハッキリと答えた。手をゆっくりと学校の鞄に忍ばせる。
「やめたまえ……こちらは既に君の事を調べ上げている」
弥彦に尋ねた男が残念そうな顔をして首を横に振る……他の三人は胸の内ポケットに手を入れている。“あれ“が出て来そうだ。
「……なんですか?貴方達は?」
嘘がバレても至って冷静に……嘘をついた事を無かった事の様に、言う。
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弥彦はまだ知らない……彼等が弥彦の元に下り立った黒い天使だという事を……